総合科学技術・イノベーション会議議員の国会同意人事について | 坂本雅彦のブログ

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作家、国会議員秘書、教員、学者

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 総合科学技術・イノベーション会議議員の国会同意人事についてである。総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)は内閣府に設置される重要政策に関する会議として総合的・基本的な科学技術・イノベーション政策の企画立案及び総合調整を行う役目を担っている。活動内容としては各省庁から諮問される企画に対して答申し、その内容を決定する。

 最近では昨年の大学ファンドの投資先に対する総合振興パッケージの案を決定したことにある。世界に伍する大学向けと地域の中核を担う大学に対する企画を区別して決定した。双方ともに大学主導の連携から自治体主導に移行するプランとなっている。また、ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方について政府に決定した意見を提出した。クローン技術に関わる事項でミトコンドリア病に治療に横領する際に倫理的課題として取り扱う必要がないことを示した。ゲノム編集等を行う研究の審査体制については生命倫理専門調査会において第三者機関の意見や学会と連携しながら検討することを決定している。

 総合科学技術・イノベーション会議議員の議員は常勤1名と非常勤6名と国務大臣7名を加えた14名で構成される。学者4名、民間企業3名に政治家7名となっている。常勤議員はフルタイムであるが非常勤議員は年40回ほどの会議に出席する。常勤議員の報酬は年2091万円、非常勤は日当30800円である。今回の同意人事案は4名に対してであり、全員が非常勤議員である。

 再任予定である梶原ゆみ子氏は富士通の執行役員を務めており、ダイバーシティやサスティナビリティの推進を担当している。多様性や持続性の推進といったところか、具体的な職域は見えずらい。役員になる前は携帯電話事業に長く関わっていたようなので通信分野に関して詳しいということは察する。今回で3回目の再任となるので最後の期となる。日本をリードする民間企業からの登用なので活躍を願いたい。再任には賛成したい。

 佐藤康博氏も民間企業からの起用で再任案となる。現在はみずほファイナンシャルグループの特別顧問となっているがみずほ銀行の頭取やみずほファイナンシャルグループのCEOを歴任した輝かしい経歴を誇る。経団連副会長も兼任している。銀行の統合、ガバナンスの改革など辣腕を振るい経済界をリードしてきた人物であり当会の議員の再任は願ったりかなったりではなだろうか。再任案には賛成すべきと考える。

 再任予定の菅裕明氏は東京大学先端科学技術研究センター教授である。バイオと科学を融合させる研究から特殊ペプチドを発見した実績を持つ。同氏の研究成果をもとに起業した大学をベンチャーであるペプチドリームに参画し東証一部に上場するにまで発展させた。菅氏の経験は余人に代えがたく再任に適当であろうと考えます。

 新任予定の伊藤公平氏は慶應義塾大学理工学部教授であり、量子コンピューターの分野の専門家である。伊藤忠と丸紅の創業家出身(5代目)で慶應義塾長も務めた経験を持つサラブレッド。物理学者としての受賞歴も多い。当会議員には適任であると思料する。

 以上、当会議員に関する同意人事案には賛成するべきであると考える。


参考

総合科学技術・イノベーション会議 内閣府

https://www8.cao.go.jp/cstp/

総合科学技術・イノベーション会議 Wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%8F%E5%90%88%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%BC%9A%E8%AD%B0

伊藤公平 Wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E5%85%AC%E5%B9%B3_(%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6%E8%80%85)