フィリピンで中国人駐在員2名が誘拐殺人 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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南シナ海での領有権を巡り関係悪化が指摘されている中国とフィリピン。同海域では、中国海警局の船とフィリピン沿岸警備隊の船の衝突が発生しています。また、フィリピンのバンバン市では女性市長が中国国籍を所持する中国人である可能性が指摘されるなど、この数年でフィリピン国内の反中感情は高まりを見せています。

こうした中、フィリピン現地では中国人が誘拐事件に巻き込まれ、殺害される事件が発生しています。中国メディア・新京報(7月1日)は、中国の医療機器メーカー会社に所属する2名の社員がフィリピンで誘拐されたことを報じています。



誘拐された中国人被害者の家族の元には誘拐犯から、金銭を要求する連絡があり、家族はその命令に従い300万元(約6000万円)を犯人グループに支払ったのです。ところが、数日後2人とも遺体で発見されたのです。中国のSNSでは今回の事件について、「フィリピンには中国人だけでなく、日本人、韓国人、アメリカ人なども多く滞在している。中国人だから狙われてしまったのか捜査が必要だ」「フィリピンで中国に対するイメージが悪化していることと関係あるのだろうか」などのコメントが寄せられています。

数年前からフィリピンの都市部では、中国の南シナ海での動きなどに警戒する声が高まっており、反中デモも度々発生していました。中国人2名が殺害された今回の事件。事件の背景に、反中感情の高まりも関連しているのでしょうか。