松本零士インタビュー/オタクUSA誌掲載分(2) | アディクトリポート

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これの続き。

『ヤマト』とその後

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--『さらば』の製作時に、先生は物語の結末に反対されました。
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 ですがファンの中には、『ヤマト』はあそこで終わらせるべきだったから、あのエンディングこそふさわしいと気に入っている人も多いのですが、今でもお気持ちやご意見は変わりませんか?


 ええ、今でもそう思いますよ。人は生きるために生まれて来たんだから。
 それにまた、自分が生涯をかけて書くと決めたからには、999もハーロックもエメラルダスも、絶対に倒れない。人生の幕引きまで絶対に自分と共に生きる。そういう覚悟でいるわけです。

 ですからその次回作では……もはやタイトルさえうろおぼえですが(TVフィーチャー『新たなる旅立ち』1979)、プロデューサーと大ゲンカになりました。

 なんでも殺すのが好きなんですよ。でも私はそれはイヤなんです。
 そこが創作家とプロデューサーの違いなんです。
 だから実際にものすごく腹を立てましてね。オレはここから先は知らんぞと、脚本をたたきつけて言い切ったもんです。だったら自分は自分でつくると。
 お涙ちょうだいで死なせるのにはつきあいきれない。この意見の相違には辟易しました。

 ですから今(2010年12月4日)ちょうど公開されている『SPACE BATTLESHIPヤマト』、

あの台本を読んだ時にね、アホらしくて投げ出しました。その時「このバカ!」と見限って以来、私は一切参加しておりません。死なせるバカがどこにいると。私だったら一人も死なせない。
 デザインも勝手に使われてるが、しかしまあ、最初のチャンスを『ヤマト』が与えてくれたので、それで黙ってるだけです。

 創作者が物語とキャラクターをつくる際は、生み出す意味を考えて、そこに思いのありったけを込めるわけです。
 それをあっさり殺されたら、自分の兄弟や子供が殺されたみたいな、本当にイヤな気分になります。

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--『ヤマト』の後で、先生が最も密接に関わられたのは、どのアニメ映画や番組でしたか?
『999』と『1000年女王』ですね。テレビと劇場用と両方の。
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それと『ハーロック』も、今ちょうど、3Dアニメーションをつくってる最中です。

--CGアニメの映画『ハーロック』は、どのような作品になるのでしょうか?

この映画はCGアニメであり、3D立体アニメという二つなんですよ。その中での表現となると、可能性もある一方で制約もある。

ただ全体を貫く、意志的な雰囲気ですね、これは変えて欲しくない。だからしっかり見ておかなけりゃならない。

--CGアニメについて、先生のご留意されている点は?
要するにマンガ家が描くマンガの、原型を壊さないというのが大原則、大前提です。今新しい劇場用の『999』を、実写とアニメの両方でやろうとしていますが、こういう再立ち上げ企画の第一弾がCGハーロックになるわけですから、後続のためにも非常に大切に考えています。

つづく


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