自分の頭で考えるということ
とある中小企業に出入りしていた時期があった。私が客としてである。
消費者向けの商品を出しているところで、会社に直接買いに行くと、社員がカウンセリングめいたことをしてくれる。そのアドバイスが結構的確で、何度も救われたことがあった。
そこの社長はたいへんな勉強家で、山のような蔵書を持ち、音楽、絵画、映画などにも詳しい。名前は言えないけど、実は今、メジャーな月刊誌に連載記事を持っているほどだ。
まさにカリスマ社長というのはこの人のためにある言葉のようで、社員たちは神のように社長をあがめている。接客中でも、社長が出社してくると立ち上がって出迎えるほどだ(それもどうかと思うけど)。
ただ、ある時から、その会社がおかしくなった。社長は元気だったが、社員に覇気というか、精気がなくなっていったのだ。
それは社長が自分の推奨映画集をブックレットにして客に販売し始めたのと時期を同じくしている。もともと社長推薦として本やビデオをオフィスに並べ、客に貸し出したりしていたのが、さらに一歩進んだのだ。
社員は社長が推薦する本や映画しか読んだり見たりしなくなった。社長が褒めるものは褒め、社長がけなすものは駄目だと言う。社員の一人がこんなことをのたまった。
「最近は本や映画がたくさんあり過ぎるけど、社長がいいものを選んでくださるので助かります」
それを聞いた瞬間、私は死んでしまえと思った。考えることを放棄したやつに何の価値がある?社長だけが生きていればいいではないか。地球資源の無駄だから生きるのをやめて欲しい。
本や映画を選ぶこと、そして自分なりの意見や感想を持つこと、それは人間としてもっとも大事な部分のひとつだと思うのである。人が何と言おうが、自分がいいと思うものはいいし、悪いと思うものは悪い。それでいいではないか。
なぜ取捨選択の自由を他人に明け渡すのか?
小説「亡国のイージス」に「考えることをやめた人間は腐っていく」とあった。まさにその時、私は思考を停止して、すべてを社長にゆだねた社員から腐臭を嗅ぎ取っていたのだ。
それ以来、あの会社からは足が遠のいている。
こうして私はAmazonと和解した
金曜日に書いた記事 の後日談です。要はAmazonで売りにだしていたDVDが管理画面で在庫0になっていたので数を1に戻したところ、同一商品に2回注文がきてしまったという話です。詳しくは冒頭のリンクをご覧ください。
私はAmazonに以下のような問い合わせを行いました。
4月19日(金)
本日16:27に注文が入っていますが、受注連絡のメールが入ったのは16:59です。この30分間の間にたまたまネットで在庫状況を確認したところ、出品終了になっていました。
受注記録が見当たらないため自分の操作ミスかと考え「再出品」しました。すると21:20に同一商品へ2回目の注文が入ってしまいました。当然商品は1つしかありませんので、2回目のお客様には新品を送るよう手配します。信用が大事ですので、やむを得ません。
この件は貴社のシステムトラブルが起因しているのではと考えますが、いかがでしょうか?何か情報をいただけると幸いです。よろしくお願いします。
24時間後にAmazonテクニカルサポートから返事。
4月20日(土)
返答までにお時間いただきましたことをお詫び申し上げます。
お問い合わせいただきました在庫数と今回の経緯についてご案内いたします。
このたびは、特に不具合等ではなく、通常の状態で商品数が動いておりましたが、
出品者様が在庫を確認、再登録をすぐにされてしまっておりましたため起こってしまいました。
こちらの注文に関しましては、上記の時間にまず注文が入り、在庫数が0になります。
注文は確定するまで30分ございます。
情報をお調べしたところ、2013年4月19日16:36ごろに出品者様の操作で在庫を1に変更
注文されてから30分経過し出品者様に 2013年4月19日金曜日 16:59 注文確定のメールが送信されます。
そのため、在庫は1の状態となり2回目のご注文が入りました。
出品者様には大変お手数とご迷惑をおかけいたしますが、購入者様のご対応よろしくお願いいたします。
このほか、ご不明な点などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。
今後ともAmazon.co.jpをよろしくお願いいたします。 担当XX
ご満足いただけましたか?のリンクにNo!の印をつけ、私はすかさず返事を出しました。
4月20日(土)
別に弁償しろとは言っていません。30分は受注確定に時間がかかるなら、今回のような操作ミスを防ぐため、注意の表示をすべきじゃないですか?
回答をくださったXXさん(Amazon担当者)でも私のような誤りを起こしうるのではないでしょうか。もう回答をくださらなくても結構ですが、システムの改善を希望します。
すると、またAmazonからメール。
4月21日(日)
Amazonテクニカルサポートにご連絡いただきありがとうございます。
このたびは、システム上の仕様により、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
出品者様からいただきました貴重なご意見につきましては、今後の改善案といたしまして担当部署に報告いたしましす。
このたびは、出品者様にご心配とご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
出品者様に安心してご利用いただけるよう、サービスの向上に引き続き尽力して参ります。
このほか、ご不明な点などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。
今後ともAmazon.co.jpをよろしくお願いいたします。 担当XX
私はご満足いただけましたか?のリンクに今度はYes!と答えコメントを書きました。
4月21日(日)
XXさん(Amazon担当者)の誠意あるご回答に感謝します。これからもよろしくお願い致します。
(ここまで)
こうやって素直に詫びてもらえれば、私としては何の問題もありません。でも世間の出品者には、こういう時に金返せとか、からむ人多いのでしょうね。
別に弁償はいらんと書いたら急に平謝りしてきたのには、何だか気の毒になってしまいました。
私はふだん、会社でクレームを受ける側にいるためXXさんの気持ちもよくわかります。
まあ、お互いがんばりましょうや。
事件あり。それでも私はAmazonで売り続ける
いやいや、軽い事件がおきちゃいましたよ。
私は一度見たり読んだりした本やDVDは結構Amazonやオークションで売っています。特にAmazonは結構高く売れるんですよ。マーケットプレイスという中古市場があるのです。
たぶん年間50回ぐらいは売っています。で、今日、はじめてトラブルが起きました。
2枚DVDを出品していたのですが、今日の午後ネットで在庫を見たら1枚が消えていたんですよ。システムトラブルかなと思って再出品の操作をしました。
そうしたらすぐにメールで受注連絡がきました。つまり買い手がついたということです。
それで1時間ほど前のことなのですが、またまた受注連絡。もう1枚が売れたのだろうと思ってメールを見ると、なんと。売ったはずのDVDがもう1回売れていたのです。
つまり実際に売れてからメールで受注連絡が来るまでに時間があって、その間にたまたま私が在庫画面を見たんですね。結果的には売れたものをもう一回再出品しちゃいました。
当然、私の家にはそのDVDが1枚しかありません。どうするか?
最初の買い手には約束通り中古を送りますが、二番目のお客さんにはAmazonから新品を送らせます。中古品に私がつけた値段と新品には価格差があり、それは私が負担するしかありません。1,000円か2,000円は損しますけど、仕方ないですね。
当店は信用第一なのです。
Amazonには一応こんなことあったと連絡しますが、別に弁償してくれたりはしないでしょう。受注連絡のメールを即座に送るなんて約束はしていないし、売れた在庫はちゃんと画面から消えていたわけですから。
ちなみに私が売ったDVDはこれです。
ももクロって、もともと6人だったのが1人やめて5人になりました。その脱退した早見あかり引退時のライブDVDです。めちゃめちゃ泣けます。そして最後には腹を抱えて笑えます。これは魂の1枚であります。
なぜ売るかって?
6月5日にこれのブルーレイが出るのですよ。だから値段が落ちないうちに手持ちのDVDを売っちゃおうと思ったわけです。
損しちゃいましたけどね(笑)
象と飼育員
昨日の小話 は面白いと思うので、まだ読まれていない方、ぜひ読んでくださいね!
さて、今日の話題です。ネットでどこかに書いてあるかなと思って探したのですが、見つかりません。これは本当にあった話です。
昭和30年代。地方都市のある動物園。
飼育員の山田さんは、象の「花子」を10年以上世話してきました。雨の日も風の日も毎日ほとんど休むことなく餌をやり、飼育舎を掃除してきました。
山田さんは花子をとても可愛がり、また花子もよくなついていました。
そんなある日のこと。
山田さんは風邪をこじらせ、39度の高熱を出してしまいました。動物園を休みたかったのですが、その日は代わりがいません。仕方なくフラフラになりながら出勤し、花子の世話をしました。
ひと通りの作業が終わると、もう立っていられなくなりました。山田さんは象の檻の前にあるベンチへどっかりと腰を下ろします。もうフラフラです。目を閉じて、大きなため息をつきました。
その時でした。胸ポケットに何かが入る感触があったのです。目を開けると、ポケットにりんごの切れ端が入っていました。振り向いた山田さんは心配そうな顔をした花子と目が合います。
山田さんは何が起きたかを理解しました。
花子は自分の餌にもらったりんごをひとつ、山田さんのポケットに押し込んだのです。きっとお見舞いのつもりだったのでしょう。
山田さんは泣きながら「花子、ありがとう」と、いつまでも花子の長い鼻をなでていたそうです。
洪水と牧師
昨日聞いたばかりの小話ですど、忘れないうちに書き留めておきます。
(ここから)
ある村に大雨が降り、やがて川が氾濫して洪水となった。
次々と山へ避難する村人たち。一人が教会へ寄り、牧師に声をかけた。
「牧師さん、ここは危険です。一緒に逃げましょう」
「いいえ、私は大丈夫です。神様がきっと助けてくださいますから」
牧師は逃げようとしなかった。
時間と共に水かさはどんどん増し、次々と村の建物を飲み込んでいった。高台にある教会もかろうじて屋根だけが水から出ている状態になってしまった。牧師は屋上の十字架にしがみづき、ひたすら神に祈り続けた。
そこへボートに乗った村人がやって来て、牧師に向かって叫んだ。
「牧師さん、助けに来ましたよ。ボートに乗ってください」
ずぶ濡れになった牧師は首を横に振った。
「私は神様を信じています。神様が信心深い者を見殺しにするわけがありません。だから、ここを動きません」
村人がどんなに説得しても牧師はボートに乗ろうとせず、やがて彼は濁流にさらわれて溺れ死んでしまった。
天国にて。
牧師は神様に会うなり文句を言った。
「神様、なぜ私を助けてくださらなかったのですか?神のしもべを見捨てるなんて、ひどいじゃないですか」
神様は静かに言った。
「だから2回も人を送ったじゃないか。あれ以上どうしろと言うんだい?」




