演劇〈M. バタフライ〉資料 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

①「ようやく今あなたは私を見ることになる」

〈M. バタフライ)の作品背景となった実話紹介。

 

 

フィクションより強烈な世紀のラブストーリー

〈M. バタフライ〉の背景となった2人の実話

影に恋したスパイ

情熱的な恋をしながら
子供を持つフランス駐在官と
彼の中国人愛人が
スパイ活動で一緒に裁判に立つ

1993年8月15日、ニューヨークタイムズに載った一つの記事。

全世界を驚かせたこのラブストーリーの主人公は、フランスの外交官「バーナード・ブルシコ」と中国の京劇俳優「シー・ペイプー」だった。

 

 

③ Timeline

1938年シー誕生 - 1944ブルシコ誕生

1964年ブルシコとシー、初めての出会い

 

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バーナード・ブルシコ

(劇中「ルネ・カルマール」のモデル)

フランスの小さな町の商人の家に生まれた。

様々な職業を転々としていた彼は、20歳で北京のフランス大使館の会計帳簿担当者として就職した。

厳格なカトリック家庭で育ち、高校中退の契約社員だったブルシコは性的、心理的に萎縮していた。

 

シー・ペイプー

(劇中「ソン・リーリン」のモデル)

北京の貴族家系に生まれ、17歳から京劇俳優として舞台に上がり、男性と女性の配役を行き来しながら演じた。

フランス統治下のベトナムで育ったシーは流暢なフランス語を話した。

 
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1964年のクリスマスパーティーで初めて会ったブルシコとシー。ブルシコは初めての出会いからシーに魅力を感じる。

 

 

④ 

(雪の説話を表現した彫像)

2人が友人として親しくなっていた1965年3月、ブルシコはこれまで夢見てきたブラジル旅行のために中国を去ることにする。

すると、シーはブルシコに「蝶の説話(梁山泊と祝英台)」を聞かせる。

「蝶の説話」は性差別のせいで学校に行けない、男装して入学した少女の愛の物語だ。

シーは、自分もまた女性だが、息子を欲しがっていた家父長的な父親のせいで息子として育てられたと告白する。

 

 

① Timeline

1965年シー、妊娠を主張

1966年文化大革命勃発

 

(ブルシコとシードゥドゥ)

 

以後、二人は恋人関係に発展する。

しかし、ブルシコはすでに大使館に辞任の意思を明かした状況。

ブルシコがフランスに出発する直前の1965年12月、シーはブルシコに妊娠の事実を知らせる

ブルシコは去る前に息子に「シードゥドゥ」と名付ける。

 

 

② Timeline

1969年ブルシコとシー、中国で再会

1979年ブルシコ、フランスに去る

 

(文化大革命期の毛沢東の信奉者だった紅衛兵)

 

4年後の1969年、ブルシコはシーに会うために文化大革命期の中国に帰ってくる。

しかし当時、シーは北京政府の監視を受けていて、

ブルシコは彼らを助けて中国のためのスパイ活動を始める。

その後、北京を経てウランバートル大使館に在職し、機密を盗んでいた彼は、1979年にフランスに帰国する。

 

 

③ Timeline

1982年ブルシコ、シー、息子がフランスで同居

1983年ブルシコとシー逮捕

 

(フランスの法廷で裁判に立つブルシコとシー)

 

1982年、3人はついにパリで一緒に暮らすことになる。

しかし、フランス当局が彼らの同居に疑問を持ち、1983年、結局シーとブルシコは逮捕される。

警察の調査で明らかになった内容は衝撃的だった。

シーは生物学的な男性で、息子は実はシーが金で買った子だった。

 

 

④ Timeline

1986年ブルシコとシー6年刑宣告/ブルシコ自殺未遂

1987年ブルシコとシー特別赦免

2009年シー死亡

 

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「彼が私を愛していたかどうかは分からないが、私をあまりにも多くの方法で騙してきたし、私を騙しすぎた。

今、全てを考え直すのは愚かなことだと思う。」

バーナード・ブルシコ

 

「私は男と女の両方を魅了したものだ。

私の性別が何なのか、

彼らの性別が何なのかは重要ではなかった。」
シー・ペイプー

 
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真実を知ったブルシコは刑務所で自殺を試みるが、未遂にとどまる。

以後、二人は二度と会わなかったが、数回の通話でシーはブルシコに相変わらず愛していると告白したそうだ。

数多くの推測と議論を生んだ二人の話。

 

彼らの話を通して「M. バタフライ」が伝えたいのは何なのか?

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