3月29日マチネは〈秘密の花園〉。
孤児院を出なければならない日を目前にして、幼い頃を思い出して「秘密の花園」を演じていく孤児たち。物語の内容と彼らの現実がどう絡まって着地するのかと思ったら…うまいことやられて涙がぶわっと。
実はミッドナイトをキャンセルしてこっちに変えたのである。
失意、友情、勇気、希望、未来。
やっぱり前向きは気持ちが良い。
なぜか年配の方が多く「客席の傾斜がきついので移動すると危険です」と公演前に案内係が注意して回っていた。どうも観劇慣れしていない方が多いような気配。
公演中にカバンをゴソゴソする音、携帯の振動音が何度か響いてきたが、大丈夫、想定の範囲内。しかし後列でかかって来たを切るのかと思ったらまさかの会話スタートには驚いた
上演中ですが?幸い通路側の方だったので係員が飛んできて止めてくれた。
こんな環境でもある程度集中できて感動までしたのは舞台に吸引力があったからじゃないだろうか?
キャストの方は〈メアリー・シェリー〉の夫と妹の共演だ。今回は18歳の設定で初々しい。
ジンソプ君演じるチャーリーはほぼずっと機嫌悪く言葉少な。しかし最後に心の内を吐露するナンバーは感情豊かな歌声で私を「ぶわっと」泣かせてくれた。
デボラのスルギちゃんは〈容疑者〉の颯爽としたミツキ、その前は〈ベア〉のナディアで憎らしいキャラの好演を見たが、今回は優しいお姉さんぽい包容力でみんなを包んでいて、とても良い感じだった。結局デボラは園に残って働き、孤児たちの家族になることを選択するのだが、とても説得力があった。
4月7日マチネ。
2回目もぶわっと感動。
毎年のオープンデーで選んでもらえず、引き取られても返されたりの売れ残り4人。最後のオープンデーが終われば1人で独立するしかない。最後のチャンスに希望はあるのか不安が消えない。
幼い頃のように秘密の演劇で自分を励まそうとする3人だったが、チャーリーは参加したがらない。中盤で彼が叫ぶ。「いつも味わうのは失望だけ。失望が重なるとそれは絶望になる。もう希望なんて持ちたくない!」
孤児なのは彼らの責任ではないのに痛々しくて。
それでも3人は諦めずにチャーリーを引き入れて、秘密の花園のコリンのように自分の足で立つ勇気を取り戻していく。
「坊ちゃまが立っているなんてどうして?」と驚く女史にコリンが叫ぶ。「僕は立てるようになった。いや違う。初めから僕は立てたはずだ。なのにみんな死にそうだとしか言わなかった。誰も立てると言ってくれなかった。立てると知らなかったから立てなかっただけだ!」
演劇「秘密の花園」の中のセリフのようでもあり、チャーリー自身の叫びのようでもあり。(正確じゃないです。覚えている雰囲気って事で)
ありきたりに聞こえてしまうかな。
選択されることだけを待って希望を失っていった彼らが自ら人生に立ち向かう行動を起こしていく。
彼らに自ら立って歩く勇気を与えたのは「秘密の花園」よりも、お互いを支え合って生きてきた時間と、家族と呼べるお互いの存在の再確認だったような気もする。
最初は知らなかったが、作曲が今度日本でもコンサートを開くイ・ソンジュンさん。〈ベンハー〉や〈フランケン〉とは随分雰囲気が異なるが、豊かなナンバーが魅力的なのも頷ける。
お次は〈星の王子様〉。
やはり配信で見るのと没入度が違う。
3月29日 ソワレ。
昼も夜もメルヘン過ぎて失敗した気もしたけど、バイオリン、チェロ、グランドピアノ!の演奏が始まった瞬間、音楽を聴くだけでも来た甲斐があると思った。劇場が狭いので響きが良いんだろうか?カテコの後は贅沢なナンバーメドレーの演奏も楽しめる。
〈ダイス〉で気になったミンス氏の回を選択。笑顔が優しくて素敵な俳優さん。
〈女神様〉のソックとは違い、落ち着いた姿のジェヨンさんは安心感がある。ヨンミちゃんはつくづく美声。ちょっと泣きべそ顔なのですよね。
で、2019年OSTを買ってしまった。
(この長男の写真が凄い短足に見えるんですけど)
4月8日土曜3公演の初回を観劇。13時から。
王子様役のジウ君は、王子様級のイケメンではないけど(ゴメンネ)、デビュー3年目で活躍中。特別な歌声の持ち主だ。
しかし韓国の方は〈星の王子様〉が好きですね。観光地をはじめ色々なところで〈星の王子様〉を見かける。