前回の記事

 

-何かで「一色に染まる」ことへの危うさ-

 

 

・「アメリカの属国」という結論

 

 

 

 

2022年3月15日号 『日刊ゲンダイ/夕刊フジ』記事より

 

私自身は、「誰かを悪役に仕立て上げて」自分たちを正当化する人間を心底から信用しない。

 

とりわけ、ウクライナ問題においては、扇情的な文言を並べて、負の感情を呼び起こし・・・「人をコントロール」しようとする危険性を、フェア党リーダーの大西つねき氏が指摘している。

 

 

『「ゼレンスキーを国会に呼ぶな」@パイレーツラジオ2.0(Live配信2022/3/21)』

 

今回、氏の動画のポイントは3つほどある。

 

まず大西氏は、19分38秒において、ゼレンスキー氏が今回のウクライナ侵攻を過去のパールハーバーや9.11になぞらえて、極めてセンセーショナルな文言でもって、「人々の感情に訴える」戦法を取ったときに、彼の話を聞くに値しないとバッサリ斬り落とされた。

 

彼はもうその時点で、ひとりの『アジテーター(扇動者)』に過ぎず、世界各地の傭兵を蒐集して戦争を拡大させようとする姿に、本当の意味での“平和主義者”の姿が見受けられない点にあります。

 

もうひとつは(31分以後)、政治や歴史というものは、ものすごい「複雑性」を内包しているがゆえ、一方的に決めつけることは不可能だという前提を無視して、今回の構図を「ロシア悪い/ウクライナ可哀そう」という単純な二項対立で語ろうとする視点への懐疑的な意見。

 

つづけて、36分ごろでは、一見「自由」が担保されているように感じる私たちの資本主義社会において、その本質が『金の奴隷』であるということ。

 

 

それはコロナ対策やワクチン接種でも、会社の言うことを聞かない人間は「クビ」にされたり、民主主義国家の大義名分のひとつである『選挙』においても、常に金のある人間が優位に立ち、マスコミを所有する人々の「意向」が強く反映される状況で、もはや真の意味でのリベラルは存在しえないという事実がある。

 

これを一言で「金融封建主義」であると解釈し、私たちは会社という地主に雇われるしがない小作人に過ぎず、この事実を理解したときに、西側諸国のあらゆる政治的行為が「偽善に満ちている」としか言いようがなくなります。

 

 

 

2022年3月22日・29日号 『週刊SPA!』記事より

 

とりわけ、私たちが「肌感覚」で理解している9.11を振り返れば、ブッシュ大統領からアメリカが中東でさまざまな侵略戦争を繰り広げ、つづくオバマ大統領が、人類初の『ドローンによる民間人虐殺』をおこなったとき、そこで私たちは誰一人として疑問の声を上げず、非侵略国の指導者を国会に呼びもしなかった事実を考えれば、今回のウクライナ問題の「狂乱ぶり」が、いかに胡散臭く、気味の悪いものなのかは容易に理解できるでしょう。

 

もっと言えば、湾岸戦争の言い訳となった『ナイラ証言』も、当時15歳だった少女が、アメリカから指導を受けた「サクラ」だったというオチも、イラクのフセイン大統領を絞首刑に処して無残に殺害した事実も、はたけば埃はいくらでも出てくる。

 

1時間6分30秒では、つねき氏のリスナーの方が、報道でバイデン大統領がプーチン氏のことを『人殺しの独裁者だ』と吠えたときに、「アメリカが言うな」と感じたそうです。

 

 FacebookとInstagramがウクライナでの戦争のため、プラットホーム利用上のヘイト・スピーチ規約を免除し、ロシア人とロシア指導者たちの死を呼びかけるのを認めているとロイターが報じている

 「木曜ロイターが見た内部電子メールによれば、メタ・プラットホームは、ウクライナ侵略という文脈で、いくつかの国々でヘイト・スピーチ政策を一時的に変更しFacebookとInstagramユーザーが、ロシア人とロシア兵士に対する暴力の呼びかけを認めている。」

 ベン・ノートンがMultipolaristaで説明している通り、Twitterもロシア指導者と軍人に対する場合、扇動や死の脅迫を禁止する規則を変更した。

 先月Facebookも戦争のため、おそらく、これまでで最もリベラルな動きで、ユーザーがウクライナのネオ・ナチ、アゾフ大隊を称賛するのを認めているのを我々は知った

 

<中略>

 

至る所で欧米組織は、1800年代以降に生まれた誰であれ衝撃を受けるほど残忍な度合いの外国嫌いで、あらゆるロシアのものを拒絶している。ロシア選手からロシア人音楽家ロシア映画ロシア人作曲家ロシアのネットフリックス番組から、ロシア作家についての講義や、ロシア・レストランロシア・ウオッカや、ロシアの木「プーチン」と似た響きの料理に至るまで、欧米世界で様々な度合いで禁止されている。

 通常、アメリカと同盟諸国が戦争する際、彼らは少なくとも、圧制的な支配に反対しているだけで、敵国の人々には好意以外の何も感じていないという考え方に口先だけは賛同する。ロシアの場合、文化全体、人種丸ごとの完全拒絶だ。それは、ロシア人であるがゆえの、実際の人々に対する憎悪の広範な推進だ。

 これは凄まじい経済封鎖で攻撃され、評論家連中が「もはや「無辜の」「中立の」ロシア人はいない」と主張し「一体どの時点で、邪悪な専制君主に政権を掌握させた民族に責任があると、あなたは考えるか?」と問うている人々だ。反戦抗議行動で何千人も逮捕されているロシア人と比べ、9月11日以後の年月、我々の軍が何百万人もの人々を殺害する次から次の戦争をボーッと生きてきた我々欧米社会が恥ずかしくなる。

 

ウクライナの『アゾフ大隊』については、香港デモにおいても存在が確認されていた同国の極右団体です。

 

この話は、大西さんのところでも持ち上がっている(1時間22分ごろ)。

 

 

おそらく「すべて裏で繋がってる」かもしれませんね。

 

アメリカの諜報機関はソ連に対する防諜活動としてウクライナの民族主義組織を注意深く見守り、保護した。

CIAはOUN治安部隊の犯罪行為を免責し、欧州に逃げた彼らを保護した。

このウクライナ民族主義者はCIAの庇護によって生き延び、現在につながっている。

GHQは日本で実験データの提供と引き換えに731部隊の戦争犯罪を免責している。

OUNを淵源とする極右国粋主義勢力が現在のウクライナ軍のなかに正規軍として取り込まれている。

ウクライナでの暴力革命が遂行された2014年、ウクライナ南部マリウポリで「アゾフ」大隊が創設された。

現在のアゾフはウクライナ内務省管轄の準軍事組織である国家親衛隊に所属する部隊になっている。

日本の公安調査庁は、アゾフについて、2014年の親ロシア勢力によるドンバス占領を受けて「ウクライナの愛国者」を自称するネオナチ組織が結成した部隊であるとしている。

アゾフは白人至上主義、ネオナチを起源の一つにしていると考えられている。

 

すでに「民主主義」という絵空事の大義名分は崩壊して、アメリカは自国覇権のためならば、過去の枢軸国の思想や行為をも免責するというカオスぶりだ。

 

大西氏が危惧されていたことだが、彼が「(一部人間の思惑でしかない)想像上の概念」(24分ごろ)と喝破した『民族の独立』に固執すればするほど、他の支配勢力の「手駒」にされる現実は古今東西変わりがなく、諸国民がこのような「負の感情」を捨て去ることこそが、本当の意味での世界平和につながると述べている。

 

 

ちなみに、現代のウクライナ問題を理解するにおいて、グーグルから検閲されたオリバー・ストーン監督『ウクライナ・オン・ファイアー』(2016)が、その本質を読み解くカギとなるでしょう。

 

 

<参考資料>

 

2022年3月15日号 『日刊ゲンダイ/夕刊フジ』記事

 

・Youtube動画 『「ゼレンスキーを国会に呼ぶな」@パイレーツラジオ2.0(Live配信2022/3/21)』

 

・2022年3月22日・29日号 『週刊SPA!』記事

 

・マスコミに載らない海外記事 『うーん…我々は悪役なのだろうか?』

 

・同 『アメリカとウクライナには戦争についてウソをつくあらゆる理由がある』

 

・植草一秀の『知られざる真実』 『ウクライナ政府とネオナチの関係』記事

 

 

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