失われた童心と夢を求めて
「銀河鉄道」に乗って旅立つ幻想の瞬間!
日本の代表的な詩人であり童話作家
宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』
幼い頃、誰もが一度は見た『銀河鉄道999』
そこで見た夢と想像の瞬間が
ミュージカルとして生まれ変わる!
ジョバンニとカンパネラの作り出す
星より輝く友情と共感の物語!
幼い頃の事故で視力を失ったジョバンニと
かけがえのない親友カンパネラが
銀河をめぐる旅の中で
輝く二人の友情と共感を美しく表現する
プレゼントのような時間!
(インターパークより)
人生に慰めと勇気を与える
2人の少年の宇宙旅行…
ミュージカル'銀河鉄道の夜'
パンデミックの時代の人々は対面できず、感情は抑圧されてきた。もしかすると、私たちにふりかかった困難と大変さも心の底に隠さなければならなかったかもしれない。そのような現実の中ではありふれていても、最も響く言葉は「大丈夫」だった。
ミュージカル〈銀河鉄道の夜〉は、この時代を生きる人たちに送る「慰め」と「勇気」という単語によく似合う作品だ。最初から最後まで「大丈夫だ。よくやっている。」というメッセージを送っているためだ。
タイトルからも分かるように、作品は宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」を脚色して作られた。
宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」脚色
銀河鉄道999に乗って旅する過程を
面白く盛り込んで
イタリアの小さな村。目が見えないジョバンニは、父親が行方不明になった後印刷所のアルバイトと学業を並行しながら、毎日厳しい生活を送っている。彼が住む村には7年ごとに開かれる銀河の祭りがあるが、その日ジョバンニは幼い時別れた友人カムパネルラに再会する。
祭りに行こうというカムパネルラの提案を断ったが、印刷所に行く途中で心を変えたジョバンニ。 しかし、祭りの場で彼を嘲笑う声と陰口に方向感覚を失って平常心を失ってしまう。その時カムパネルラの手をつかんだジョバンニは、いつの間にか銀河鉄道999に乗り天の川を通過中だった。
作品では、ジョバンニとカムパネルラがともに銀河の停留場を出発し、北十字星、こと座、わし座、さそり座、ケンタウルス座を経て南十字星まで旅行する過程が興味深く展開していく。
カムパネルラは乗務員カムパネルロ、考古学者カムパネルリ、鳥を捕って売るカムパネルル、乗客カムパネルリウスなどに変身し、銀河と星座にまつわる話をリアルに描き出す。彼との遊びが気に入ったジョバンニもまた楽しく旅行に同行する。
しかし、この旅行には隠された秘密がある。ドラマが展開すればするほど、ジョバンニのトラウマあるいは自分を閉じ込めていた心の中の巨大な障害物が近づいてくる。
うまくやり遂げられるさ
これまでも そうだったように
父が消えた理由が、ジョバンニが前に進むために向き合って勝ち抜かなければならない試練だ。逃げ隠れせず、ありのままの自分を受け入れること。カムパネルラは「うまくやり遂げられるさ、これまでもそうだったように」とジョバンニを応援する。
公演のナンバーが描写する場面を注意深く聞いていると、その景色が目の前に広がっているような美しい想像をすることになる。視力を失ったジョバンニがカンパネラと手をつないで歩いたり、顔を触ったり、お互いを抱きしめてその存在と心を確認する行動も暖かい。
ジョバンニ役のバク・ジョンウォン、キム・リヒョン、チョン・ジウと、カムパネルラ役のチョン・サンユン、ユン・スンウ、パク・チャホンはそれぞれの人物を魅力的で立体的に表現しており、どのペアを見ても満足度が高い。
「幸せになりたい」というジョバンニの言葉が感動的だった理由はたぶん、我々が言いたいし、聞きたかった言葉だったためではないか。長い旅の後、ジョバンニとカムパネルラが手で捕まえて舞台いっぱいに降り注ぐ星の光は、公演後もしばらくの間深い余韻を残す。