ヨルダンの死海 アンマンビーチとタダビーチ | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

数あるヨルダンの観光地の中で、一番ヨルダンと結びつかないのが体がぷかぷか浮くことで知られる死海。「えっ、あそこってヨルダンなの?」といわれることもしばしばです。イスラエル(パレスチナ)との国境線にもなっており、イスラエル側のエンボッケというビーチに比べるとどこで泳げるのかよく知られていないのが現状でしょう。今回と次回で、死海のビーチを全てご紹介します。

死海の地図はこちら

ヨルダンの死海には町がない
ヨルダン側の死海沿岸には、観光地によくあるおみやげ屋や安ホテル、レストランなどが自然発生的に集合した町のようなものはありません。アンマン側から来ると、死海北岸にあるスウェイマسويمةという、バナナやトマトなどの農園主や、死海のホテル従業員の寮などがある集落が最後の町らしいところ。ここから先は死海東岸の狭い段丘に延びる道路沿いに高級ホテルやビーチが点々とするだけです。スウェイマから最も近いホリデイ・イン(2009年夏にオープンしました)までは2kmですから歩けますが、他のホテルまでは5kmありますから、海抜マイナス400m、灼熱の死海海岸を歩いて向かうことは自殺行為です。

アンマンビーチ
旅行者が最も行きやすいのが、ホテル併設施設ではなく、あくまでビーチ施設であるこのビーチです。入場料も安い(といっても7JD) 入口近くにトイレ・シャワーと更衣室の建物があり、シャワーはビーチにもあります。ロッカーは壊れていることが多いです。体に塗り付ける泥はありません。
かつては日没までしか死海に入れませんでしたが、今は24時間営業ということで、夜でも入れるみたいです。南隣にちいさな遊園地がありますが、今は閉鎖されているそうです。
春の週末以外は、あまりヨルダン人はいないので、女性でもそれほど熱い視線を浴びることなく水着で楽しめます。ビーチはこんな感じです。
アーディで行こう-ムンタジャのビーチ

また、アンマンビーチには2006年頃プールやレストランもある特別区画が北側に隣接してできました。現在は上記のもとからある施設をアンマンビーチشاطئ عمان(シャーティ・アンマン)、こちらをアンマンリゾートمنتجع عمان(ムンタジャ・アンマン)と呼んでいるようです。こちらは入場料12JD、料金が高い分、利用するヨルダン人もややハイソな客層・家族連れになっており、水着でプールを楽しむ若い女性もちらほら。
アーディで行こう-ムンタジャのプール

イステラーハاستراحة
アンマンビーチから海岸を南へ走ること7,8分、マダバやデッドシー・パノラマへの日本のODA道路の分岐点を過ぎると左手(崖側)にしょぼいドライブインのようなものがあります。そこに架かる橋から死海を眺めると、あら不思議、なーんにもない海岸に泳いでいる人がちらほら。ここは施設はないんですが(強いていえばドライブイン)、橋の下の川に温泉の水が流れていてシャワー代わりになることから、ヨルダン人がピクニック&死海遊泳によく来ているんです。
アーディで行こう-すいているタダビーチ

その遊び方はまさにアラビー。ランニング&サンダル姿で入っているオジさんも多いです。
アーディで行こう-アラビー男遊泳
男が多く、女性が水着になろうものなら、とてつもなく強烈な視線を浴びることでしょう。野郎どもの圧倒的な存在感があります。
下の写真、右側のシャバーブ(若者)が胸に塗っているのは死海の泥。ここなら海底に泥があるところもあります。正真正銘の天然泥パックが楽しめます。
アーディで行こう-タダビーチの野郎ども
アーディで行こう-タダビーチの女性陣
家族連れの女性陣も水には入るんですが、着衣のままが普通。
ヨルダンに来たての女性陣を連れていって、これも経験だからと水着で入ってもらったことがことがありますが、伝え聞くところによると、トラウマになってしまったようで... 女性は信頼できる男性と一緒に行きましょう。
また、泥を塗ってあげるよと近づくシャバーブなんぞに頼むとそのうちおさわり大会になること間違いなしです。しかし、ここで泳いでこそアーディで行こう! ですね。

ここの名称は正式にはありませんが、ドライブインを指すイステラーハ(休憩所)と呼ばれることが多いようです。
3~4月の週末は、下の写真のような賑わい? ですよ
アーディで行こう-混み合うタダビーチ