結婚率や出生率の低下が顕著な中国ですが、その原因は日本と同様、若者の経済状況の悪化などもありますが、中国の場合、結婚までに数々のハードルが存在していることも大きな要因となっています。今回中国では社会問題となっている高額な結納金を巡り、男性側の母親が逮捕される事件まで発生していることが報じられています。
中国メディア・極目新聞（8月30日）は、山東省済寧市梁山県で38万元（約800万円）にも上る結納金トラブルについて伝えています。この事件では、16歳の息子の婚約のため、母親が相手の女性とその家族に結納金として38万元を支払い、さらに宝石やiPhoneなども渡していたにも関わらず、相手女性側から婚約を破棄され、結納金などの返還を拒否されていたと言います。
この母親はその後、裁判で結納金の返還を求め女性側を提訴し、今月行われた裁判では裁判所が34万元（約680万円）の返還を行うよう女性側に命じていました。ところが、女性側はこれを拒否。母親は裁判所の命令を履行しない女性側に抗議するため、女性側の家族が経営する市内の火鍋店前でプラカードを掲げ抗議運動を展開したのです。
その後、母親は営業妨害として現場に駆け付けた警察に逮捕され、7日間の勾留を言い渡されることとなったのです。その後の報道で、女性側は高額な結納金だけでなく新車や新築住宅なども要求していたことが明らかとなっており、改めて中国で結婚が如何に難しいかが浮き彫りになりました。