ミュージカル 練習過程 A to Z (後半) | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
自分の予習復習用につき、かなりの偏りあり
(注意: 目標はネタバレ100%)
メモ付き写真アルバムとしても使用中。

(6:55)
こうして10トゥ10を1ヵ月ほどやりました。そうすると大部分の大劇場の場合はそのまま劇場へ行くのではなくて南山に行きます。

ナムサン創作センターというのがあります。そこが知る限り国内の練習場で一番大きいです。以前は体育館だったそうです。そこには舞台セットや大道具をほとんど入れられます。皆さんがご覧になる練習室現場のプレスコール、大部分はここの南山です。
(練習シーン: これも これも 全部南山)

鍾路5街にも練習室があります。そこもかなり広いです。南山ほどではないけれど。そこは簡単なセットが入ります。そこでプレスコールをすることもあります。ただ広い練習室を押さえたんだけれどセットを立ててみないといけない時は、一旦南山に行くんです。そこで最終的に練習してから劇場に行きます。

3日から1週間程度はずっとリハーサルだけをします。テク・リハーサルをして、初めてマイクも着けて。1人ずつマイクテストをします。あと何があるかな。

動線に合わせて照明を調整しないといけません。そっちに行ってみます、はい待ってください、はいもういいです、次の場所に行きますよ、はいいいですよ、ちょっと待ってください、何か言ってみます、アンニョンハセヨ、ああああ…こんな時間を持ちます。

その次にランに入ります。ランは10トゥ10の時もたくさんやるし、南山でもやるんですが、セットに合わせて練習する事はほとんど無いので、退場路、ぱっと暗転になった時どう退場するか、そういうのを合わせたりします。

その次はドレスリハーサル。衣装を着けてやってみます。服を着てやるのがなぜ重要かと言うと、衣装チェンジがあるじゃないですか。ライブの時にもこうおっしゃる方がいるんですが、衣装チェンジを一体どうやってあんなに早くできるのかと。クイックと言うやつですよね。男性にはクイックがすごく大変ではありません。男性はただ脱いでしまえばいいから。自分の衣装がある方へ向かいながらばっと脱げます。(ズボンも)脱ぎながら行けるんですよ。

女性は更衣室が別にあります。簡易テントみたいなものが。そこへ入って脱がないといけないので女性の方にはクイックがちょっと大変で、男性の方が少し楽です。

本当に時間がないときは舞台袖に出るやいなや衣装チームが2,3人駆け寄ってきます。そこで脱ぎながら着せられて、カツラを付けて、そんな風に最高に急げば30秒も可能です。

そういうことを合わせてみるためにドレスリハーサルを必ずしなければなりません。そして最初にドレスリハーサルをしてみると必ず事故が起きます。怪我をするような事故ではなくて、問題が起きるということです。服を着るのが間に合わない場合が絶対に出てきます。それを確認するためにドレスリハーサルをするんですよね。

ドレスリハーサルの次は最終リハーサルをします。この段階ではリハーサルだけをずっとしてるじゃないですか。だから結構うんざりします。面白みもないし。私の話、私の経験ですよ。公演をする立場から言うと観客がいるのが楽しいんです。観客がいないのにフル公演をするのはそれほど面白くありません。なぜってリアクションが無いから。

[ところで僕は一人でもよくしゃべってますね]

私がアイドル編でもお話ししたんですが、マルチキャスティングじゃないですか。こんな場合は全部の組合わせで合わせてみなければなりません。このチーム、あのチーム、このチーム、リハーサルの最終をずっとしなければならないので、アンサンブルはひどく疲れます。マルチキャストの方たちは1,2回するだけですがアンサンブルはずっとやってるじゃないですか。ほんと疲れる。

[なのにお金も受け取れない…]
(支払いできないなら制作するな)

ああ、これを言ってなかった。舞台ツアーをしてくれるんですよ。バックステージツアーをしてくれます。韓国はバックステージツアーが特に無いでしょう?パッケージで?やる事もある?僕は特に知らないですね、バックステージツアーがあったかどうか。日本の場合などは賞品のようなものとしてたくさんやると聞きますよ。だからバックステージツアーを俳優と一緒にやるような事が多いと聞きますが、そんな感じで。

初めて俳優たちが劇場に入ると舞台監督がバックステージツアーをしてくれます。後ろ側はとても暗いです。そこが明るかったら観客席からみんな見えてしまうからすごく暗いです。危険なので舞台監督が照明をつけて巡りながら、どこに何があって、何に注意すべきか、ここは静かに通らなければならない、どういう風に移動するか、そんな説明をしてくれます。

それが初めの頃はすごく物珍しかったですが、後には単に、ああそうですか、と聞くようになります。うあー、お腹すいた!

[この日以降ダイエットは放棄]

観客の皆さんが舞台ツアーをされるように、私たちも最初は舞台ツアーをすると言う事。最終リハーサルまで全部したら、いよいよ公演の幕を上げるだけです。

多くの方が初舞台の日は緊張しないか?と言うんですが、僕は特に緊張しなかったみたいです。なぜならすごくたくさん練習をしてきて、リハーサルも本当にたくさんするので、3ヶ月も練習したのだから、リハーサルもテクもさんざんして。リハーサルをたくさんしたら実際に公演をしたのと同じようなことだから、単に同じようにすればいいんです。なので特別緊張はしません。

[むろん初めての頃はガタガタ震えてましたけど]

公演が始まればもう10トゥ10をしなくても良くなります。

[次の話]

公演が始まると、コンディションが悪ければリンゲルをたくさん打ちます。辛いです。