【北アルプス編】 其の八 『無理』
【3日目】
【穂高岳山荘】より出発。
今日は憧れの【ジャンダルム】を越えます!!
もちろん、単独でっ!!
埼玉さんたちとは、朝お別れをしました。
期待は全く全くしていませんでしたが…、
やはり晴れてはくれませんでした…。
昨日よりひどいガス模様…。
道がわかりません…。
それでも、登っている方はいました!
みなさん、強者!
朝食で同席だったおば様とすれ違い、
【ジャンダルム】を越えることを伝えたら、
『頑張って!!』とエールを送られました。
もちろん『頑張ります!』
【ジャンダルム】が目的で今回訪れたようなものですから…。
こんな天気でも登っている登山者のパワーに圧倒されます。
『みなさんもどうかお気を付けて!』
おば様の団体を抜かせて頂き、マイペースで登ります。
『一体、この先どんな景色を見せてくれるんだろう…』
ドキドキ…。
うっすら、青空が…。
気のせいでした。
険しいガレ場が続きます。
まだまだ人がいるので、心細くはありません。
【奥穂高岳】着。
3,000m級の山々を越えて、越えて、こんな所まで来てしまいました。
以前の僕なら、こんな所に来るなんて、夢にも思わなかったことです。
でも、こうやって確かにその土を踏んでいます。
人間、やろうと思えば何だってできそうな気がしてきました。
何だか、とても誇らしげです。
【奥穂高岳】からは【前穂高岳】と【西穂高岳】との分岐があります。
もちろん向かう方向は【ジャンダルム】の【西穂高岳】方面。
…というか、【ジャンダルム】を越えなければ、駐車場に帰れません。
先行者がいます。
心強いです。
未知の道は、先行者の方に任せるに限ります。
『頑張って!お父さん方!』
めちゃめちゃ他力本願…。
先行者の方の間合いを保ちつつ、恐る恐る進んでいきます。
だんだんとその険しさが際立ってきます。
『わゎ!こ、こえ~!』
ドキドキしながら、慎重に慎重に越えていきます。
『ふぅ~』
休憩。
『わゎ!待ってぇ~!こんな僻地に置いてかないで~!』
一人になると、一気に心細くなります。
『ちょっと、待てよ…』
なんか、道が怪しくなってきます。
第一関門【馬の背】に差し掛かります。
『えっ…』
絶句…。
『何、ここ…』
『む、むりぃぃぃぃぃ~!!』
…つづく。

























