先に見た方々の評価は色々だったのだが、結論を言うと…面白かった。
ストーリーの詳細を知らずに見たから、話がどう展開していくのか興味津々で見続けていた。どうも、原作を知っていてかくあるべしというイメージがあると評価が低めになるのかもしれない。
幕開けのナンバーはゴージャスな合唱で大劇場風味。わーっと拍手して1幕終わり?と勘違いするような瞬間もあった。(ランニングタイムは105分で、勿論インターバルなど無い)
プラスシアターで大劇場作品見ちゃった?と思いながら帰ってきた。まるでブルスクから帰る気分。本当は大劇場作品を作りたかったのかとさえ思える。
途中フランケンを思い出すような雰囲気もあり。伝染病でたくさん犠牲者が出たとか、大切な人を失ってマッドサイエンティスト方向に走るとか、またその方向が悲劇に向かってるとか、断片的な一致だけかもしれないが。
閉ざされた庭園にいる謎の美少女ベアトリーチェ。彼女が外の世界に出るのを助ける、恋する青年ジオバニ。
ヒョンソクのジオバニには少女漫画チックな甘さがあってうっとり素敵。この絵面の世界観を見てるだけで満足してしまう。(ジウ君だとちょっと違うかもなーと思ってしまったけど、ちゃんとハマってたらごめんなさい。)
セヒムちゃんは〈君文字〉と〈ブロンテ〉以来。〈ブロンテ〉は姉さん達が凄いので彼女の印象は強くないのだが、今日の歌声は新鮮だった。まっすぐで透明なソプラノ。美しい。
〈最初の人間〉のイェウォンさんがここにもいるし、全員で歌うと本当に圧がすごい
3/2
まずは、ジウ君の歌をいっぱい聞けて満足。
ジオバニは囚われの王女の前に現れる王子様イメージだ。(私基準)
その点、ジウ君はある意味予想通りだった。誰が見てもそっち選ぶだろ!という人物なのに「とっても良い人だわ、これからもお友達でいましょう」って振られるセカンドキャラ。
しかも母親の墓地に行ったあと拒否る王女、じゃなくてベアトリーチェの表現力が今一つなので、余韻もなくばっさり振られているみたいだった
。

正当防衛だったにしろ、触れるだけで人を傷つけてしまう自分を実感して、愛ゆえにジオバニから離れようとするベアトリーチェ。本当は彼女が隠そうとする複雑な感情が垣間見えるべきなのだが。
今日のベアトリーチェ、どこかで見たと思ったのは〈モンテクリスト〉と〈ベートーベン〉だった。繊細な演技力必要ないやつ。一方〈ウェスタンストーリー〉はとても良かった。コメディエンヌとしての勝負だからか?
本日も感じた擬似フランケンのシリーズ。
博士がジオバニに「ベアトリーチェを守りたいか?」って向き合うところ。
最初警戒してるジオバニが、話を聞くうちにだんだん取り込まれていって自発的に注射を受けるのが、ビクター/アンリの "단하나의미래 (ただ一つの未来)" と同じ構図だ~と思って見ていた。(規模感は比較できないけれども)
ラパチーニ博士を追い詰めるバリオニ役のキム・ヌルボムさんは、〈マタハリ〉の偉いドイツ人とか、〈ジキハイ〉の結婚式で最後に殺されちゃう人を演じていたのが懐かしい。何気に感じ悪いキャラ多しw
残すはジェア/スンジョン。ちょっと期待。次回うまくはまりますように🙏
4/19
上手くはまった。スンジョン君を見た。聴いた。堪能した。
ヒョンソクが背景に花をしょってる少女漫画だったら、こちらは純愛ドラマの好青年。
設定は独特だけど、結局のところ、悲しい恋人たちの純愛物語だった。(結構好き)
私の中のジウ君は…うむ…(しつこい)。
考えてみると、予習も復習もしてなくて、3回目だからとナメてた割に、今週見た中で1番聞き取れなかったかもしれない…。
ジオバニから「美しさを手に入れるために悪魔に魂を売った画家は人間味を失って絵を描けなくなった」という話を聞き、「そんな悪魔は殺すべき」と反射的に答えたベアトリーチェは、自分が発した言葉にショックを受ける。自分がほぼ悪魔だから。これがベアトリーチェの選択の布石になったのだろう。
ラパチーニ博士はひたすら娘を守るために殺人者になることを厭わなかったが、ベアトリーチェ自身は父親と共に自らを滅ぼす選択をする。自分が人間であり続けるために最善の選択。

一回の注射でベアトリーチェと同じ毒体質になったジオバニは、直接ベアトリーチェの手を握れるようになったものの、一人残されて庭園の絵を完成させる。悲恋だ。
しかし、ジオバニの毒体質はどうなった?毒が抜けて元に戻ったのか?悲恋は悲恋としても、下世話な疑問が残る。