月曜日もやっている〈トレッドミル〉。
(インターパークあらすじ)
抑圧された君を解放せよ!
プレミアム手洗車場ウォッシングゾーン」で
働きながら日々を生きていく「A」
いつかから自分の体に悪臭を感じるが
残された借金を返すために
今日も赤いボタンの前で頭を下げる
そんなAの前に現れた洗車場の客B
BはAと全く違う派手な姿をしてAを挑発する
「人生は不条理だ。
まともに生きるべき価値など全くない。」
面食らうAを残して悠々と消えるB。
程なくしてAが憧れる顧客「ライラ」の車が
ウォッシングゾーンに到着し
Aはいつものように顧客の車を
誠心誠意洗車するのだが....
Aの手が触れた所に未知の傷がついてしまう
予期せぬ状況に挫折するA
その時、誰かが
馴染みの悪臭を放ってAに近づいてくる....
果たしてAは高級車の傷を解決できるか?
高級車に乗る金持ちが顧客の大部分。「赤いボタン」というのは、Aが洗車する様子を建物内から見下ろす顧客のクレームボタンで、それが押されるとAの給料からペナルティが差っ引かれることになる。
面白がっているのか、まだ作業を始めてもいないのにボタンを押し始める顧客たち。クサるA。
開始しなければボタンを押せない仕組みにすれば良いじゃん、とか、検証もなしに即減給ってあり得ない、とか、設定を受け入れるのが難しい。転職すればいいのに、と導入部分で思ってしまったのは、〈狂炎ソナタ〉で「書けないなら無理して書かなきゃいいじゃん」と同じ思考回路かも。
どちらも、その時点でお話が終わってしまう。独特な世界を常識的な観点から見てしまってはダメだよ。
放棄することもできたのに親の借金を誠実に相続するようなA。そこから抜け出せず抑圧されていたAが、Bに促されて次第に解放されていく。ずるい方、悪い方に向かって。
その度にBは「ナイス!」と褒めるのだけど、その方向は違うんじゃないかと思ってたら最後にAが軌道修正したからヨシとなった。その時にBが発した「ナイス」は本当にナイス。
重苦しさよりも、ノリの良さとか楽しさの方が多くて、多分その日その日のアドリブ展開のところで、大爆笑で楽しい上に、後ろのドラマーさんが100%笑いこけてて連帯感だった。
ドラム、ギター、ベースの3人だけであんな音作れるのかと感心。ロック系の音楽がカッコよかった。