8/29
とっても泣けると噂の〈関釜(かんぶ)連絡船〉。
音楽も、2人の歌声も良くて、奥側が貨物室で手前が甲板という設定以外大きな変化はないのに、飽きさせない展開は作り方が上手いのだろうと思う。
お話は素敵なのに、なんでタイトルが〈関釜連絡船〉?タイトルで内容まで誤解されそうな気がする。(実は最初、つまらなそうな話だと思った)
私のセンスが無いからあれだけど、「満天の星の下で」とか「夜明けに染まる海」的なのじゃダメなのか?笑
自分の人生に煮詰まっていた2人が出会って、違う世界に触れて摩擦も生じるけど、考えもしなかった道を見つけたり、一歩を踏み出す勇気を得たり与えたり、透明な夜明けって感じの爽快感がある。
女優さんだけど少年役も可愛いし、キャラクターとして効果的な役割を果たしている。
辛い理由で生きる希望を失ったまま貨物室で密航しているソクチュは、身を投げる男が力づくで道連れにした女を海から助け上げる。
それは「死の賛美」で有名なユン・シムドクだった。ソクチュの力ではシムドクしか助けられず、おそらくウジンは一人で海の藻屑に…。
彼女の話によると…、
行き詰まっていた彼女が、恋人のウジンにふと「一緒に死のうか?」と言ったら、彼がばかに乗り気になって実行することになった。だが、いざ甲板に立ったら怖くなってやめようとしたのに、無理やり海に落とされた。
実はお互いに愛し合っていた訳じゃない。ウジンが本当に愛していたのは日本人の看護婦。海に飛び込む瞬間、彼の口から出たのは彼女の名前だった…
…との事。
ウジンの扱いが…。(笑)
彼が浮かばれないけど、全体的な彼の描写に妙な説得力があって、そういう事も実はあるかも…と思ってしまった。
面白かった。また見たい。
10/5
シムドクとソクチュの関係性が〈ウィキッド〉のグリンダとエルファバのようだという意見があった。確かに
前半はコメディタッチで進行するのだが、シムドク役のゆはちゃんが気持ちいいほど面白い
ソン・ユハはやはり、こういうハキハキしたキャラがお似合いだ。
チェ・スヒョンさんて初めてだけど、このポジションに来るだけあって、さすがの歌声。とても素敵。
楽しく始まって、実はちょっと(だいぶ)辛くて、でも負けないで、夜が明けて、清々しい気分。
良い作品だ。
(船員の少年役は本当の男の子が演じてはいけなかったのかな?悪目立ちする?)
余計な事だが、女性の生き方に関する劇なら〈オーランドー〉よりこちらの方が好きだ。