年に一度、8月には市の指定病院へ健康診断を受けにいっています。

去年、採血の時に暴れてしまったので、今年はどうしよう...もう無理だろうなと思っていましたが、先生は連れていらっしゃいと言って下さいます。
この先生は、私の大腸がんを見つけてくれた先生です。
がんの経過を見るのと、高脂血症が治療を必要とするくらいになってしまいましたので、毎月定期的に受診しています。

折角先生がそう言ってくださるので、先週の木曜日に予約をとってはいましたが、私は気が重くて重くてたまりませんでした。


去年のインフルエンザの予防接種を、夫の主治医のところで受けましたが、その時は思いがけずおとなしく、びっくりしたり喜んだりしました。
その時主治医の先生は、「静かな環境で、待たせたりしないから」だと言っていました。

毎回暴れるわけではなく、その時の状況によるものだとわかりましたが、普通の総合病院で、大勢の人達でざわざわしているところだし、静かな環境は望むべくもないし、無理だろうなぁと思っていました。



当日朝は、いつも通り、ヘルパーさんに来てもらい、入浴の後着替えて、そのまま病院まで送ってもらう段取りにしました。(正確には、木曜はシャワーと足浴のみです)

今までヘルパーさんを指名したことはありません。
誰が来てくれても、来てくれるだけありがたいですから。
でも、この日だけは、我が儘を言って、Mgさん(スーパーヘルパーさん)に来てもらうよう頼みました。

Mgさんが来てくれてほんとに助かりました。
私が他のことをしている間に、水を飲ませてくれたり、おひげも剃ってくれました。
おかげで、私もシャワーを浴びてから着替えることができたし、出掛ける前に洗濯物も干せました。

車いす用の車で来てくれていたので、家の車いすに乗せ、出発しました。
病院へ着いて、Mgさんは帰って行きました。
交代に、姉が来てくれました。
いつもは、金曜に外に連れ出してくれているのですが、今回は木曜に変更して来てくれたのです。


受付を済ませて、5分も経たないうちに診察室に呼ばれました。
先生はやれることだけやりましょうと言ってくれて、立ってレントゲンは難しいだろうからと、胸の写真は、腹部と同時にCTを撮るように手配して下さいました。

血圧を測ったり、一通り問診が終わった後、通常ならば、これから身長体重を測って、その後、別な部屋(処置室)で採血になります。
そのつもりで、立ち上がろうとしたら、先生が、いや、ここで採血しちゃいましょうと言いました。
あら~それは理想的と思いました。

病院へ着いてから時間は経ってないし、この診察室は処置室と違って静かです。
夫はとても落ち着いています。
看護師さんが、採血の支度をしてやってきました。
ここの看護師さん達は、顔見知りの人も多く、とってもいい感じの人達ばかりです。
夫のこともわかっていて、気にかけてくれて、時々様子を聞いてくれたりしています。
私が入院するとしたら、ここにしようと決めています。


来てくれた看護師さん二人は、私が知らない人でしたが、ニコニコして夫に話しかけたりしてくれました。
私も、夫の右手を握り、「ちょっとだけ痛いけど、我慢ね。血液検査するんだからねー。」と因果を含めました。

左腕にゴムのバンドをして血管を出した後、いざ針を刺したのですが、ちょっとだけ手元が狂ったみたいで、夫は、痛い!と叫んで手を払いのけようとしました。
あー、やっぱりダメなのか..と思ったけど、周りが静かでアットホームな雰囲気だったせいか、すぐおとなしくなってくれました。
もう一度針を刺したとき、握っている私の手に、ものすごい力が入りましたが、それからは声を上げることなく、普通の顔をして、採血を済ませることができました。

その後、立って身長を測ることができないので、巻き尺を持って来て、大体の身長を測ってくれました。(笑
体重は知りたい?と聞かれたので、知りたいです~と答えたら、そうだよねと言って、重さが分かっている車いすを持って来てくれました。
それに乗り換えて、乗ってきた車いすは姉に預かってもらいました。

看護師さんが一人付き添ってくれて、地下のCTの撮影室へ行きました。
私は、ここの撮影技師さんとも顔なじみです。
私たちが打ち解けておしゃべりしているので、夫も落ち着いていました。
CTの台に横にされ、動かないように、タオルを入れて、バンドをかけられても、不安な様子を見せませんでした。

夫がCTを撮っている間、私の胸のレントゲンを撮りました。
CTの部屋に戻ってみると、夫は動いたりせずに無事撮影してもらっていました。

その後、二階にある車いす毎体重を測れる体重計に乗せました。
体重は、80いくつかkgで、車いすが、17.75㎏だったと思うのですが、引き算ができなかったので、あきらめました。
引き算できないーと言ったら、看護師さんが、わたしもーと言っていました。

ここで夫の健康診断は終わりました。
その後、姉に夫を預かってもらい、私自身の健康診断を受けました。
心配していたことはなんだったんだろうと思う位に、スムーズに事が運びました。
病院の健康診断なのに、決められている手順はすっかり無視して、夫の負担が少なくなるように気を配って下さいました。
本当にありがたかったです。



病院を出て、姉の車に3人で乗りました。
抜けるような青空で、3年前の夫が失踪した日を思い出しました。
あの頃は、まだ歩けていたんだなぁ...電車にも乗れたんだなと思いました。
今では見る影もない夫ですが、生きていてくれるし、時々私の言うことをわかってくれる。
これ以上、何も望むまいと思いました。
お昼は、牛肉の網焼きを食べにいきました。
最近、ちょっと気がかりになってきた嚥下不調もなんのその、夫はパクパクとおいしそうに食べてくれました。









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