エクスカリバーを訳し終えて | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。


キャスト映像

https://youtu.be/gzqdvVdMr7Q


昨年春もう1年前になりますね!

誰も見たことのないエクスカリバーがいよいよその片鱗を見せ始めていました。


3月から4月にかけてキャラクター映像が次々と解禁。ちょうどその頃、別物の「キング・アーサー」が上演されていましたので、お姫様のギネビアが弓を構えてる!なんてのも新鮮でした。まあ、お姫様ではなくなってたからですが。


原作でも「キング・アーサー」でも異父姉弟だったモルガナに至っては、異母姉弟に変更されるという自由さ。


「キング・アーサー」は王としての運命と愛に悩むアーサーの物語で戦闘シーンはほとんどありません。「エクスカリバー」はどうやらハードボイルドに戦うらしい。


同じ原作をいったいどんな風に料理してくるのか。興味深々、実際に目にする日が楽しみでした。


そんなこんなで5月に開催された清音会。情報に飢えていますから、映像がアップされるのを待ち構えて訳したものです。


ところが問題だらけ。まず、聞き取れない所が多発。ストーリーが分からないから何のことを歌っているのかニュアンスが良く分からない。などなど。


それでも全く分からないよりはと訳していきました。数日経つと文章で書き起こしてくださる韓国の方が現れ始め、だいぶ穴が埋まりました。


ところで、聞いた話では韓国の方にとってもミュージカルの聞き取りは難しいそうです。語彙が日常会話とは違うし、何しろ母音の数が多いので聞き分けるのが難しいのだとか。


6月、開幕直前だったか?シッツプローブが中継されました。これがまた、音質の悪いこと!音質が良くても問題ありの聞き取りに、更なる打撃。これもまた(?)マークだらけの訳が出来あがりました。


ところで(その2)、この時の撮影はどなたかのスマホって感じじゃありませんでした?「マリー・アントワネット」「笑う男」「レベッカ」等々、シッツプローブ中継が恒例となり、ご存知「ドラキュラ」に至るまでにはそれなりの機材が投入され、カメラワークなんかもちゃんとして、嬉しい限りです。


(1月のファントムもシッツプローブがあったことに今頃気づいた。)


オープン前にシッツプローブ、オープンしてからプレスコールってのが定番な気がする。「ドラキュラ」はコロナのせいかプレスコールが無かったのが残念です!


さて今回、例によって書き起こしの資料を使わせていただきながら、OSTの確実な歌詞を反映させつつ、順番もバラバラだった「エクスカリバー」全体の再編成が完了しました。


資料はこちらです。お願い

https://m.blog.naver.com/rlrud0112/221811029432


韓国に通いまくっていたら時間に追われてそれどころでなかったと思いますが、不幸中の幸いとはこのこと。


感情に即した言葉遣いにしたいので心を添わせながらやりますが、「かなわぬ愛」の後は立ち上がってキャーっ!と部屋の中を小走り。(暗闇で何が起こっていたのか、実際見る機会はありませんでしたけど。)


そうだ。ランスロットが死ぬシーンに流れる「平原に私を葬って」は、癒しの曲だろうくらいしか意識してませんでしたけど、内容もアーサーがランスロットを見送るシーンを嫌が上にも盛り上げる、すごく良い曲だった!


最後の方は涙ぐみながらやります。割といつもそんな感じ。今回も、もう一度観劇したくらいのインパクトがありました。


観劇して聞き取っていた部分もあながち間違いじゃなかったので一安心。でも、思い込みもあった。


少年ランスロットをエクターが家に連れて行って治療したってのは合ってたけど、引き取ったまでは言ってないのでその辺は不明です。


モルガナをビンタした修道院長は、モルガナを救いたいがためにやっきになっていたので、意地悪なだけじゃなかったのかも。


「より深い沈黙」におけるランスロットの真意。ジフン・ランスロットから感じたのは、ギネビアに対する想いというよりは、こんな感じに捉えていたわけですが。もう一回なぞってみると、そうでもないような気もするし


俳優ごとの解釈も違えば、同じ俳優でも日によって演じ方が変わる可能性もある。こちら側の感じ方の違いもあるだろうし。多分その時自分の感じたまま受け取れば良いのでしょう。


「レベッカ」「笑う男」そして「ドラキュラ」も舞台美術の豪華さを誇りますが、「エクスカリバー」はその上を行ってた気がします。人数が多けりゃ良いってことにはならないし、世宗文化会館の広い舞台が一役買っているのかもしれませんが、とにかくスケール感は超弩級でした。


「父の罪」最後の龍の咆吼を聞くと毎回平静ではいられない。情念がほとばしるような歌唱と相まって、飛び出す龍だけで1位にしちゃいます。


ダンバース夫人と言えばオク・チュヒョン、モルガナと言えばシン・ヨンスク。こんな公式が出来上がりそう。とは言えウナさんが劣るわけではないです。ウナ・モルガナとしての魅力はもちろんあるし、物語全体としてのバランスからいうとヨンスクさんより良いかもしれない。


もし再演されたら観て損はない作品です。