上野千鶴子さん 中国作家との対談が大きな反響 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国では女性の社会進出が進み、男女平等について議論される機会も多くなっています。そんな中国で大きな反響を呼んでいるのが女性学研究の第一人者である上野千鶴子さんです。中国でも中国語に翻訳された上野さんの書籍は非常に好評で、130万冊以上売れていることが伝えられています。今回、上野さんが中国の女流作家・洪晃氏とオンライン対談した内容が中国でも大きな話題となっています。



中国メディア・網易(4月24日)は、23日に上野さんと洪晃がオンライン対談した模様を報じ、中国でも社会問題となっている「結納金」に関する話題が大きな反響を呼んでいると伝えています。これまでもお伝えしてきたように、中国では結婚の際に新郎側から新婦の両親に送られる結納金が高額化しており、年収の数倍相当の結納金が要求されることも珍しくなく、若者の結婚の大きな障壁となってきました。上野さんは今回の対談で、結納金の存在が男性側に経済的なプレッシャーを与え、女性を「モノ」と扱う象徴になっていることを指摘しています。

中国のネット上では上野さんの主張に多くの賛同の声が寄せられ、「少子化の原因となっているのがこの結納金だ。よくぞ言ってくれた」「若者が結婚したくても女性側の親から多額の結納金を要求され結婚が破談となるのが中国だ」「若者の結婚を結納金が邪魔して結婚率が下がって少子化が進む。この負のスパイラルを断ち切らないといけない」などのコメントが見受けられます。

中国で結婚と言えば伝統的に「持ち家・マイカー・貯蓄(結納金)」が条件とされることが多く、SNSを見ていても実際にこうした条件を新婦の両親から突きつけられ結婚破談となった人が多くいることが分かります。今回の対談が若者を中心にこれだけ大きな反響があったという事実を中国の親世代は受け止めるべきではないでしょうか。