松本零士インタビュー/オタクUSA誌掲載分(3) | アディクトリポート

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その1
その2

時の環

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--先生の作品の「時の環の接するところ」というコンセプトに
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「遠く時の輪の接する処」
■出版元:東京書籍  
■発売日:2002年8月13日(火) 
■価格:[税抜]1,400円 
■仕様:四六版・上製本
■著者:松本零士

なじみのないアメリカのファンは、同じキャラが別の時代や舞台背景に登場したり、物語に明確な結末がないことに面食らうようです。このことをどう説明したらいいのでしょう?


私はある意味で、全部の作品が一つの大きな作品、一つの物語で、それを意識して書いてるんです。だから最後に、全部を一まとめにして書く予定です。
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しかしそれを書き始めたら、自分自身で人生の終わりを意識してしまう。だからまだ、やりたくないんですよね。


--先生の作品の中には、宇宙人が侵略者、占領者として描かれているものがあります。これは終戦直後のアメリカ占領軍の影響でしょうか?



いや、そういう意味じゃなくて、これは歴史的なものの見方で、子供の時から見ていたものの影響なんです。
この頃になって大人になると、お互いに立場が違えばそうなり得ると、だんだん気がつき始めたんです。
それに、よそ様の土地にズカズカと乗り込んで、ここはオレの土地だと宣言するのは、今や完全に時代遅れの感覚になってます。
だから私は今の宇宙開発、現実の宇宙開発ですが、生命体がその星で見つかったら絶対手を触れてはならないと、それが宇宙の大原則だと思ってます。
おそらく地球もそうやって観察されて、我々がいるのはわかっている場合は、手を触れずに去って行ったんだと思いますからね。

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--何年か前に、『ハーロック・サーガ』の英語版が、講談社のサイトで公開されました。
他に英語版が存在した先生のマンガと言えば、『銀河鉄道999』くらいのものです。
どうして英語で公開されるマンガが、これほど少ないのでしょう。


どちらかと言えば、ヨーロッパ圏の、イタリア語やフランス語の方が多いですね。これはどういうわけでしょうかね。私は子供の頃に、アメリカ映画の山の中に埋もれて育ったんですが。ただしマンガのネット配信も最近は以前と様変わりして、一コマずつにセリフも音楽も入って、日本語表記のセリフに英語やロシア語の音声が重なり、逆もまたしかりで、語学教材としての役割も果たしているんです。まだテスト版ができたばかりですが、これを『999』で配信する予定です。そうなれば我々の時代と違って世界中が相手ですから、国境なんてないんですよ。

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--マンガをアニメに作り替えるのと、アニメはアニメとして独立した作品を作るのと、どちらがやりやすいですか?

マンガをアニメにする方がやりやすい。それはスタッフがその雰囲気を飲み込んでいるから。オリジナルですと、一から全部やらないと。そのかわり私は『ヤマト』の時もそうでしたが、最初のうちは、『999』も、絵コンテまで自分でやりました。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ichi
↑最初の原作マンガのメーテルは少女風。
↓次第に妖艶な大人の女性に描かれるようになる。
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↓テレビ版のキャラクターデザインと1話の作画監督は、美形キャラなら持って来いだった荒木伸吾。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-araki
↓しかしすぐに、『さらばヤマト』『イデオン』の湖川友謙(こがわ・とものり)が、5~6話あたりから旧名の湖川滋(しげる)名義で、キャラデザインを担当。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kogawa
湖川本人が直接作画した話数は少ないが、絵柄は最後まで引き継がれた。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-こんび
ここらへんの複雑な事情は、こちらに言及がある
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-これ
↑↓劇場版の総作画監督は、テレビ『キャプテン・ハーロック』の小松原一男

作家集団Addictoe オフィシャルブログ-geki


まだつづく。

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