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トニーのゆっくり回覧版  真空管アンプ自作のブログ

真空管アンプの製作、音楽、生活のことなど

目利きの定義はよく知らない。

 

自分なりにこうではないかと思うのは、

 

現物を見て、その品質レベルを短時間で判断できる能力ではないかと思う。

 

注意して見るポイントは

 

・しっかりした、いつまでも変形しない、壊れそうにない材料を使っているか。

・構造が強固であるか。合理的であり、過剰な追加がされて壊れやすくなっていないか。

・機能がいつまでも、低下しない作りか。

・製造された工程が、想像できて、仕上が妥当か

・外観が美しく、経年で劣化しないか

 

等でしょうか。

 

これらの真逆の物を見れば、納得できると思います。

 

彼の国の外観模造品などです。

 

 

50年代のジャズアルバムをみると。

 

カーリー・ラッセルなどの名前がクレジットされてる。

 

彼がその後、メインアルバムを残して、大金を手に入れたなんて聞いたことが無い。

 

 私が近年彼の名前を聞いたのは、雑誌のインタビュー。

 

要は1950年代当時、チャーリー・パーカーと一緒に演奏した彼がまだ生きていて。

 

パーカーは録音中はどうだったかいとか。パーカーにまつわる話題が欲しいメディアが彼を見つけて、幾ばくかの謝礼を払ってインタビューを行ったのだろう。

 

インタビュー時にカーリー・ラッセルがどんな生活をしていたかはよく知らない。

 

でもインタビューで報酬を貰えるなら、断るのもやぶさかではなく、承諾したのかもしれない。

 

ジャズアルバムはロックと違って、大量に購入されない。

 

まして、メンバーで参加したアルバムしかないジャズメンは、おそらく儲けていないと思える。

 

この分野で成功したのはマイルス・デイビスくらいだろう。

 

日本のたくさんのマニアが知っている、当時のジャズメンたちはほとんど儲かっていないと思う。

 

武蔵小杉のファミリーレストラン「asakuma」では、ずっとBGMにとびっきりのJAZZを流しているけど、タワーマンションから降りてきてステーキとワインをたしなむ奥さんたちでもその曲名やアーチストを知らない。

 

日本はそんなものでしょうか。

 

報われませんよね。ジズメンたちはみんな私からみたら天才なのに。

 

 

セルフバイアス(自己バイアス)回路は便利ですね。

 

出力管を差し換えても、バイアス調整が要らないので。

 

SW-50アンプには松下製を挿して聴いていました。ふと思い立って、英国ムラード社のxf4のマークが入ったものに4本とも交換しました。

 

音の違いをじっくり確かめようと思って。

 

下は松下製で鳴らしているところ。右から2本目のEL34にはこの企業固有の大きな三つ葉のマークが入っています。三菱のマークではありませんよ。どなたかSNSで間違ってらっしゃいました。

 

この球たちで十分hi-fiです。

 

 

これがムラード製を挿したところ。

 

手前に松下製が転がっています。あっ、この光景をみて球転がしというのでしょうか。差し換え行為のことを。

 

 

さて音の比較です。

 

2社はよく似た音です。漫然と聴いているとわからないかもしれません。

 

CDはマイルスの「枯葉」

 

違いは殆どないのですが、しいて言えばマイルスのトランペットは、ムラード製の方が、「よりつんざく感じが希薄になる」というところでしょうか。

 

楽器の音自体が、「ムラードの方が丸くなるというか、より軽く、柔らかく」という印象です。

 

キャノンボールのアドリブパートになって、やや違いが出てきました。彼はいつもエネルギー漲るフレーズを聴かせてくれます。私は彼の演奏を聴いていると、馬のいななきを想像してしまうのです。

 いつものように、松下製ではそれを感じていましたが、ムラードになってオヤッと思ったのは、楽器の残響音がよく聞き取れるのです。スタジオの奥に向かって響くのです。なにが違うのだろうと考えましたが、情報量が多いのでしょうね。

 

そういえばイントロの部分で、ベースの音が右側から聴こえますが、それに呼応するようにペットとサックスがユニゾンでバッキングのやや長いフレーズを低い音で演奏するのですが、この2つの楽器もよく分離して聴こえます。

 

さすがに世界トップレベルのEL34です。東欧製やロシア、中国製からこれを感じたことがありません。

 

 ムラードのEL34はあと3クアッド(4本1組を3組)持っていますが、私の残りの時間から考えて、さらなる購入は不要でしょうか。

 

いやいや、安価に手に入るならまだ欲しいかな。