受験生に蔓延する「頭が良くなる薬」の正体とは | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国全土で7日から、大学入試の全国統一試験「高考」が始まりました。今年は過去最多となる1342万人が受験し、改めて学歴社会となったことが分かります。大学の合否が人生を左右するとも言われている中国では、毎年受験生を巻き込んだ事件が発生しています。

中国メディア・新浪財経(6月6日)は、一部の受験生やその保護者の間で「頭が良くなる薬」なるものが流行しているとして危険性を報じています。「頭が良くなる薬」として流通しているのが、覚せい作用のある向精神薬「リタリン」、中枢神経刺激薬「アデロール」、精神刺激薬「モダフィニル」なのです。



いずれも医師の処方が必要な医薬品で、乱用すれば大脳神経や中枢神経へのダメージも大きいことが知られています。中国では毎年、高校受験や大学受験のシーズンになると、SNS上で「頭が良くなる薬」と称し、こうした医薬品を違法販売する者が後を絶ちません。中国メディアは、インドなどで製造された医薬品が業者によって中国に密輸され、中国国内のネットで違法に販売されていると指摘しています。