一日一禅 | おてらさん

おてらさん

大分にある臨済宗のお寺さんです。

「かりの世に
   また旅ねして草枕
           ゆめの世にまた夢をみる哉」

(慈鎮和尚)

慈鎮和尚は鎌倉時代の歌僧、慈円のこと。

行雲流水
修行僧は昔から善き師を求めて旅をした。
持鉢や経本など、わずかな荷物だけを携えて、日本中を旅していた。

住職の小僧時代、お盆の時期だけ帰省することを許されていた。
自坊の手伝いなので、わずか一週間ほどの里帰りだ。
岡山から大分まで新幹線と特急列車を乗り継いで約5時間ほどだったか、今はもっと早くなっているらしいが。
さすがに草枕で寝ることはなかったけれど、旅気分は味わえた。
もう何度も何度も往復したので、車窓から眺める風景も覚えてしまうほどだった。


いま、住職の家族が皆、旅に出ている。
長男は沖縄へ、妻と娘は京都へ。
この世は仮の世ではあるけれど、しっかり夢をもって旅をしてほしいなと思う。



人生は旅だ











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