世界の中国語学習者が2000万人越え  | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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現在、世界的に高まっている中国語学習者数。2020年時点で世界70ヵ国で中国語学習が教育課程に組み込まれており、世界規模では約2000万人の中国語学習者が存在しています。中国メディア・新浪新聞(6月7日)は、ヨーロッパで中国語学習の重要性が高まっていることを報じています。



イギリスでは2016年から中学校で中国語の授業が導入され、毎年5000人の中国語人材の育成を目標に掲げています。また、人気の第二外国語科目の中で中国語が3位に上がっています。こうした動きはイギリスの他、フランス、ギリシャ、アイルランド、ドイツにも広がっており、義務教育課程に中国語学習が組み込まれるようになっています。

アフリカ各国でも天然資源の開発やインフラ整備に多くの中国企業が進出しており、中国語人材の育成が急務となっている他、中東のアラブ首長国連邦(UAE)でも、中国との経済的関係が深まっていることから、この10年ほどで中国語学習者が急増し、2030年までにアラビア語・英語に次ぐ第三外国語としていくことが目標に掲げられています。

中国の存在感が大きくなることに危機感を持つ人も多くいると思います。個人的には、こうした人こそ中国語を学び正確な情報を得る機会となればと思います。かつて、日本と戦争したアメリカは敵国である日本だからこそ、日本の正確な情報を得るために日本語人材の育成に力を入れていた歴史もあります。ヨーロッパ各国は、経済的に中国との交流を重視する一方、中国の政治的な動きを正確に理解するために、あえて中国語人材の育成に力を入れている側面もあるのです。

ネットに氾濫する中国危険論を盲信するだけではなく、本当の意味で現実を理解するには中国語学習が必要不可欠なのではないでしょうか。