国際大会で流される香港民主化デモのテーマソング 香港警察が捜査開始 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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香港では「国歌」の取り扱いを巡り、大変厳しい状況が続いています。香港の正式な国歌は中国と同じ「義勇軍進行曲」ですがこの数年、スポーツの国際大会などでは相次いで「義勇軍進行曲」ではなく、「香港に栄光あれ」という香港民主化デモの際に、デモのテーマソングとして市民に広く歌われた楽曲が誤って流される場面が多く見られていました。



こうした状況に香港の警察当局は組織犯罪として捜査を行うことを発表しました。今回、香港政府は2月28日、ボスニア・ヘルツェゴヴィナで開催されたアイスホッケー世界選手権で流されるはずだった中国国歌が流れず、「香港に栄光あれ」が流されたことについて非難する声明を発表しました。さらに、香港警察は今月8日、組織犯罪事件として捜査に乗り出すことを発表したのです。香港のスポーツ協会やオリンピック委員会は、現地のアイスホッケー協会に対し、今回の事態についての調査を要請、書面での報告を求める事態となっています。



これまで間違った楽曲が国際試合で度々流される事態について、香港政府は単なる間違いなのか、故意によるものなのか判断を先送りにしてきましたが、香港警察が組織犯罪として捜査に着手したことから、故意による行為として判断した可能性が推測されます。

香港民主化デモやウクライナ戦争を受け、国際社会は「民主主義」の重要性に改めて気付かされました。香港政府の再三の抗議にも関わらず、国際大会の場で流される民主化デモのテーマソング。何らかのメッセージなのでしょうか。