中国は大学の入学式が行われる時期になりました。その入学式を前に、新入生たちは大学の寮に入寮したり、時間割の手続きをしたりと、忙しい毎日に追われています。
そんなこの時期だけにしか見られない中国の大学ならではの光景について紹介したいと思います。
この時期、中国の大学を訪れると必ず目にするのが、迷彩服を着た新入生たちが校庭で行進をしたり運動したりしている光景です。彼らは一体何をしているのでしょうか。
《軍訓を受ける新入生たち》
中国の大学では、新入生に対して「軍訓」と呼ばれる軍事訓練が行われます。中国人民解放軍から選ばれた指導教官が、わざわざ各大学に赴き、新入生に軍事訓練を施すのです。
男女問わず、参加がほぼ強制となっているこの軍訓。なぜ、大学の新入生にこのような訓練を行っているのでしょうか。実は中国では、国防法・教育法・兵役法などの法律の規定により、大学生は国防教育を受けなくてはいけないことになっているのです。
《新入生の間では苦行として認知されている軍訓、やはり表情は暗い》
中国の大学生は、この国防教育、つまり軍事訓練を受けることで、国を守る予備兵となるのです。さらに、軍事訓練を通して規律を身につけさせるとともに、愛国心の強化を図るためとも言われています。
もし、今の時期に中国へ行かれることがあれば、この軍訓を見てみるのも面白いかもしれません。