一日一禅 | おてらさん

おてらさん

大分にある臨済宗のお寺さんです。

子も救うことができない。

父も親戚も救うことができない。

死に捉えられた者を

どんな親族も救うことはできない。

(法句経)

この冬は、辛いお別れが続いています。

お世話になった元総代さん、月参りをさせていただいていた近所のおばちゃん、厳しくご指導いただいた先輩和尚さん、そして今度は、自分が住職として大分に帰って以来20年の付き合いだった友人が亡くなりました。

しかも、友人は自分より年下で、お子さんもまだ学生なのに・・・ご家族の辛さはいかばかりか、計り知れません。

 

生老病死は人生において決して逃れることのできない「苦」であります。

どれだけ長生きしようが、どれだけ鍛えようが、どれだけやり残したことがあろうが、死の瞬間は必ずやってくる。

 

死は理不尽だ。

こちらの都合には一切合わせてくれない。

法句経の言葉にもあるように、誰にも救うことはできない。

ただただ、ご冥福を祈るのみ。

 

あっちに行っても達者でな、そのうちオレも行くよ、その時はまた飲もうな。

もう居ないけれど、声をかけても返事もないけれど、居ますが如く想いを送る。

理不尽を知り、理不尽を受け入れた先に、命の尊さを知ることができる。

人に優しくなれる。

 

 

 

 

救いとは

死から救うことではない

今を生きる私たちが

死をも受け入れながら

笑って生きることだ

 

 

 

 

今日は義父の7回忌の法要を行いました。

妻が、義父の好きだったウイスキ-を買ってきてお供えしてたので、今夜はこれを飲みながらご供養を・・・

 


にほんブログ村

 

 


にほんブログ村