2026/10/3(土) 00:24
更新ペース的に土日に1記事ずつ、最低2記事は合計で仕上げておきたい。そんなわけで、もはや稀有とも感じられるようになった終日快晴予報前夜にも関わらず、早寝せずに夜更かししての執筆である。正直、終日快晴だとして、じゃあ終日どこに出掛けるのか、というのがアラサー独身男性にとっては逆に課題となってくる。一人呑みでも行けばいいじゃないか、と言われそうだが、孤独というのは一人で居る時よりも大衆に混ざっている時にこそ強く感じるものであって、故に呑みに行ったところで男集団やカップルなどに遭遇して孤独を突き付けられるというものだ。かといって、週3在宅勤務な会社に勤める身としては、せっかく晴れるというのに出掛けないのも勿体無く感じる。かつては地下アイドルの対バンライブ参戦が習慣だったものだが、今思えば、あれはまだ普通に生きたものだった、要は"普通"というのを享受、堪能することによって、職場で受けているような非人道的な仕打ちというのを一層と地獄的に感じられるわけで、じゃあその地獄を地獄として感じ得ないためには、休日だからといって"普通"を享受せずにあくまで異質に生きることが、筆者にとっては肝心だった、という書き始めはどうだろうか。
地下アイドルのライブに行くというのは果たして普通なのか、と問われそうだ。確かに一昔前はそうだった。しかし今日、大衆的に地下アイドルという業界、ジャンルが認知されるようになったために、人は隠れて地下アイドルを応援することがそう珍しいことでもなくなってきた。かといって、地下アイドルが好きです、というのは公に言うのは未だに恥ずかしいだろう、何故なら応援している対象の知名度、あとはルックス技術力さらには自己プロデュース力など、アイドルといえば乃木坂46やFRUITS ZIPPERなどを連想する方々にはなかなか言いづらいだろう。なのでわかりやすく言えば、人には言えない趣味ではあるが実質的に大衆が関与している領域、といった推測である。その一例がiLiFE!なのではと言いたくなってくる。公に言えない領域から言えるものと化して、水面下に潜んでいた大衆が公言することによって実質地上化したという。もちろん地上化により新規ファンも多くついたはずだが。人に言える言えないのボーダーを、熟した人間というのは厳しく設定しがちだ。その点、若者の方が柔軟だからこそ、流行というのは若者が創り上げるもの、なんて考えたりもしてしまうものだ。
改めて考えてみる。筆者はどうして地下アイドルへの熱が冷めてしまったのか。前回の議論では、某メンエスを回収した際に、今や二十歳前後の女性というのは男性を選別するのが一般的、地下アイドルも気付けばファンを選り抜くようになったために特典会に限らずライブを見られることさえも果たして真に喜んでいるのかわからなくなってきた、という見解であった。こうして改めて言語化すれば、あまりにも被害妄想が過ぎやしないか、などと感じてしまうものだ。こうした導出をしてしまうのもきっと、以前とは違って日々SNSで追う女性から地下アイドルがすっかり外れてしまって興味関心が持てなくなったこと、行動せずに頭の中だけで完結させがちになってしまったこと、などが原因として挙げられそうだ。ただし、地下アイドルに再燃するのも、正直今更感がある。元地下で地上に転生したアイドルが輝かしい活動を叶えている、もちろん次世代、つまり今の地上が去った後に再び同様に転生者を生み出すために、という点で注目しておく価値が無いわけではないが、一段フェーズを挟むべきだと考える。要は地上がトータルで弱体化して地下が再び注目されて、転生の動きが再び起こる、といった順序である。
そう考えれば、今は地上が誇り輝く時代、とでも言えるのかもしれない。なので地上の動向はよくチェックしているし、正直なところ地上の活躍さえ追えばそれだけで十分、アイドル関連のコンテンツ、つまり享楽は堪能できている、なので仮に地下アイドルを応援しようライブを見ようとなったところで、一昔前のアイドル界と比べれば貪欲に向き合うのが厳しい、というのが筆者個人の内情でしかないが、今現在の結論と言っていいかもしれない。地上で充足している。これで事足りるだろう。なので具体的に言ってみれば、約15年前などが良い例だろうか。AKB48がポニシュシュやヘビロテで世間を賑わせて、会いに行けるアイドルというのがすっかり定着した時代である。あの頃に、じゃああえて地下アイドルを、というのは相当な物好きを超えて、相当な暇人とすら感じ得てしまうものだ。まあそんな筆者はまだ学生だったために地下は追えていなかったわけだが、そこから5年ぐらいが経過すればAKB48は知名度的に衰退して次は乃木坂46、ただし結局は対抗グループ二番煎じもどこまで通用するか、と見詰めていたがために地下アイドルを追うぐらいしないとアイドルコンテンツ充足とは言い難かった、とすれば一応説明がつく。
生涯ドルヲタを志して就活を行った、確かにそれは間違いではないし、もし仮に今現在めちゃくちゃ暇だったら地下アイドルのライブなどは普通に行ったりしていただろう。しかしそこまで時間が有り余っているわけではないというのが実のところであり、その主たる原因の一つが仕事が忙しいこと、いや言い方を変えるか、仕事が充実していること、が挙げられるだろう。平日5日間フルで忙しいと、週末のライブ参戦のことを考えたり調べたりするのになかなか割けず、金曜が終わる頃にやるかと思っても1週間の疲労がぶわっと溢れてきて到底それどころじゃない、となってしまう。いやでもその割には、上司に勧められた某風俗店を開拓することに意気揚々なのは間違いないので、結局はライフステージが変わったことによる思考の変化、趣味享楽の取捨選択などと言い訳できるだろうか。駄目だ、ここまでの流れを改めて読んでみても、つまらない理由を並べただけにしか思えない。
理由はもっと単純だ。地下アイドルのライブも現場も面白くなくなってきたからだ。かつては背中から矜持を学び取れた誇り高き専ヲタがいたというのに、今では先頭に立って応援する者はいたとしても人として尊敬できるかというのは、一昔前に居たような方々と比べたら正直そうでもない。現場の自由度だって随分下がったし、和気藹々と盛り上がる者もすっかり減ってしまった。ライブも現場も、至極当然のことだが、人間が織り成すものでしかない。バカデカ音量とかアッパー音楽とかはあくまで脇役でしかなく、存在する人間が如何に"面白い"か、これに尽きるのだと筆者は考える。ここで言う"面白い"というのは、芸人などのギャグ的な意味ではなく、もっと知りたいと搔き立てられる奥深さとか、常軌を逸するような変人ぶりとかが当て嵌まる。まあつまりは伏線回収のつもりではなかったが、昔と比べて"普通"になってしまった、というのが集約した説明になるだろう。
"普通"に生きざるを得なくなった、きっと不況であることも影響しているのだろう。今はどうだ。そんなに手放しで散財して遊べる時代だろうか。増税で手取りは減って物価は上がる一方、もはや恋愛や結婚が贅沢と化しもはや富裕層の遊楽となった、依然として男尊女卑は実質的に拭えないためにそれに漬け込んで風俗は栄える一方向。"普通"にしか生きられなくなった、世間全体でそうなったがために、地下アイドルがかつて遊び場的な空間だったものが消滅した。喩えるなら空き地が減って子供の遊び場が減ったようなものだ。ごく一部などではなく全体がそういったムードや変化だからこそ、再興させようという意気も特段湧いてこないものだ。なので、地上アイドルが今は安定して栄えているから、というのは結局後付けに過ぎないわけで、地下アイドルがライブや現場など有していた独特の価値がひどく消滅して遊楽的にかつ結果的に地上アイドルの方が優勢に化した、とまとめるのが厳密には正しいと言えそうだ。人生を大人の遊び場に全振りしたが消えた、もはやリセットしたくなるぐらいに。
執筆し始めてまだ1時間ぐらいしか経っていないが、すっかり興醒めしてしまったがためにこれぐらいで締めよう。最後にはなるが、MV公開されて半月が経とうとしている、櫻坂46『愛MUST BE』については、本当に救われている。現体制の櫻坂46の魅力が詰まっておりかつ玄人メンバーの卒業が迫る中での作品ということでグループ全体での強い意気を感じさせる。様々なスポットの魅力を語るなどもしていいのだが、若干乗り遅れてしまった感はあるし、もっと専門的なヲタクが良く語ってくれているだろうから筆者はやめておくとしよう。いずれにせよ、生きる軸に据えたくなるような楽曲がこうして地上アイドルから出てくる以上はわざわざ地下アイドルに音楽を求める必要も無ければ、櫻坂46のようなドラマ的な変遷や歴史や生き様があるかというと怪しいところだ。そういったアイドルを求めるフェーズというのは、それこそ前述の通りおそらく地上アイドル業界全体がもっとずっと貧弱になった頃だが、しばらく来なさそうだ。FRUITS ZIPPERが不仲で燃えていても対照的にCUTIE STREETが再注目されるなどで事務所単位でもヌケモレが無い。アイドル享楽は地上で充足させ、晴れた日は"普通"を避けて有効活用していこう。(3864字)