アトキンソンの助言する最低賃金引き上げ中小企業淘汰は合併ビジネスが儲かっても国力は低下する | ずるずると道・郷・話を愛でる

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意味ありげな言葉だけを発するためにさっそうと登場した教授であるが、やっていることが胡散臭すぎるのでやっぱりおかしいとまずは思う事が大事なのである。

 

 

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA042470U1A700C2000000/

 

 

スガはアトキンソンの助言を聞いて、中小企業活性化させる!として、外資などに中小企業を支配、合併などをさせ、合併ビジネスで儲け、その結果中小企業が持っている日本の技術を米中の企業に差し出すこともいとわないのである。むしろその辺の流れのイメージができていないかもしれない。とにかく、中小は合併したほうがいい、最低賃金をその上で上げたら、給料が上がってハッピーだ、というようなことを言っているのであろう。技術がどこに流れるとかそういう観点の話はもしかしたら上がっていなくて、それがどうなろうと気にしないという考え方かもしれない。視野月も狭く自分本位で見る傾向の強いスガ首相は、アトキンソンがメリットとして協調することだけを理解してその副作用としてのデメリットには全く関心を示さない。そもそも中小企業という存在が負け組であり、アトキンソン式のの活性化作にすら乗らない企業は、それこそ、存在意義のないゾンビ企業とでも思っているのだろう。このあたりは、竹中平蔵氏あたりに吹き込まれている可能性はある。

 

自分は周りをケチらせながら成り上がってきたという自負がある分、いま調子が悪く事業がうまく言っていないこと、そのものが悪だと考え、潰れてしまえ、とさえ思っているのだろう。それがスが政権の自助第一主義の本心であり、その考え方に従って、補助金などを出していたりする。要するに救う企業と救わない企業を明確に選別することを最初にやるというところが彼の考えのポイントなのだろう。

 

もちろん、その選別の基準は、カネ儲け街まで来ているかどうかという、実に新自由主義車的な考え方である。今儲からずにどうする、というどこかの予備校講師の言い方になぞらえていってみたりもしてみたが実に虚しいものであった。コロナで通常の営業も厳しい環境においてすらその考え方を捨てないのであるから、国家とか社会を一体何だと思っているのかという、低レベルの社会感しか持ち合わせていないのが、スガ首相である。そういう意味で、G7で決定したはずの各国が積極財政で経済を立て直す、という話も、あまねく産業に対して積極財政すると言うよりは、これと決めたものだけを選択と集中の考え方で財政を出動するという浅はかな考えしか思い当たらないのだろう。経産省の半導体産業への投資などという話は、単に、自動車やスマホなどの半導体需要が高まったことをきっかけに考えたという、長期的な計画には絶対基づいていないものではあるが、言い方としてはそういうことにはしてある。いえばいいというのは、安倍政権からの伝統芸であり、スガ首相もそれをひきつづいでいることだろう。

 

日本の経済力(物を作り出す力)強化することとは程遠く、むしろ持てるものを米中に吸い出させてしまう結果になる可能性が高いこの愚行は、アトキンソンが出身の金融業界に親しい、合併企業ビジネスでも受かればそれでいいと言うぐらいの実にくだらないことを実現するぐらいにしか考えていないことと言えるだろう。そんなものは、日本の技術が吸い出される害悪に比べるレベルのものではなく、全くメリットになっていないことが問題なのである。