やっぱし昆虫だ!  | zojurasのブログ

上野の国立科学博物館で、見た昆虫標本の一部紹介。

ブルマイスターツヤクワガタ

エラフスホソアカクワガタ

モーレンカンプオオカブトムシ

カルコソマ系では数少ないので

ついつい、見ちゃいます。

ヘラクレスオオカブトムシ(亜種Septentorionaris)

ヨーロッパミヤマクワガタ

 

こういう種類に目が向きましたが、それ以上に注目したのは

二種の巨大カミキリムシ

 

オオキバウスバカミキリと、フィジーオオウスバカミキリです。

 

画像の内容:画像の内容:

こちらは一昨年の昆虫博で見た雌雄の標本

 

クワガタムシのように、メスの方が小さいです。

それはフィジーの方も同じ。

小さい方がメスです。

この巨大カミキリムシは絶滅危惧種でもあるので、撮影せずにはいられませんでした。

youtubeで

生体が見られました。

 

インペラトールホソアカクワガタ Cyclommatus imperator

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 クワガタムシ科

ニューギニアに生息するクワガタムシの最大種で、身体と同じか、それよりやや長い大顎を含めると、体長は大きな個体で90mmを越える。近似種でスラウェシ諸島に住むメタリフェルホソアカクワガタ C.metallifer と比べてやや小さく(但し、身体の大きさの割合では、本種の方がやや大きい)、基部内歯が生えず、青銅色を帯びた金属光沢の色合いとなる事で区別出来る。亜種としてイリアンジャに生息し、大型になると小さな基部内歯が生えて、体色が明るい金属光沢になるモンギローニホソアカクワガタ C.I. monguilloni がいる。

日本読みでは学名の「皇帝」を意味する事から、「ミカドホソアカ」、「コウテイホソアカ」とも呼ばれ、華奢な体型に似合わず力は強く、長大な大顎に挟まれると出血を伴う怪我をする。高木の花に集まり、そこでオスはメスを獲得したり、オス同士が争う。幼虫は腐植土で育つ。

近縁種のスマトラ島に住むエラフスホソアカクワガタ C.Elaphus 程では無いが、飼育・繁殖が難しい種類で、温度管理が難しく、高温にするとすぐ死ぬと云われる。

オオキバウスバカミキリ Macrodontia Cervicornis

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 カミキリムシ科

アマゾン川流域の森林域に生息する世界最大種のタイタンオオウスバカミキリ Titanus giganteus  と並ぶ超大型のカミキリムシで、体長もタイタンオオウスバカミキリに次ぐ100~150mmとなり、稀にそれ以上に大きくなる事があるが、その体長は、カミキリムシの仲間で最大となる大顎によって稼がれており、一見するとクワガタムシのようにも見えて、オスの大顎が大きく、メスの大顎が小さいところもクワガタムシと共通しているものの、クワガタムシのように樹液に集まる訳では無く、触角先端と符節形状等でクワガタムシと違う事が判る。

その攻撃的な大顎が物語るように気性は荒く、長い大顎で指などを挟まれると出血を免れないとされるが、オス同士がクワガタムシのように争うのかは判明しておらず、前翅の模様は樹皮に擬態しているともされるが、生態の多くが不明な事や、観察例、確認例も少なく、その生態は殆ど判ってはいない。

その奇抜な姿から乱獲されたり、生息地域の熱帯雨林の減少に加えて、本種自体がそれほど数が多い訳では無い為、個体数は減っていると云われているものの、生態自体が謎に包まれている事もあって、保護計画等は進んでいるとは言い難いのが実情である。

フィジーオオウスバカミキリ  Xixuthrus heros

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 カミキリムシ科

アジア・オセアニア地域に住むカミキリムシの最大種で、和名通り、フィジー諸島に生息する体長90~160mm程になる巨大なカミキリムシ。大きさではタイタンオオウスバカミキリに継ぎ、オオキバウスバカミキリにも引けをを取らない程のサイズで、オセアニア地域に生息する昆虫類の中でも最大級となる。

体色は黒色だが、表皮に茶色い毛が生え、それが縞状の模様のようになり、オオキバウスバカミキリには及ばないものの、前方に突き出る大顎は長めで、オオキバウスバカミキリと同じく、オスに比べてメスはやや小降りになる。触角はほぼ体長並みの長さとなり、ウスバカミキリの仲間でも最長を誇るが、メスはオスよりも触角が短い。幼虫は倒木や腐朽木を食べて成長するといわれ、成虫になるまで数年かかると思われるが、詳しい生態も判ってはいない。

フィジー諸島各地で、13種の亜種に分かれ、代表種のX heros はフィジー諸島のビティレブ島に生息しているが、現地民は本種の幼虫を食用にしていたが、入植してきたイギリス人による森林伐採と自然破壊によって激減し、一時は絶滅したとも思われていたものの、生息が確認されたが、小さな島という閉鎖的な環境で暮らしてきた故に環境変化に弱く、EN(絶滅危惧Ⅰ種)指定され、現在も自然破壊による絶滅の危機に晒されている。