三日前、のんふぃく!所属、なみえること藤城なみが、このようなツイートをしていた。

 

「このアイドル、パフォーマンスいいです!魅せ方いいです!推せます!みたいなアイドルさんをリプ欄で教えてくださると嬉しいです(◜ᴗ◝ )」

 

ライブベースで多々アイドルを見ている筆者からすれば、これは答えないわけにはいかなかった。金曜の夜、自身の参戦記録をまとめたExcelファイルを開き、ライブシーンを思い出しながら、急いでアイドルを書き並べていた。

 

 

 

どうにか挙がった20組だが、異常だなぁ、とは自分でも感じていた。

大抵のファンは、1組または2組挙げる程度だったので、リプ欄に、他の事務所のアイドルグループをこれほどに挙げるのは、まあ普通の人は絶対にしないだろう。

 

ただ、ライブアイドルを広く愛する。そのスタンスはずっと昔から貫いてきたことだし、そう在ることを一つ誇りにも感じている。自分しかできないような推し方で、今日の領域に辿り着いた。だからこそ、今回の20組は、自信を持って推薦できる。

 

前述の通り、今回はライブパフォーマンスで選定させていただいた。もちろん、推し補正は無しだ。最近ライブ観たところを中心に、では早速、解説していこうじゃないか。

 

 

 

「01」Axelight

歌唱力の高さが素晴らしい。まあ、昨今のライブアイドル界、歌唱力高いアイドルは決して珍しいものではなくなってきたものの、一歩踏み込んでさらに称賛すれば、グループ全体の方向性にマッチした声色や歌い上げっぷりなのが素晴らしい。そんな方向性だが、衣装は白一色、洗練された近未来テイストだと筆者は分析した。

もっとも、同様に攻めているアイドルはいくつか存在し、具体的にはミラミラやバチュンなどが挙げられる。こちらは個々人の知名度や親近感で物販リードを誘う戦術だが、Axelightはライブパフォーマンスに専念した、アイドルとしての生き方そのものが美しい。一度しかライブ観たことないが、そのチャンスでしっかり記憶に刻ませてくる強者である。

 

 

 

「02」buGG

こちらは長く活動するアイドルグループで、Pimm’s同様にフランクなダンステイストで攻めている印象である。そこに、ここもやはり歌唱力だ。歌が上手いアイドルだからこそ、持ち曲の良さ、奥深さというのを表現できている。こればかりは、プロデュース側でいくら頑張っても限界があるからこそ、人財面での良き巡り合わせだと著したい。

先日参戦した横浜ランドマークホールでは、遠方の地ということもあって、他のアイドルと比べても動員は寂しいものだったが、そんなフロアをもダンサブルに活かしてくるのが素晴らしい。気付けば振りを真似してしまう。彼女たちがライブやフロアと真っ直ぐ向き合っているからこそ、その誠意は自然と観客にも伝わるものだ。

 

 

 

「03」C;ON

ライブアイドルの対バンには珍しい、楽器演奏を行うアイドルグループだ。ただ全員というわけではなく、一部ボーカルに徹するメンバーもいるが、これがまた歌が抜群に上手い。ライブ音楽として、音に魂を込める。そんな歌いぶりというのが、観ても良し、聴いても良し。コロナを越えて、今日も精力的に活動を行うアイドルだ。

昔を振り返れば、演奏側のメンバーで卒業や加入が何度かあったが、今は5人で落ち着いている。だからこそ、演奏/ボーカル間での絆、より一層とまとまった、完成度の高いライブを実現させている。経歴の長さとしても、安定感も抜群だ。ゆったりと音楽を楽しめる空間。専ヲタの方々のライブ音楽への求心力の高さも、良い特徴である。

 

 

 

「04」HIGH SPIRITS

LIVE PLANETのアイドルグループは、数は多いが、戦術なのか個々人の実力なのか原因は不明だが、事務所外に対しての人気獲得が不調な今日である。しかし、ハイスピには今後さらに期待したい。それは圧倒的な歌唱力だ。メンバーが多いながらも、全員歌に長けているので、歌割りの遷移という点でも、多彩に楽しめるに違いない。

ただ、物販では破格的な新規獲得キャンペーン、現状では御世辞にも賑わっているとは言い難い。となると、やはり個々人の知名度を上げることが不可欠だろう。加えて、卒メンも含めれば、グループ自体の印象も芳しくないと言えるだろう。地道な対バン出演に限らない、プラスアルファでの仕事獲得、そして活躍というのもまた求められるかもしれない。

 

 

 

「05」I MY ME MINE

ライズプロのアイドルグループは、今日ではそれほど数は多くないが、後述のしろもんも含めて、順調に売れている印象だ。コンセプトが違えど、場数多きライブアイドルな軸は昔から変わらない。なので、事務所推しな専ヲタの方々もいるが、どちらかといえばアイマイの方を推している印象だ。物販ブースの雰囲気で一目瞭然だ。

ライブパフォーマンスとしては、夢クレとは確実に違うグループとして、遊園地コンセプトで元気いっぱい、笑顔溢れるエネルギッシュなライブ展開だ。昔は専ヲタに限っていたが、今では新規の方々も楽しく体を動かせる空間というのが良い。ただでさえ縮こまってしまいがちな冬だ、アイマイのライブで運動不足を解消するのも良いだろう。

 

 

 

「06」i-COL

ヒロインズのアイドルグループは、今日ではすっかり数が多くなり、ヒロインズフェスなどの内輪対バンを開催できるまでに増えた。しかし一方で、グループ兼任によるメンバーの多忙化、そして数多くイベントを開催するが故の運営側の人員不足が顕著になっている。こうして整理してみると、これはこれでいつか崩壊しそうで怖くなってくる。

杞憂だと流してあいこるに話を移せば、ライブアイドルにしては若い二人、開放的な歌唱で魅せつつ、二人の独特の雰囲気、そして仲の良さというのが、良いアイコンになっている。かといって、偶像などのように近付き難いわけでもない。結果、物販も人気強い。少数精鋭なグループ構成も特殊だ。まずは推してみる、でも間違い無い、魅力詰まったアイドルだ。

 

 

 

「07」momograci

以前は桃色革命と呼ばれていたアイドルグループで、経歴の長さが魅力的だ。持ち曲が多いのは、セトリを楽しめる贅沢さがある。大抵はバニーで締めてというのが大型対バンでの鉄板だが、小規模対バンまたはワンマンではよりコアな楽曲も楽しめるので、出演イベントの種別問わず、動員を手堅く実現させてくるプロデュースが秀逸だ。

メンバー個々人もアイドル経歴長いメンバーが多く、パフォーマンスの安定感は屈指である。音響トラブルでもアカペラで歌い上げる物怖じしない精神力、そしてドルヲタ歴の長い現場力、この二者がブレないからこそ、それは逆にチャンスと化す。令和典型なアイドルや現場と比べたら、壇上、フロア共々、ベテランならではの空間は味わう価値がある。

 

 

 

「08」TheWORLD

HYPER LOVE-WORLDは昔、透-toumei-明も抱えていたが今は解散、空想(略)が改名してこのグループなわけだが、メンバーは大幅に入れ替わっている。ただ、HLWならではの楽曲の世界観が変わっていないのが凄い。普通なら楽曲テイストまで刷新させてしまう。信じた道を攻め続ける、そんなプロデュースを推し進められる運営をまずは称賛したい。

有沢、そして松樹は旧体制から在籍しているが、前者の決してブレないパフォーマンス、そして後者の教育見据えた柔和な人間味というのが、絶妙なバランスだ。初々しいメンバーも、こうした先輩の生き様を見て、成長していくものだ。ライブアイドル界全体を考えても、本グループの在り方というのは、一つの良いモデルとなりそうだ。

 

 

 

「09」いちぜん!

フレオマネジメントと言えば、やはり手羽センが浮かぶだろうが、事務所推しで手堅い動員という点では、いちぜんがダントツだろう。ただ、外部対バンに出た際の動員、そして盛り上がりというのは、厳しい時期が続いた。已む無く何人か卒業の道を辿り、メンバー補充もあって現体制だが、今日では上手く回っていると、筆者は分析している。

長く在籍する玄人、ルックス強いメンバー、そしてグラビア寄りにも積極的に魅せているメンバーなど、幅広い人財が魅力的だが、ぴるあぽに似たグループ全体で統一された可愛さが絶妙である。今回挙げたということは言わずもがな、ライブも素晴らしい。歌唱力の改善も目を見張るものがある。今後どこまで飛躍してくるのか、大いに楽しみなアイドルだ。

 

 

 

「10」しろもん

前述のアイマイと同じライズプロ所属だが、コンセプトとしては成長途中で等身大といったところだ。今の時代、そういったナチュラル志向なアイドルは数多いが、しろもんが上手いのは、場数踏める人財を揃えたこと、そして身長で大きくバラつきが出ないような精査ぶり、理想像を描いてしっかり選り抜いた結果だと、筆者は考えている。

新規の動員が顕著だ。様々なアイドルの現場を見ていても、しろもんほどに新規、それも他のアイドルを推しているなどではなく、ライブアイドルを見るのが初めて、な方々も動員させているのが凄い。口コミに近い、確かな情報の伝播の賜物だろう。HADOなど、ライブ以外での活躍も積極的なので、今後一層と幅広く愛されるに違いない。

 

 

 

「11」なんキニ!

アイドルとしての歌唱力の高さ、パフォーマンスの安定感、そしてグループ知名度の高さ。どれも一朝一夕では獲得できない、長くそして着実にライブを重ねてきたからこそ、辿り着けた領域である。先日参戦した横浜ランドマークホールでは、女子の動員が顕著だった。コロナ前の現場などを思い返せば、非常に感慨深いものがある。

と書くように、昔は強力な声援現場だった。なので、コロナを機に離れてしまうファンも決して少なくなく、動員面でも苦しい時期があった。それでも、ステージに立ち続け、地道な努力を重ねてきたからこそ、アイドルオブザイヤーでの動員1位獲得などを実現させたわけだ。堅実にライブを重ねる、そんな生き方も込みで広く愛されている。

 

 

 

「12」スーパーベイビーズ

歌唱力が高いとか、ダンスが上手いとか、アイドルを評論する場合はそういった感じで褒めるわけだが、本アイドルは歌やダンスのエネルギーが凄い。真摯に向き合っているをも超越した、桁違いの積極性と高揚感である。だからこそ、歌やダンスで「殴ってくる」というのが、雑ではあるがおそらく解りやすい表現だとは思う。

こちらもAxelight同様、竹芝ニューピアホールでの対バンでライブを一度だけ観たに過ぎないが、やはり確実に記憶に残してくるライブ、きっとまた参戦した際には新たな発見があるに違いない。そう思うと楽しみになってくるが、こうした自然とライブへと誘い込む想い、原動力もまた、彼女たちのライブ中の熱意あってこそだろう。

 

 

 

「13」メイビーME

コロナを越えて、非常に長く活動するアイドルグループだが、かといって親しみにくさはゼロだ。アイドル王道な攻め方、姫庭などを思い返せばまあ珍しい戦術ではないが、ここまでストレートに、そして大幅なメンバー入出無く活動維持できているというのは、極めて稀だ。やはり個々人のライブへの求心力、そしてメンバー同士での絆あってこそだろう。

なので安定感はもちろんのことだが、すっかり大人っぽくなった彼女たちだ、大人の女性としても魅せられるのも一つの武器になったが、かといってグラビアテイストではない。だからこそ、女子からの支持が強い。親近感とか憧れとか、そんなモチベーションを生み出せるようになったのは、今日の確かな強みだ。場数の多さも魅力的である。

 

 

 

「14」衛星とカラテア

Axelight同様に、白一色な衣装で洗練された音楽を表現してくるアイドルだ。ただ、比較してさらに言えば、近未来よりかはモダンなシンプルさが良い。だからこそ、ダンスは緩やかだし、一層と音楽に集中して対峙できる。かといって、ちゃんとアイドルライブの範疇に引き戻してくれるのが良い、煽りが絶妙な塩梅だからである。

ただ、最近で言えば、職務怠慢ということで、大槻に限らず、結果としてグループの約半数のメンバーを脱退という運びになった。洗練されたライブを届けたいという想いが結果したものだと筆者は考えているが、彼女の兼モデルで戦えるプロポーション、そして歌唱力の高さを喪うのは非常に惜しい。来年以降の動向に注目したい。

 

 

 

「15」神風センセーション

参戦回数はそれほど多くないが、常に高歌唱力で突破してくるのが清々しい。あいこる同様に2人体制なグループだが、黒基調のロックサウンドが良い。この2組が対バンで並んだらと思うとかなり贅沢になりそうだが、そんな妄想はさておき、こちらも声量が凄まじい。対バン出演となると、大抵は5名以上の人数構成なので、比較的、ステージ上が閑散に感じられてもおかしくない。しかし、パフォーマンスの素晴らしさ故に、そこまで意識が回らない。真の表現者とは、もはやステージで、ライブ会場で、音楽を表現しているかを忘れさせてしまうぐらいに、歌やダンスへと観客を陶酔させるものだろう。彼女たちを思い返すと、アイドルを超えて、音楽表現云々まで考えてしまうものだ。

 

 

 

「16」月に足跡を残した6人の少女達は一体何を見たのか...

テラテラは太陽ということで、人間味重視でラフに楽しめるライブを展開する。一方でツキアトは楽曲表現重視、歌唱力の高さや表現力で観客を魅了してくる。グループカラーが紫であることも独特だろう、大抵の場合は、初々しさを出すために黄緑とか、正統派演出のために水色とか、いずれにしろ神秘的な色を据えるというのは珍しい。

最も記憶に残っているのは、ヒューリックホールでの物販での人気ぶりだ。有楽町と、アクセスは良いがアイドルとは縁の薄い土地柄にも関わらず、動員多かったのが非常に喜ばしかった。生誕委員など、界隈の結束力の強さも申し分ない。総合的に判断して、今後もしばらくは安定で運べるだろう、神セン同様、表現者として場数を重ねてほしいものだ。

 

 

 

「17」翡翠キセキ

表現者という側面では、こちらも素晴らしいライブを魅せてくる。特に素晴らしいのが、仲谷のパフォーマンスである。整った美しい顔立ち、小柄ながらも表現に徹する姿がまた美しい。それはやはり、アイドルという職業と真摯に向き合っているが故の結果だろう。最近加入した新メンバーにとっては、良き模範として映るに違いない。

11月を振り返れば、DDDやHYPE IDOL、スパドキなど、出演イベントの幅の広さも魅力的だ。ライブアイドルの中ではどちらかというと場数は少ないが、土日を狙った勝算を固めた行動、そしてアイドル側としては無理の無いスケジュール設計。人生を預かり持つ立場として、少女たちを長く幸せに活かすことも潜んでいるに違いない。

 

 

 

「18」夜光性アミューズ

アイドル個々の願望を叶えているか、という点では、夜アミは極めて心配だ。YouTubeの企画でかなり無茶なことを最近やっていたので、その暇があるなら1本でも多く外部対バンに出演させてライブベースでの知名度を上げるとか、YouTube以外のSNSの使い方を見直すとか、やるべきことは多々あるはずなのだが。

おそらく、管理側がスケジュールを密に埋めれば良しだという、旧き悪しきマネジメントなのではと思うところだ。総じて歌唱力高く、持ち曲も強い。個々人の知名度も高いので、インフルエンサーを活かす、アイドルとしてプロデュースする。そんな柔軟性が著しく欠けているように思えてならない。今後の抜本的な改善に期待したい。

 

 

 

「19」唯美人形

グループ名に人形とあるように、ゴスロリかつマリオネットな感じの個々人の仕上がりになっているわけだが、筆者が注目したいのは、コンセプト設定や衣装よりかは、楽曲である。独特な世界観を上手に生み出せている。テクノと相性の良い個々の声質も素晴らしいところだが、あれほどに深淵な楽曲を創るのは至難の業だろう。

こちらも物販リードという点では寂しいところがあるが、個々人の知名度の問題だろう。ただ、アイドルでよくある要素の等身大や親近感というのが、コンセプトの都合上、難しいバランスだ。求め過ぎたらライブとのギャップで破綻してしまう。二面性を演じる狂いっぷりがあれば近道なのかもしれないが、このあたりも今後の動向に注目しよう。

 

 

 

「20」欲バリセンセーション

さて、最後に挙げるのが、再びフレオマネジメントだ。本グループは一時期、迷走していた感じだった。グループ名の割には、解放感が薄かったし、じゃあどうすればいいのかと、多々考え、苦労したに違いない。やっと見つけた現体制での一つの答えとしては、等身大な少女としてのアクティブ感をアピールする、といった方向性だろうか。

鍵となる人物が、黄色担当の高松である。明るい笑顔が印象的だ。彼女を筆頭に、時には玄人メンバーである佐野が固めて、時には更なるフレッシュ感で新メンバーで攻めて、という戦術が組める。手羽センほどではなく、割と平和的に振りコピできるのもまた、バリセンならではの空間創製だ。ひとまずは各々の成長が求められるだろう。期待したい。

 

 

 

ということで、20組挙げてみたが、今回はなかなか内容の濃い、かつアイドルファンのブログらしい記事に仕上がったとは思う。まあ、この20組挙げるのも、幾多とアイドルのライブを観て、考えて、比較して、を繰り返して、かつ同じアイドルを何回も、という反復的な参戦もあってのことだ。自賛強いが、賜物だと客観視して思うところだ。

 

とはいえ、アイドルの魅力というのは、何もライブパフォーマンスが全てではない。

ライブ以外での会える場や、SNSなど、どう頑張るか、どう魅せていくかというのは、昔と比べてかなり自由な時代になった。その反面、各フィールドで適した人財のみが生き残る時代となったとも言える。的確な自己分析、フィールド選択が求められる。

 

 

 

だとしても、いや、だからこそか、アイドルとは、夢のある職業であることが変わらないというのが、筆者としては嬉しく思うところだ。性別問わず、愛され、憧れられるような存在としてのアイドル。本当に贅沢な時代になったと思う。

 

だからこそ、あくまで本記事は参考程度で、推したいアイドルを推す。これを忘れなければ、読者にもまた、アイドルのある豊かな人生が訪れるに違いない。

アイドル側としても、そんなモチベーションで応援してくれた方が嬉しいだろう。

 

今後の更なるアイドル界の発展を願って、本記事の執筆を終えるとしよう。(7523字)