ヨガをしていくことで目指す
完全な自由=カイヴァリャ
に至るためには、
その道を遮る”苦しみ”
を生み出す原因である
”思考”と”感情”
を理解することだ、
とパタンジャリ先生が示しています。
今回は”感情”について、解説します。
感情は本音ではない
心理学では、
”感情”は二次的な思考で、
本当は、
出来事や物事に遭遇した時に湧き出てくる感情の奥には、
一次的な思考=本音・本心・無意識的なトラウマ
などがあると考えます。
例えば、
”誰かに言われた一言にイラっとした”
とき。
どうしてその一言に”イラっとした”のかと言えば、
・自分のコンプレックスを突かれたから。
・本当はこうして欲しいと思っていたことと違うことになってしまったから。
・自分の中で相手を見下すような印象づけをしており、
その対象から意見をされプライドを傷つけられたから。
などなど、
”〜〜だったから”という”本音”となる理由があるはずです。
望んでいた反応と違った、だから、こうした感情が生まれた
と、なります。
本当はどうしたかったのか=自分の本音
を知ることが、
”自分を知る”ことになるのです。
本音はありのまま受け入れる
こうして気付いた”自分の本音(本当はどうしたかったのか)”は、
ありのまま受け入れます。
「本当は自分でもわかっていたことを言われてしまったんだね。
そのことは言われたくなかったんだね。」
「本当は一緒にやりたかったのに、一人でやれって言われてしまって
悲しかったんだね。」
「本当はもっと認めて欲しかったのに、軽くあしらわれてしまったんだね。
自分のことをわかって欲しかったんだね。」
などなど。
自分が本当はどうして欲しかった、それが叶わなかったから、
”怒り”の感情が湧いたんだ、
と理解できれば、
いつまでもイライラし続けたり、
”イライラした自分が嫌だ”
と自分を責める必要がなくなります。
ここでのポイントは、
”湧き上がった感情”
を否定するのではなく、そんな感情が湧いた自分を、
一歩引いた視点から眺めるような感覚で受け入れるのです。
すると、
感情に振り回されることなく、
自分を肯定でき、自分を認める力”=自己受容”が深まります。
全ては3つの質(トリグナ)の仕業
ヨガの考え方では、
こうした感情(をはじめ、肉体や世の中の出来事などすべてのもの)は
3つの質(トリグナ)のバランスが変化したものだと考えます。
3つの質とは、
1.サットヴァ(純質)
2.ラジャス(動質)
3.タマス(鈍質)
です。
純粋な、澄んだ落ち着きのある考えのサットヴァ、
行動的な質を表すラジャス、
行動や思考を鈍らせるタマス。
心が澄んで、落ち着いている時、慈悲心に満たされているときは
サットヴァの性質が強く現れている状態。
心がせわしなく、少し攻撃的で感情に大きく振り回されているときは
ラジャス、
やる気が出ない、のんびりしてしまう、何もしたくないというときは
タマス
の性質が強まっている、という状態です。
心は常にこの3つの質の動き(=ヴルッティ)で作られています。
ヨガでは、
常に穏やかに自分の心の状態をケアし続けること
(=ニローダ)
が大切だ、とし、
こうして心の動きを見守り続けることがヨガである
としています。
この仕組みを知らず、
感情や思考に振り回されてばかりいるから、
苦しくなるのだとパタンジャリ先生は言います。
トリグナが生み出しているに過ぎない
と”知る(=智慧)”ことこそ、
この世界の道理であり、
そこに気づくことが、私たちを苦しみから解放する唯一の智慧なのだと
言っています。
物事の道理を知り、
感情や思考に振り回されることなく、
自分の本音や本来の役割に気づき、
それに沿って正しく生きることこそが、
自由でいられることだ、
というお話でした。
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