小劇場作品ながら、大学路ではなく忠武アートセンターのブラックで上演。3回見たうち2回までも大学路に行きそうになってしまった。
イソップの物語だけどイソップ物語じゃないミュージカル。さあ、どんな話だろか?
3/2
円形舞台の中央に、もう一段高く作られた円形の台。周囲の床には地中海の透明な海を思わせる照明が当たっていて、台を囲む白い半透明のカーテンはドレープが陰影を作っている。台の中央にはスポットの当たった真っ青なキューブ。
てなことを書き留めたくなるような、美しい舞台だ。
(ネットからお借りしてきた写真)
主なストーリーはティモスとダナエの物語だけど、作り出された物語がどんなふうに語り継がれていくかっていう外側のテーマもあり。
ゲームもパソコンも無かった頃、寝る前に読み聞かせてもらったおとぎ話のよう。ワクワクしたり、時には残酷だったり。
舞台上にあるのは幾つかの青いキューブだけ。多少の小道具と衣装の変化で情景や人物が演じられていく。
語りが主なので、言葉が理解のカギかもしれない。
全員が中心人物にもなり、アンサンブル的存在にもなり。その構成が面白い。
珍しく普通の人間役?のソンウ氏。でもそこはかとなくポニョのような、トトロのような非現実感を感じる。
ウィスパーのソンピルさん。写真からしてごっつい感じを想像していたら、ティモスの子供時代とか意外に可愛い。常に温かさを感じる空気を纏っていた。作品自体がそんな空気ではあるけど。
〈燃ゆ〉に出ていたユハさん。さまざまな役回りを器用にこなしている。芸達者だ。
後から知ったことだが〈ブラックメリーポピンズ〉と同じ演出家さんらしい。冒頭カーテンの内側で踊る?動く?俳優たちのシルエットが映し出されるのが似ている。
心の底からウキウキ笑いたい
可愛いティモスを愛でたい
美しいハーモニーにうっとりしたい
冒険物語にハラハラしたい
運命の悪戯に胸を痛め涙したい
コメディで笑いたい
力なき人々の慈愛に触れたい
何物にも負けない強い愛を感じたい
つまり
心を洗われたい人は見て欲しい!
これ、本当に良い作品なんだけど、枠問題と戦う戦士たちにはプッシュできないのが残念。
そう言う自分も優先順位低いので、前回と被るキャスト多数。だけど前回の記憶よりずっと大きな感動だった!優先順位変えようかと思うくらい
ナンバー歌詞を数曲確認して理解が増したのと、前回サイド→今回正面席の違いか?
とにかく素晴らしかった。
未見キャストの組み合わせでもう一回見られたら理想だけど、現実は厳しい。
ファン・フィ君は「フィ君2号」のポジションを得つつある。〈ブラメリ〉も悪くなかったが〈普通〉のウンギがとても良かったし、このティモスもとってもとっても良い。いつも本人の善良さや一生懸命さが染み出しているような気がする。とにかく顔がいい。
3/29
結局、28日に優先順位変えたら希望が叶ってもう一回ほぼ別キャストで見られることに。(そのせいで〈君文字〉3回目がキャンセルの憂き目に会った訳だが。)
はぁ幸せだ。
ハンカチは濡れたけど
なんていい話なんだ
だけどこの幸せを知ってる仲間が今のところ1人しかいない。惜しいことだ。
実況録画の日程が出ているので、秋か冬には中継されるのかも。見るべし。(どうも初夏の段階で見られるっぽい)
そう言えば、ユン・ジェホ君も見にきていた。エレベーター前のソファーに1人で座ってた男子が似ていると思ったら本人だった。開始前ロビーで目の前30cmを通過して行った。次シーズンでティモスを演じてくれても良いよ。