「けいおん!!」15話の感想【2年生の背中が澪に気付かせてくれたもの】
皆さん、こんにちは。
今日の記事は「けいおん2期」の感想です。第15話です!
8月上旬はバイトやらお盆やらでなにかと忙しそうな感じ(^▽^;)
早くTBS本放送に追いついて行きたいんだけどなぁ・・・。
まぁ、大学は夏休みがめっちゃ長いので助かりますけどww
☆『けいおん!!』第15話「マラソン大会!」の感想
脚本:横谷昌宏
絵コンテ:北之原孝將
演出:北之原孝將
作画監督:池田晶子
脚本は横谷さんですね(^-^)/
アニメ2期から「けいおん」の脚本を担当なさるようになった方です。
今までの担当回は、第7話「お茶会!」、第13話「残暑見舞い!」となっています。
順番的に言って今回の脚本担当は村元さんか吉田さんになるのではないかなと思っていたんですが、予想外に横谷さんの再登場が早かったですねww
絵コンテ・演出は北之原さんですね(^-^)/
アニメ2期では、第3話「ドラマー!」、第9話「期末試験!」の演出を担当。
絵コンテ・演出の両方を担当なさるのはアニメ2期では今回が初めてということになります。
作画監督は池田晶子さんですね(^-^)/
アニメ2期から「けいおん」の作画監督を任されるようになった方で、今までの担当回は第3話「ドラマー!」、第9話「期末試験!」の2つです。
作画監督にはローテーション制が導入されているようで、もしこのままローテーションが崩されないとすると池田晶子さんの次の担当回は第21話ということになります。
■ストーリーの要約
夏休みが終了し、いよいよ学校が再開した。
唯たちを待ち受けていたのはマラソン大会。
走るのが嫌いな唯の願いとは裏腹に当日の天気は快晴となり、大会は予定通りに行われた。
途中でバテてしまったり、ケガをしたために近所のおばあちゃんの家でお世話になったりするなど、唯は大会中にちょっとお騒がせな一面を見せてしまったが、最終的にはなんとか完走することができた。
該当する原作エピソード:なし(アニメオリジナルエピソード)
■全体の感想
前回で原作コミックス3巻に収録されている3年生の春以降のお話をすべて使い切り、それと同時に夏休みのエピソードも終了。
そしていよいよ新学期を迎えるということで、今回は2クール目が本格的にスタートする節目の回だったとも言えるわけですが・・・
いや~、賛否両論ありそうなお話でしたねww
第12話「夏フェス!」、第13話「残暑見舞い!」、そして第14話「夏期講習!」と、最近はいろんな意味で中身の濃い深いお話が続いていたわけですが、この第15話は見事なまでにグダグダなギャグ回に仕上がっていましたね。
第11話「暑い!」のグダグダ感に似ているような気もしますが、今回は第11話とは違い完全にアニメオリジナルストーリーだったということもあり、第11話とはまた一味違う印象を受けました。
アニメ2期の「けいおん」は、キャラの心情を掘り下げたお話や、どことなく卒業を意識させられる感傷的なお話など、青春の甘酸っぱい香りがするお話がほとんどですよね。
表面上はただの日常系のお話だったりギャグ回のように見えても、実は唯たちの成長する姿がしっかりと盛り込まれていたり、私たち視聴者にちょっぴりノスタルジーさを感じさせるような作りになっていたり。
・・・そういう一筋縄では行かない奥深さが「けいおん!!」にはあります。
しかし、今回はそうした小難しさをほぼ完全に取り払ったという感じで、純粋にストレートなギャグ回に走っている感じだなぁというふうに思いました。
アニメ2期は何かと重いお話が多いですからね~。
こういうふうに肩の力を抜いて楽しめる回や、重いお話のクッション的な役割を果たしてくれる回も必要だと思います。(もし全部が第13話「残暑見舞い!」のように重厚なお話だったら、観ているこちら側は確実に息切れしてしまいますよねww)
唯たちの本当に何でもない日々の一コマを見ることができたという点に関しても、かなり評価したいです。
今回のようなとりとめも無い日常の積み重ねがあるからこそ、軽音部の絆は強くなって行くわけですし。
あと、アニメ2期の少しセンチメンタルで青春っぽい雰囲気があまり好きになれないような人にとっては、むしろ今回のようなギャグ回はかなり好印象なものに感じられたのではないかなぁという気がします。
・・・と、まぁ、肯定的な面についてちょっと書いてみましたが、今回はやはり気になってしまう点もいくつかありました。
まず、これは多くの方が感じた事だろうと思いますが・・・
今回はさすがに唯の天然さを強調し過ぎている感じでしたね(^▽^;)
唯が今までに見せてくれた成長や頑張る姿勢はいったい何だったの?と疑問に思えてしまうくらいのレベルでした。
いや、唯のダメっぷり自体は面白かったですし、爆笑させられてしまう部分が多かったのも事実ですよ。
完璧な人間なんていませんし、唯がだらしない姿を見せてしまうのも別に普通だと思います。
けれども、アニメ2期のこのタイミングで唯の天然さをこんなに強烈にプッシュするということの意図は、イマイチ理解できなかったです。
これがもしアニメ1期の序盤のお話とかだったらまだ分かるのですが・・・。
唯が本来持っている天然キャラな側面や、ちょっとズレているおバカな一面を改めてストレートに描き出すという目的があったのかもしれません。
「唯は軽音部での活動を通じてかなり成長し、今では随分と立派な娘になって来てくれたけれども、相変わらずこういう天然な一面も持っていて親しみやすい身近な女の子なんだよ」ということを、私たちに認識してもらうためだったのかもしれません。
しかし、もし仮にそういう意図があったのだとしても、もう少し巧いやり方でやって欲しかったものです。
ここまで露骨に天然さをプッシュしてしまうと、単に今までの成長路線と逆行しているようにしか思えませんよ。
それと、唯が謝るシーンとかも一応盛り込まれていたりはするんですが、あまり良いフォローになっているとは思いませんでした。
とにかく唯のキャラ設定に違和感を覚えてしまう回でしたね。
それから、オチの付け方もちょっと酷いなぁと。
唯のことを必至に探すさわ子先生。
これがオチなの?全然笑えないんですけど!
イノシシを出して誤魔化そうとしても意味ないから!
・・・普通にさわ子先生が可哀そうだったので、なんか後味が悪かったです。
さわ子先生をオチ要員として使うという発想は良いと思いますが、「けいおん!!」でこういう思いやりが感じられない描写はできれば避けて欲しかったですね。
ギャグ回ということで笑えたシーンや、キャラ同士の掛け合いが面白かったシーンも多かったのは事実です。でも、気になってしまう点がちょっと多過ぎました。(特に今挙げた二点。唯の天然さをこのタイミングで強烈にプッシュする意図が分からないという点と、オチがちょっと酷かったという点。)
この第15話の企画に参加したスタッフの皆さん、特に脚本担当の横谷さんには少し反省していただきたいです。
それから、作画も久しぶりにやや乱れが目立っていましたね(^_^;)
キャラの輪郭や目の大きさ、髪型などが安定していないカットが多かったように思えます。
次からは頑張って欲しいものです!
■個別の感想
こっちではちゃんとキャラ考察をやりたいと思いますww
今回は澪や律の雰囲気が良い感じでしたね!
①取り乱したのは純ちゃんだけ
唯が行方不明になったとき、本気で不安になってしまっているのは純ちゃんだけでしたね。
この点は非常に印象的でした。
純「大変なの!唯センパイが途中でいなくなっちゃって・・・」
もしかしたら事故に遭ってしまったのかもしれないし、本当に迷子になっているのかもしれない・・・。
マラソン大会中に誰かがいなくなってしまったわけですから、こういうふうに心配になってしまうのも至極当然です。
というか、これがごく一般的な反応でしょう。
しかしその一方で、軽音部のメンバーや憂ちゃんはほとんど不安になっていないんですよね。
もちろん多少は心配になっていただろうとは思いますが、少なくとも純ちゃんのように取り乱してしまうほどの不安は抱えていませんでした。
律やムギは遭難ごっこをして遊んでしまうくらいの余裕っぷりww
ちゃんと唯を探そうとはしているんですが、事態をあまり深刻に受け止めていませんよね。
さらにあの憂ちゃんでさえ、唯がいなくなってしまったと聞いても決して取り乱したりしませんでした。
お姉ちゃん大好きー!な憂ちゃんの性格を考えれば、唯がいなくなったと聞いた瞬間にその場で泣き崩れてしまいそうにも思えるのですが、憂ちゃんはそんな弱い一面を決して見せたりはしませんでした。
冷静に状況を分析し、見事に唯の居場所を当ててしまったぐらいです。
唯のことを本気で心配していた純ちゃん。
それとは対照的に、事態を楽観視しどこか余裕すら感じられる軽音部のメンバーと憂ちゃん。
本来ならば、唯とより親しい律たちこそが純ちゃんのように取り乱すべきのようにも思えますが・・・。
両者の間にはどうしてこのような温度差があったのでしょうか?
理由は簡単です。
軽音部のメンバーや憂ちゃんは、唯がどういう娘なのかということをちゃんと理解しているからです!
唯のフラフラしやすい一面を律たちはちゃんと理解しているので、「あぁ、またいつものようにどこかで道草を食っているんだろうなぁ」ということを直感したのだろうと思います。
そして、唯ならきっと大丈夫とか、唯ならすぐにひょっこりと顔を見せてくれるだろうとか・・・そういう安心感の方が不安よりも大きかったのではないかなぁと思います。
律たちのあのちょっと楽観的な反応は、唯のことを心配していないからでは決してなく、唯のことを知り尽くし信頼しているからこその反応だったのです。
まぁ、もし4、5時間探しても唯が見つからなかったとしたら、夜になっても唯が見つからなかったとしたら・・・律たちは間違いなく純ちゃん以上に取り乱していたでしょうけれど。
それも親密さが桁違いに強いからこそです。
それに対して、純ちゃんは軽音部との繋がりが最近強くなって来たとは言え、まだまだ唯たちのことをしっかりと理解しているわけではありません。
唯にはこういうふうにフラフラした一面もあるんだということもまだよく分かっていないのでしょう。
だからこそ、唯がいなくなってしまったという事態をそのまま深刻に受け止め、あれほど心配してしまったわけですね。
純ちゃんにはちょっと悪いですが、この反応の違いこそが、軽音部(+憂ちゃん)とそれ以外の人との間にある絆の大きさの違いなのではないかと思いました。
ちょっとした描写の中にキャラ同士の関係性が巧く表現されていたので、とても良かったですね!
②2年生の背中が澪に気付かせてくれたもの
2年生3人組を眺める澪の表情、かなり秀逸だったと思います!
憂たちの他愛もない会話を後ろから聞きながら、澪は一体どんなことを考えていたのでしょうか。
モノローグが入らなかったので、澪の心情を正確に推し量ることはできないのですが・・・
仲間ってやっぱり良いよなとか、何気ない会話を普通に楽しめることってすごく良いことだよなとか、そういう気持ちを抱いたのだろうと思います。
そして、このシーンにつながる訳ですね!いや~、最高でしたね!!
今回の一番の名シーンなのではないかと思います。
2年生3人組にそのままついていけば、間違いなくビリになってしまうことは無かったはずです。
恥ずかしい思いをせずに済んだはずなんです。
しかし澪は、例えビリになってしまうリスクが上がってしまうとしても、唯たちと一緒に走るということを選択したのです!!
しかもよくよく考えてみると、待っている途中に他の生徒から変な目で見られてしまったりする可能性だって十分にあるわけですよ。
「あれ?あの人なんであんなところで突っ立っているんだろう?」みたいな感じで。
そんな恥ずかしい思いをしてしまうことを覚悟した上で、澪は唯たちを待つことに決めたのです。
これって凄いことだと思います。
最初は「恥ずかしい思いをしたくない」という自分の中にある逃げ腰な感情を優先させてしまっていました。
けれども2年生たちの背中を見つめているうちに、仲間と一緒に楽しくかけがえのない時間を過ごせることの方が大切だよなということに澪はちゃんと気付くことができたのです。
昔の澪だったら例えそういうことに気付けたとしても、実際に唯たちのことを待つという行動を取ることができたのかは怪しいです。
もしかしたら、そのまま2年生たちと一緒にゴールしてしまったかもしれません。
しかし、今の澪は自分の中の内気さや恥ずかしがり屋な一面に負けてしまうほど弱くはありません!
軽音部での2年半を通じて、澪は本当に大きく成長してくれました。
自分の弱い一面を少しずつ克服して来ました。
そして、ムギほど積極的にはなれないけれど、卒業が迫って来ているからこそ軽音部として過ごせる今この瞬間をちゃんと楽しみたいという、良い意味での貪欲さを持つことができるくらいになりました。
だからこそ、澪はこうして唯たちを待つことができたのだろうと思います。
澪のこの強く成長した姿には本当に安心させられますね!
澪「ちゃんと苦手を克服しようとして、偉いなムギは!」
このセリフ、澪にそっくりそのまま返してあげたいですね。
苦手を克服しようと頑張ってきたのは君も一緒なんだよ、とても立派に成長したんだよ・・・と。
③やっぱり空気の読める律
律は今回も良いフォロー役に回っていましたね。
まず、ここのシーンが印象的でした。
和や澪が先に行ってしまい、後には律、ムギ、唯の3人が残されてしまいます。
澪が先に走って行ってしまったときに、あえてそれを追いかけずにその場に残った律は本当に気配りのできる娘だよなぁと思います。
律の本心としては、大好きな澪を追いかけたいはずなんですよね。
でも、もし律が澪に合わせて先に走って行ってしまったとしたら、走るのが苦手なムギ&唯というコンビが取り残されることになってしまうんです。
まぁ一生懸命に頑張ろうとしているムギは良いとしても、唯は最初からご覧の通りのグダグダモード。
律はそんな不安要素たっぷりの唯をムギに任せっきりにするということは決してせず、この二人のペースメーカーになれるようにその場に残ることにしたのです。
しかも、
律「でも、平日の昼間に堂々と学校の外に出られるのは良いよな!」
こんな何気ない自然な一言で、唯のやる気を少しでも引き出してあげようとしているんです。
いつもの律なら、唯と一緒に怠けたりするか、もしくはダラける唯に対して厳しいツッコミを入れたりしそうにも思えます。
しかし律は、唯が今回のように本気でへばっているときには自分がサポートしてあげる立場に回らないといけないということをちゃんと理解しているので、そういうことは絶対にしないわけです。
澪はいないし、ムギは走るので精一杯。そうするとこの場では自分がしっかりして二人を引っ張って行くポジションにならないとダメだな。
・・・いつものお調子者モードから、完全に気配りモードに切り替わっているんですよね。
なんという器用さ!!
寄り道しまくりな唯を呆れつつも見守ったり、ちょっとだけ冷静にツッコミを入れてみたり・・・。
自分の立場を見失うことなく、ほぼ完璧と言ってもいいほどサポート役を徹底することができていました。
その一方でここのシーンなんかでは、完全に自分がボケる側に回っているんですよね。
気配りモードから、お調子者モードに見事に切り替わっています。
もちろんそれも空気を読んでこその切り替えです。
唯という面倒を見る対象がいなくなり、残されたのは真面目なムギと澪という二人。
自分がここでボケればムギは喜んで乗って来てくれるだろうし、唯がどこかに行ってしまいちょっとだけ不安に包まれつつあるこの空気を和らげることができる。
そして何より、澪という最高のツッコミ役がすぐ隣にいてくれている・・・。
こういう状況になれば律は安心してボケられるわけです。
いやしかし、このように切り替えが上手いのは凄いんですが、ここまで徹底して空気を読んでいると気疲れしてしまうのではないかと心配になってしまいます。
律にはいつだってそういう傾向があります。
大事なところで乗り切れていなかったり、一歩引いてしまった立場にいたり・・・。
気配りは良いけれど・・・律自身はそれでマラソン大会を楽しむことはできているの?
最後にこのシーンがあって良かったですね!
この嬉しそうな表情・・・どうやら律はちゃんとマラソン大会を楽しむことができていたようです。
良かった。本当に良かった。
律のこの楽しそうな表情を見ることができただけで私は安心ですww
④うおっ!眩しっ!
無邪気な梓かわいい!(///∇//)
⑤日本全国晴れってww
天気予報すげぇぇええええΣ(・ω・ノ)ノ!
一度で良いからこんな予報を見てみたいですねww
本州どころか、沖縄や北海道や小笠原諸島まで全部晴れだなんて・・・貴重過ぎるww
⑥ムギの弁当
豪華!
一口いただいてもよろしいかしら?ww
⑦「ふわふわ時間 律ボーカルバージョン」だと・・・!?
うぉぉおおおぉぉおおお!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
りっちゃんの声かわいいよぉぉぉおぉおぉぉおお!
聡美さん最高だぁあぁあぁああぁあぁぁあ!(〃∇〃) ←落ち着けww
激しくCD化を希望!
⑧ちょwwムギのこの顔はwww
荒ぶるマンボウのポーズのときの顔になっていますね(^▽^;)
ムギは必死になるとどうやらこの表情になってしまうみたいですww
というかこれ、放送しても大丈夫なんでしょうか?www
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・みんなと一緒に入られる、こんな当たり前の日々が。「けいおん!!」第15話
律に関しての考察にいつもながら愛を感じます。