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【北アルプス編】 其の九 『ジャンダルム』



…すみません。

前回絶叫して、取り乱してしまいました…。


しかしっ!

多分誰でも、この【馬の背】に来たら絶叫できます!

それ程、度肝を抜かれた場所でした!


そして、

『行ける訳ねぇじゃん!』

と、思ってしまいたくなる場所でもあります。


僕的には、ここを通らないと帰れない訳で…。

動揺を隠せないまま、進むことになります。

多分この時の顔は、相当引きつっていたと思います。


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でも、先行者がいてくださる分、心強いです!


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この【馬の背】は今までの登山道でベストワンに輝く、危険さです。(僕的に)

【大キレット】は、実は危険な所はちゃんと鎖や杭で整備されていて、案外登りやすかったんです。

でも、この【馬の背】は足ががり的なものが全く無く…。

『どこに足を置いたらいいのやら…』

足の置き場にも慎重さが必要になります。


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滑ったら、この高度。

…死!

『はっ!いかんいかん!』

マイナスイメージが頭の中をグルグルグルグル駆け回ります。


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問われるのは、知力、体力、努力。

あと、運!

今まで培ってきた知識を、

体で覚えてきた経験を、

余すことなく全力で出し切らないと越えれない所です。

それ程、慎重になる所でした。


…というか、【大キレット】より険しいやん!!!

と、思ったのは僕だけでしょうか…。


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ほんの、…ほんの一瞬ですが、

こんな難所を渡っているときに、

下界が見えました。

『わざわざ、こ、こんな時に…!!!怖さも倍増するやんっ!!!』

カメラを持つ手も緊張しまくりです!


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…ということは、

『ま、まさか…』

見上げます。


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『ジャ、ジャンダルムやーーーーーん!!!』

本当に刹那な時間、姿を現してくださいました!!

正面一番高い丸みの山が【ジャンダルム】様です。


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【ジャンダルム】を見れたのは、

後にも先にも、この一瞬だけでした。

貴重な、本当に貴重な一瞬でした。


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半ば宙ぶらりんな所から、

一人、大感動を味わいました。


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そして、現実に引き戻されます。

あなた、今難所ですよ!

カメラなんて撮っている暇ありませんよ!


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ほんとに足ががり的なものが無いんです。

浮石が無いか、一歩一歩慎重に、ほんとに慎重に進みます。


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『ふぅ~』

何とか【馬の背】越えました!


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【馬の背】こんな感じ。


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け、険しすぎて…。

二度と通りたくありません…。


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…とはいうものの、こんな道がこれから多々顔を出してきます。

こんな道を絶対的に越えなければ…

僕、帰れません…。

一気に不安になりました…。


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『旅の恥はかき捨て』


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『ま、まさか…、また!?』


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『そうなんです!』


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またもや、同行をお願いしてしまいました!

小心者の太鼓判が付きそうです。(確実にもう付いてます)


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しかし、山に登られる方の、なんと爽やかなこと!

またもや、快諾を頂きました!

『なんとお礼を言ったら、いいのやら…(泣)』

こんな出会いも、登山の醍醐味かもしれませんね。

(…いや、一方的に迷惑掛けてるだけです)

まぁ、それはさておき!


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【ロバの耳】のトラバース道です。

※トラバース道とは…山の斜面を(尾根道やピークを避けて)横断する登山道のこと。


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赤いジャケットの頼もしいリーダー!

川崎市在住、川崎さんです…。(名前聞いたのに忘れました。すみません)


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登山はベテラン級。

でも、この【西穂高岳】へのルートは始めてだそうです。


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前の2人組みのお父さん方は、また別パーティーです。

50~60歳ぐらいの元気な方たちでした。


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リーダーに付かず離れずで、付いていきます。

歩きやすいルートを探してもらいながら、進んでいきます。

『なんと、有難い!!』


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そして!

遂に!

念願の!

【ジャンダルム】の頂へと!


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もう頂への道はロッククライミングでした。

腕力かなり必要!


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そして、憧れの【ジャンダルム】。

多くの助けをかりて、遂に来ちゃいました!


いつかその頂に立ちたい!

そう思いながら、進んできたこの道程。

遂に達成!!


『…感無量…』

じわじわと込み上げてくる感動に体が打ち震えました。


…つづく。