ご訪問ありがとうございます。
ここのところ、
一連の記事を再掲してきた主旨は、
⬆上記のパージェタのドラッグラグが
改善されつつある、
トリネガ・アテゾリズマブの動向です
(特に手術不能な)局所進行乳癌
(ステージ3C、3B)の、
命の賭かった治療で
欧米との5年のドラッグラグ
(欧米では手術不能な局所進行乳癌
ステージ3C、3Bの術前化学療法でも
承認されていたパージェタが、
日本では未承認で使えなかった)
に悔しい思いをした
一乳癌罹患者である私の心情、
しかし、
そういう悔しい思いをした者から見れば、
ここ2~3年で、医療、薬事承認が、
急速に喜ばしい進歩をしている、
ドラッグラグも劇的に短縮されてきている
と感じて、
何て言うのかな、燻っていた思いが昇華し
医療不信に陥らずに済んだということを
お伝えしつつ、
アテゾリズマブ(テセントリク)の、
手術不能局所進行乳癌も含めた承認を
期待をもって待っている
その補足として、
過去記事を掲載してきました。
ーーー
さらに、
で、ご紹介させていただいた記事を
再掲したように、
広島大学病院乳腺外科の先生がブログで
2018年12月 SABCSデータを掲載して
下さり、
効果は、
★PD-L1
の他
★TIL
・BRCA
・CD8
といったバイオマーカーで比較されており
実際、直前の記事
で書いたように、
米国FDAで承認されたのは、
PDL-1陽性 のトリネガ乳癌
(手術不能局所進行・転移性)に対してです。
でコメントをご紹介した方や
私の考え、思いとして書いたとおり
現在の乳癌の標準治療のベースになっている
ホルモン受容体、HER2タンパク
による分類を超えた(跨がった)
別のバイオマーカーでの臨床試験や
薬事承認が必要になってきている
のだろうと思いますし、
罹患者としては喜ばしいことに、
その流れで癌治療、特に薬物療法の
医学、医療が進歩してきている
のだと感じています。
※勿論、癌患者全員に効く治療がまだ無い
のは残念ではありますが、
無いものねだりよりも、今の進歩を
喜ぶ気持ちが強いかな、
初期治療で悔し涙をのんだ分。
(前向きと言えば前向きな性格、性分なので)
実際、米国FDAの
アテゾリズマブ(テセントリク)迅速承認
だけでなく、
で書いたように、
日本でも、昨年12月に、キイトルーダが
MSI-Highの患者に対して、
癌種横断で固形癌のラストラインとして
迅速承認されました。
※因みに、キイトルーダの、乳癌での
国際第3相臨床試験は、まだ、結果が
公表されていません。
===
上記のように、
乳癌は(も)、ホルモン受容体やHER2タンパク
(遺伝子増幅)とは別のバイオマーカー、
遺伝子異常をターゲットに薬剤が開発
されてきている、
という面と、
もう1つ、
そのバイオマーカーの発現状況
薬剤を使える、薬剤が有効な閾値
の問題もあって、
例えば、私はHER2タイプですので、
HER2の発現状況によって、
抗HER2が使えるか否か変わってきます。
治療前の生検では、3+、強陽性、
術後の検査では、2+、fish法(遺伝子検査)
もして、陽性でした。
※乳癌の病理検査のガイドラインにも
書かれている、標準の検査です。
生検も3本取っているから、
場所によって発現率が異なるというよりは、
3+➡術前ハーセプチン➡2+
になった可能性が高いとのことでした。
2+だと、fish法で検査をして、
遺伝子増幅が所定の値(2.0だったかな)だと、
陽性ということで、
ハーセプチンの適応(使えること)
になります。
でも、活性化自己リンパ球の先生が
保険診療で認められていない癌腫や、
低発現でも、ハーセプチンと併用する
(自由診療)と、効くことがあると
仰っていました。
バイオマーカーの閾値判断も、
微妙なところだとは思います。
というのと関連し
こちらの臨床試験の動向も気にして
ウォッチしていましたので、
再掲します (補足12)
※HER2『低発現』の患者向けの
国際第3相臨床試験開始の記事ですが、
⬇の記事内にも書いている通り、
HER2陽性患者向けには、既に、
昨年9月に国際第3相臨床試験が開始
されています。
ー◆ー◆ー◆ー
(元投稿:2019/1/16)
昨日1/15に、第一三共さんが
ニュースリリースしましたね。
12/4にブログ記事にした
⬆リンクを貼っておきました
の中で書いたように、
これから新たな精緻な診断薬を開発する
のかな? 、ハーセプチンの開発・販売元
ロシュと提携したってことは、
スムーズに進むよね、
と思っていたのですが、
開発済の診断薬の利用について提携して
丸く納まったってことだったのかな?
HER2低発現の再発・転移(ステージ4)の
乳癌に対しても、DS-8201の
国際第3相臨床試験 DESTINY-Breast04
が開始された、とのことです。
▼DESTINY-Breast04
・グローバルで540名予定
・HER2低発現、転移性乳癌
・化学療法の前治療歴あり
DS-8201は、過去にも何度か書きましたが
ハーセプチンのバイオシミラー
(こちらも、11/28に販売開始がニュース
リリースされていました。
バイオシミラーって簡単に言えば、ジェネリック
みたいなもの。バイオ品だからジェネリックと
違って、仕組みが同じ別物ってことかな)
に、低分子化合物をくっつけた、
抗体薬物複合体(ADC)。
カドサイラT-DM1と似たような薬剤。
※因みにカドサイラは、抗HER2抗体ハーセプチン
~ロシュ/中外さん開発だから純正の~に
低分子化合物エムタンシンをくっつけた
抗体薬物複合体。
HER2陽性乳癌は乳癌の20%程度ですが、
HER2低発現まで入れると40%が発現して
いて、DS-8201の第2相試験で、
HER2低発現患者でも効果が出た結果を
受けての第3相試験です。
因みに、HER2陽性では、9月に既に
第3相臨床試験が開始されています。
DESTINY-Breast03 2ndライン狙い
DESTINY-Breast02 3rdライン狙い
詳しくは、過去記事
⬆リンクを貼っておきました
をご参照ください。
⬆リンクを貼っておきました
⬆リンクを貼っておきました 第1相段階かな
===
乳癌の新薬の全体の動向は⬇
⬆リンクを貼っておきました
(包括的に許可をいただいています)
(包括的に許可をいただいています)
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