• 危険なら、危険を伝えてこその、ジャーナリズムでは無いのか?-【ハフポスト】有働由美子アナの「中継止めましょう!」に賞賛の声。空襲警報が鳴る中で実況伝えるジャーナリストに呼びかける

 「寝惚けんな!ボケ!!」とは、ままある罵り言葉であるが、こう言うのは「平和ボケんな!ボケ!!」と罵られて当然なのではなかろうか。

  • 【ハフポスト】有働由美子アナの「中継止めましょう!」に賞賛の声。空襲警報が鳴る中で実況伝えるジャーナリストに呼びかける

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https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_62391f77e4b046c938df83ea

 

賞賛された有働アナと番組側の判断。緊迫した状況での中継で大事なこととは何か。放送での中継業務を経験した一人として、改めて考えました。

小笠原 遥/Haruka Ogasawara

 

2022年03月22日 12時8分 JST

 

 有働由美子アナウンサーが3月21日、自身がメーンキャスターを務める報道番組『news zero』に出演。ウクライナからの中継の場面で見せた対応に称賛の声が寄せられている。

 

 番組ではある男性ジャーナリストが空襲警報が鳴る中で現地から状況を伝えていたが、身の安全を危惧した有働アナが「中継やめましょう!」と伝え、中継を取りやめる一幕があった。

 

 緊迫した中継の際に求められることは何か。番組側の対応を振り返りながら改めて考える。

 

「中継やめましょう!」。有働さんの判断に称賛

 

 番組は開始から約15分後、ウクライナの首都キエフ(キーフ)にいるジャーナリストの佐藤和孝氏と中継を結んだ。首都ではまもなく「外出禁止令」が出されるというタイミングだった。

 

 中継の冒頭、有働アナは「今から4時間後に外出禁止令が出されるとのことですが、攻撃が激しさを増しているということなのでしょうか?」との質問と共に佐藤氏を呼んだ。

 

 これに対し佐藤氏は、見た限りでは非常に落ち着いた様子ながらも「今、空襲警報が鳴っています。30分前くらいから鳴り始めましたね。(音が)聞こえますか?これ、空襲警報です」と返答。すると有働アナは「すぐに避難、逃げてください」と佐藤氏に伝えた。

 

 佐藤氏は「まぁまぁ大丈夫ですよ」と返すも、有働アナは「いえ。中継は後で繋ぎましょう」と提案し、中継を切り上げようとした。

 

 その後、佐藤氏は「まぁまぁ大丈夫。(中継を切り上げなければいけないような)そういう状況ではない。大丈夫です」と伝え、中継がしばらく続行する形に。

 

 有働アナは「危険だったらすぐにこの中継を終わって逃げてください」と改めて伝えると、佐藤氏は「了解」と一言返した上で、その後も情報が伝えられた。

 

 空襲警報とみられる音は、佐藤氏が情報を伝えている最中も、テレビを通じて視聴者に伝わっていた。

 

 しばらく情報を伝えられたところで、有働アナが「佐藤さん、中継終わりましょう」と再び提案。

 

 「まずは身の安全、なるべく安全なところへ移動しましょう。どうかどうか気をつけてください」と佐藤氏の身を案じた上で、中継を切り上げた。

 

 SNSでは「迅速で素晴らしい判断。見ている側が怖くなってしまう」など称賛の声が数多く寄せられた。

 

緊迫した状況の中での中継で大事なこと

 ウクライナでは13日、アメリカのジャーナリストで映画制作者のブレント・ルノー氏が銃撃を受けて亡くなっている。現地で取材にあたる者は常に危険と隣り合わせだ。

 

 緊迫した状況下では、この度の有働アナの判断のように、番組側は現地で取材活動をする人々の身の安全を最優先にするべきだ。

 

 最近では、地震などの災害発生時、アナウンサーや記者が現地から情報を伝えるだけでなく、放送従事者でない一般の被災者が電話等で放送局と中継を結んで状況を伝える機会も多い。

 

 そのため、例えば番組側が話を聞く前に「今いる場所は安全でしょうか。安全は確保されている環境にいらっしゃいますか?」と確認を入れることも増えている。放送局が自局のアナウンサーや記者に確認するケースもある。この一言が非常に大事になる。

 

 筆者は地震や豪雨・台風など多くの自然災害の現場から伝えたことがあるが、自身の身の安全を考慮し、外ではなく車の中から伝えることを選択したことが何度かあった。

 

 現地で起きていることをその瞬間に伝えることやそうした情報には大きな意義と価値があるが、伝える側の身に何かが起こってからでは遅い。改めて、命や身の安全よりも大切にされるべき情報はないと考える。

 

 放送局側が、危険と隣り合わせの現地から情報を提供する人の安全を完全に確保できる保証はない。そのため、リスクヘッジの意味においても安全を最優先する呼びかけは重要になる。

 

  • これは戦争で、実況中継しているのは戦地だ。「戦地からの実況中継を、安全にやれ」という方が、どうかしては居ないか。

 「危険」と言うならば、そもそも「戦地に居る」事自体が相応の「危険」であり、その「危険」を冒しての「戦地からの実況中継」である。

 それを、空襲警報が聞こえたから、中継を中断して逃げて下さい。と言うのは、一見正論ではあるが、タイトルにもしたとおり危険ならば、危険を伝えるのが、ジャーナリズムだ。」という考え方だってあるだろう。

 否。「危険ならば、危険を伝えるのが、ジャーナリズムだ。」と考える者からすれば、「空襲警報が聞こえたから、中継を中断して逃げて下さい。」と、空襲とは全く無縁のスタジオから「訴える」と言うのは・・・「ちゃんちゃら可笑しくて、臍が茶ぁ沸かすぜ。」と言うところ、かも知れない。

 事実、上掲時記事が伝える「実況中継」も、空襲警報は30分程前から鳴っている、と伝えている。今更「空襲警報が聞こえたから、逃げろ。」もなかろう。

 更には、逃げて下さい。」と言うだけなら、タダだ。「逃げ込めるような場所が無い」事だって、あるだろう。「中継を中断し、逃げさえすれば、安全。」と言うのは、かなりの「平和ボケ」と言うべきだろう。

 もっと言うなら、「この現場中継が最後で、この中継が終わったら(或いは、中継の途中でも)、敵弾を受けて絶命するかも知れない。」との覚悟を持って「戦地から実況中継」している場合も、あり得よう。「忠告に従って」中継を中断し、避難しているときに絶命し、「後で中継を繋ぐ」事が(遂には)適わない可能性だって、あるだろう。

 左様な覚悟を持ち、左様な可能性を想定しての、「戦地からの実況中継」だとしたら・・・それを、「空襲警報が聞こえたから、"安全優先"して退避し、中継は(一時)中断しましょう。」と言う提案は、傲岸不遜と言うべきか、無礼千万と言うべきか、チョイと「筆舌に尽くしがたい」ものがある、のではなかろうか。

 無論、今回の「戦地からの実況中継者」が、左様な覚悟や想定を持っているとは、限らない。上掲時期を読む限り、現地の方は随分と「落ち着いている」という印象も受ける。

 が、その「落ち着き」が、「覚悟の程を示している」事だって、ありうるだろう。

 何にせよ、「戦地からの実況中継」を、「空襲警報が聞こえたから、危険だから、中継を中断して逃げろ。」とする「判断」は、少なくとも「全面的に賞賛されるべきモノ」ではない、ぞ。
 

  • 即ち、「今は未だ機能していない」訳だ。-【毎日社説】ウクライナ侵攻 露の非人道的行為 国際法廷を機能させる時

 タイトルにもしたが、「語るに落ちる」とは、この事だな。下掲する毎日新聞社説のタイトルにある、「国際法廷を機能させる時」とのフレーズは、現状・現行のままでは、国際法廷は機能していない事を、かなり強く・明白に、示唆していよう。また、その示唆は、現状の所「正しい」様だ。

  • 【毎日社説】ウクライナ侵攻 露の非人道的行為 国際法廷を機能させる時

 

 

https://mainichi.jp/articles/20220321/ddm/005/070/015000c

 

朝刊政治面

毎日新聞 2022/3/21 東京朝刊 English version 840文字

 ウクライナに侵攻したロシア軍の非人道的行為が目に余る。戦時国際法を踏みにじるものだ。

 

 多くの女性と子どもが避難していた劇場が空爆された。攻撃されないよう、近くの地面に「子どもたち」と大きな字で書かれていた。妊婦のいる病院も破壊された。

 

 非戦闘員や病院への攻撃はジュネーブ条約で禁じられている。中でも女性と子どもは特に保護されるべき対象だ。

 

 

 原発を含む複数の原子力施設も砲撃にさらされた。原発はダムなどと同様に、攻撃が禁止されている。破壊されれば甚大な被害につながるからだ。

 

 ロシア軍の侵攻地域では市長らが拉致された。戦争犯罪である人質行為に当たる。

 

 主要7カ国(G7)の外相は「民間人への無差別攻撃を含む戦争犯罪の責任を追及する」との共同声明を発表した。米上院は、プーチン露大統領らに対する捜査と責任追及を国際法廷に求める決議を全会一致で採択した。

 

 

 ウクライナによる提訴を受け、国際司法裁判所(ICJ)は、ロシアに軍事行動の即時停止を命じた。ロシアは国際司法の判断に従うべきである。

 

 日本を含む40以上の国がロシアの戦争犯罪を裁くよう、国際刑事裁判所(ICC)に求めた。

 

 123カ国・地域が加盟するICCは戦争犯罪などに関わった個人を裁く。前線の兵士も訴追対象となる。命令に従っただけだという抗弁は受け入れられない。

 

 

 ICCの検察組織はウクライナで証拠収集を始めた。捕虜となったロシア軍兵士の供述などに加え、市民が撮影した攻撃の様子も貴重な証拠になり得る。

 

 プーチン氏が違法な攻撃を命じたと見なされれば、ICCから逮捕状が出されることが想定される。その場合、加盟国を訪問した時に逮捕される可能性がある。

 

 

 国家間の紛争は、武力でなく外交や司法によって解決する。第二次世界大戦の反省を踏まえた戦後秩序の大原則だ。国際法廷はそれを支える存在である。

 

 ウクライナへの侵攻をやめさせ、ロシアの責任を明確にしなければならない。そのために、国際法廷の機能を最大限に発揮させることが必要である。

 

  • 「今は機能していない」どころか、「殆ど機能したことが無い」のでは無かろうか?そんなモノに期待する/期待できるのかね?

 いやぁ、半ば(以上)「予想された」事ではあるが、モノの美事に国際刑事裁判所ICC(*1)でロシアの戦争犯罪を裁け。」としか主張していない。そりゃ日本を含む40以上の国が(ICCでのロシア戦争犯罪裁判を)求めている。」【パラグラフ8】そうだから、毎日新聞としてもその主張に自信があるのだろう。また【パラグラフ10】にも在る通り、「国際刑事裁判所ICCの検察側も動き始めた」様ではあるが・・・冒頭でも述べた通り、「国際司法裁判所ICCなるモノの実効性」には、多大なる疑問がある・・・と言うより、私(ZERO)は正直なところ、「国際司法裁判所ICCって、ナニ?」状態だ。そんなモノが実在して、何らかの機能を果たしているなんて、上掲毎日社説を読むまで、知りもしなかった。
 
 まあ、「裁判所」ってぐらいだから、裁判をするところなのだろうし、上掲毎日社説にも、

1> 123カ国・地域が加盟するICCは戦争犯罪などに関わった個人を裁く。
2> 前線の兵士も訴追対象となる。
3> 命令に従っただけだという抗弁は受け入れられない。


と「解説」されてはいるが、チョイとネットを探るとそのHPにたどり着けて、設立されたのは2002年らしい。

 上掲毎日社説にも名前が挙がる国際司法裁判所ICJとの相違は、以下の点らしい。

① ICCは国連の機関では無く、独立している。
② 集団殺害犯罪、人権に対する罪、戦争犯罪に問われる個人を訴追対象とする。


 HPによると、「2016時点で大凡10件を裁判中で、約20件を準備(調査)中」とあるが、「2016に初の有罪判決」ともあるから、この世に数多ある戦争と戦争犯罪の数からすると(しかも、訴追対象は、個人だ・・・)、「実刑判決による戦争犯罪処罰」と言うよりも、「かかる裁判所が存在し、有罪判決を下す可能性がある」事による「戦争犯罪の抑止」が主たる効果、なのだろう。イヤ、「戦争犯罪の抑止」以上の効果は、全く期待できそうに無い。

 と、尤もらしく書いたが・・・この国際司法裁判所の出した「有罪判決」って、誰が、どう執行するんだぁ?

4>  プーチン氏が違法な攻撃を命じたと見なされれば、
5> ICCから逮捕状が出されることが想定される。
6> その場合、加盟国を訪問した時に逮捕される可能性がある。


と、上掲毎日社説にはあるんだが・・・その「逮捕」を実行し、収監するのは誰(*2)で、何処へ収監するんだろう。

 更には、上掲毎日社説上記4>~6>が示唆し、ウイキペディア「国際司法裁判所」の項にもある通り、「ICCに加盟する123カ国・地域」には、ロシアも中国も(序でにアメリカも(*3))入っていない。上記6>「加盟国を訪問した時に逮捕される可能性がある。」と言うのは「嘘ではない」だろうが、北朝鮮の首領様のように「国内引きこもり」していれば、(或いは、米中露間などのICCに加盟していない国を渡り歩いていれば、)「逮捕される可能性すらない」。

 言うまでも無かろうが、これらは、上掲毎日社説が主張する「国際法廷が十全に機能した場合」且つ「プーチンが有罪となり、逮捕状が出た場合」でも、である。証拠不十分その他の理由で、無罪判決なり告訴取り下げ(そう言う案件も、多いようだ。)なりになったら、「それすら、無い」事になる。

 何を言いたいのかというと、上掲毎日社説が大いに期待しているらしい「国際刑事裁判所」はじめとする「国際法廷」なるモノは、「喩え十全に機能したとしても、大した効果は期待できない。」と言うことであり、左様なある意味「達観」が必要であろう、と言うことだ。
 
 戦勝国の強権と遡及法まで駆使して千人以上の絞首刑を実施した東京裁判=極東軍事裁判ですら、その後の「平和に対する罪」だの「人道に対する罪」だのの抑止には、全く成功していない。ま、その後同様の裁判がほぼ実施されていないのだから、当たり前だな。

 国際司法裁判所や国際刑事裁判所は、「条約に基づく」モノ且つ「恒常的な組織」であるから、条約加盟国には一定の抑止として働こうが(それでも、条約署名撤回してしまう国も、あるからなぁ。)条約に加盟して居ない、ないし脱退した(署名撤回国含む)国に対しては、効果は「あるとしても限定的」だ。


 「現状認識は、戦術の第一歩。」とも言うし、

 「血だけが、歴史の車輪を動かす。」とも言うぞ。

  • <注記>
  • (*1) これが前掲社説タイトルにある「国際法廷」のこと、らしい。 
  •  
  • (*2) 逮捕するのは、各国司法機関=警察で、良さそうだが・・・ 
  •  
  • (*3) 中国はそもそも非加盟国で、米露は「署名後に署名撤回」した国、となっている。
  •  「署名撤回」なんて、出来るんだな・・・ 
  • 不公平礼賛ー【毎日社説】増えぬ女性議員 まずは制度を作ることから

 既に記事にもし、「東大合格者の男女比率」に喩えて、「結果平等は、不公平である https://ameblo.jp/zero21tiger/entry-12726687284.html

 

事も述べた。斯様なことは「ほぼ常識」とさえ思えるのだが、先行記事で取り上げた朝日社説と言い(*1)、後掲する毎日社説と言い、結果平等を要求し、結果平等を(ほぼ無条件に)"良いこと"と思える」のは、一体何故なんだろうねぇ。

 「男女平等」とか「ジェンダーフリー」とか言うキャッチフレーズに、「目が眩む」のかねぇ。
 
 「男が普通に妊娠・出産する世界(*2)」にでもならない限り、「ジェンダー」が「フリー」な、訳が無い、のになぁ。
 

  • <注記>
  • (*1) 「議員を男女同数に!」と訴えながら、女性候補が男性候補の二倍も居る共産党を絶賛しているのは、大笑いだったが。 
  •  
  • (*2) 或いは、「女が普通は妊娠・出産しない世界」。こちらの方が未だ実現性はありそうだが、イヤな世界だよな。 



 

  • 【毎日社説】増えぬ女性議員 まずは制度を作ることから

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  https://mainichi.jp/articles/20220308/ddm/005/070/111000c

 

朝刊政治面

毎日新聞 2022/3/8 東京朝刊 English version 843文字

2

【1】 きょうは「国際女性デー」だ。女性の権利を守り、社会参加を進めるために国連が定めた。米国で参政権を求めたデモが起源という。

 

【2】 しかし、日本の政治の現状は、その理念に遠く及ばない。政府が男女格差の是正を掲げても、遅々として進まない。

 

 

【3】 もはや、実効性のある制度を作るしかない。候補者や議席の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」を導入すべきだ。

 

【4】 昨年の衆院選では、候補者に占める女性の割合が17・7%にとどまり、2017年の前回選挙から改善しなかった。

 

 

【5】 当選者は9・7%で前回を下回った。今年2月現在の各国議会のランキングで、日本は189カ国中166位と低迷している。

 

【6】 参院は女性議員の割合が23・1%だが、有権者の半数が女性であることを考えれば、まだ不十分だ。地方議員は14・5%に過ぎず、女性のいない議会も少なくない。

 

 

【7】 議員構成が偏ると、議論が硬直化しやすい。見過ごされてきた問題に光を当てるためにも、多様な視点が不可欠だ。

 

【8】 市民活動が盛んな神奈川県大磯町では、全国に先駆けて議会が男女半々の構成となった。審議が活発になり、情報公開も進んだ。

 

 

【9】 今夏には参院選がある。立憲民主党は「女性候補者5割を目指す」と掲げ、共産党も発表した候補者の過半数が女性である。

 

【10】 一方、与党の自民党や公明党の擁立状況は「男性優位」だ。候補者数の男女均等を目指す法律は、掛け声倒れになっている。

 

【11】 海外では、クオータ制が効果を上げている。118の国・地域で導入され、女性議員の割合が高まっている。

 

【12】 日本も比例代表の名簿を男女半々とするなど、具体的な議論を始める時だ。女性候補者の比率に応じて、政党交付金を配分する仕組みも検討する必要がある。

 

【13】 立候補しやすい環境の整備も欠かせない。同僚議員や有権者からのセクハラ、マタハラが横行している。根絶への対策が急務だ。

 

【14】 男女問わず、子育てや介護などと議員活動を両立できるようにすることも大切である。

 

【15】 社会の男女格差を解消していくためにも、政治が率先して動かなければならない。

 

  • そりゃ確実に「不公平」だぞ。


 「女性議員の比率を上げること」が「絶対善」に思えてしまうんだから、思い込みって怖いねぇ。以て他山の石としよう。
 
 あらためて、「東大合格者の男女比率」の喩えで、「結果平等」と「機会平等」を説明しておくと、

 ①「東大合格者数を、男女同数とする」のが「結果平等」

 ②「東大受験資格にも採点にも、男女の差をつけない」のが「機会平等」


 現状は無論、上記②「機会平等」だ。東大入試には共通テストによる一次試験と、東大自身による二次試験による「二段階選抜」であるから、

 ③「東大一次試験合格者数を、男女同数とする」

って「第三案」が考えられるが、これは「一次試験に対する結果平等」であり、「結果平等の一種」と見なすべきだろう。

 また、先行記事にした通り、上記①にせよ上記③にせよ「結果平等」を求めた場合は、「合格基準の男女間格差」を生じることは、先ず間違いない。仮に「東大志望者数が男女同数」だったとしても、「全体の学力分布まで完全に一致する」なんて事は先ず無いから、「合格点が男女で異なる」ことになる。「合格基準の男女間格差」は、「結果平等」を求める以上必然であり、これを「公平だ」と感じられ、主張できる神経というのが、私(ZERO)の様な「異教徒」には、サッパリ判らない。上記②「機会平等」の方が、「合格基準は男女一律」なのだから、「遙かに公平」だ。

 上掲毎日社説(や、先行記事にした朝日社説)が求めているのは、女性議員の比率向上で、その為に選挙制度を変えろと主張している。約めて言えば、女性議員比率向上のための選挙制度改革」である。
 「改革」と言えば、聞こえは良いが、見ようによっては「男性議員差別の(現行法では)選挙制度違反」と言うことでもある。

 その女性議員比率向上のための選挙改革の事例として、上掲毎日社説があげるのは、以下の三案。

(1) 諸外国のクオータ制【パラグラフ11】
(2) 比例代表の名簿を男女半々とする【パラグラフ12】
(3) 女性候補の比率に応じて、政党交付金を配分する【パラグラフ12】


 上記(1)「クオータ制」ってのは色々あるらしいが、「女性限定議席数を定める」か、「候補の女性比率を定める」に大別されるらしい。上記(2)は後者の一例。前者は「女性枠当選者の決め方」が難しそうだな。全国区ならば「得票数の多い女性議員から順に当選」と出来そうだが、「地方区の当選者数の一部を女性指定」ってのは、かなり無理があろう。(まあ、後述の通り、「選挙制度を変えることで女性議員を増やす」というのは、それだけで必然的に「無理がある」のだが。)

 上記(2)の「女性議員比率向上策」は、先ず確実に次は「比例代表の名簿順を男女交互にする(つまり、比例区当選者は強制的にほぼ男女同数となる)」、更に進んで(比例代表以外の当選者は男性が多いだろうから)「比例代表名簿は、女性候補を上位とする」って所まで、主張し始めそうだ。

 上記(3)は、「女性候補が男性候補の二倍居る」共産党優遇になるだろうし、今後は(今度の参院選で半数を女性候補にするという)立憲民主党優遇にもなるだろう。また、各党が「女性候補を増やす動機付け」ともなるだろう。

 だが、頭冷やして考えてみろや。それらは果たして、「公平」かぁ?

 例えば上記(3)は、金で政党を釣って女性候補を増やす」策である。「政党助成金ほしさに女性候補を増やす政党」は、「女性だと言うだけで候補に仕立て上げる」だろう事は、想像に難くない・・・と言うよりこの施策は、政党が左様な候補を仕立てることを期待し、以て「政党候補の女性比率を上げよう」としている。無論、私(ZERO)ならば、「政党助成金ほしさに祭り上げられた女性候補」に我が一票を投じる気にはならないが。世の多くが左様に考えれば「候補の女性比率は上がったが、議員の女性比率は(さして)上がらない」ことになるだろう。

 いや、左様な上記(3)の「不発」で終われば、見つけモノかも知れない。
 問題なのは、上記(3)が「成功」してしまい、「政党助成金ほしさに祭り上げられた女性候補」が当選し、議員となってしまった場合、なのでは無かろうか。「女性である」以外にさしたる利点が無い候補が、議員になってしまい、「議員の女性比率が上がる」事が、「良いこと」などと、何故断定できるのか、私(ZERO)の様な「異教徒」には、サッパリ判らない。

 大体、上掲毎日社説の(タイトルにもある)女性議員比率向上のために、選挙制度を変えろ。という主張は、必然的に「男性差別の選挙制度」とならざるを得ない。その典型例が上記(2)の「発展型」である「女性上位比例代表名簿であろう。
 
 「女性上位比例代表名簿」は「極端な例」としても、議席数を当面さほど変えないならば、現行の議席の大半を占める男性議員が落選の憂き目に遭わなければ「女性議員比率の向上」なぞ、実現しない。従って女性議員比率向上のための、選挙制度変更」は、不可避的必然的に「現職男性議員に対する逆風」である。

 別に現職男性議員の肩を持つ心算は無いが、「女性議員比率向上」という結果平等を求めて「選挙制度を変える」ことは、「不公平に繋がりかねない」のであるし、現行選挙法では「基本的に選挙違反である/となる」事も、認識すべきだろう。

 選挙制度や候補者選びなど「議員決定」には複雑なプロセスがあるから、「東大入試」という比較的単純なプロセスに比べると「結果平等」と「機会平等」の区別が難しかろうが、「結果平等の追求は、先ず確実に不公平となる」点には、変わりは無さそうだ。

 その「不公平」を「甘受する」ってのは、一つの考え方だ。「クオーター制」とか言って「女性限定当選枠」と設けてしまうと言うのは、左様な「不公平を甘受してでも、女性議員数を確保することに、利点がある。」との判断ではあろう。

 だが、その「不公平」を、「認識しない」ってのは、論外だぞ。

  • 「日本人に出来ることなら、韓国人なら簡単」と考えている、らしい。-【朝鮮日報コラム】【萬物相】「クルマの墓」に再挑戦する現代自動車

 「日本人の『出来ません』、韓国人の『出来ます』、中国人の『出来ました』は、信用するな。」ってジョークがあるそうだ。バリエーションが幾つもある様で、韓国人が『出来るまでの追加費用を算出』したり、中国人が『特許料を提示』したりもする様だが、言わんとしていることは大凡一致している。
 
 即ち・・・
 日本人は、『出来ません』と言うが、『実は出来る』し、大概のことが出来る。
 韓国人は『出来ます』と言い、中国人は『出来ました』と言うが、どっちも嘘で『実は出来ない』し、いつまで経っても『出来ない』。


 ある意味「差別的なジョーク」であり、「ポリコレ」とやらに引っかかりそうだ(*1)が、血の赤い日本人の一人としては「なかなか心地よい冗句」ではある。まあ、「心地よい」だけに、十分警戒が必要なのだが。

 そんな「ポリコレ的には問題視されそうな”差別的”冗句」を、下掲朝鮮日報コラムは(恐らくは図らずも)「裏書き」してくれている、様だ。
 

  • <注記>
  • (*1) なればこそ、ポリコレ=政治的に正しい」なんて評価基準は、「全然信用できない」のである。
  •  政治的に正しい」と言うのは、「正しくない」と同義だろう、とさえ、私(ZERO)は考えて居る。本当に「正しい」ならば、「政治的に」なんて限定詞は不要で、単に「正しい」と言えば済む。それをポリコレ=政治的に正しいと表現すると言うことは、「政治的に、正しい。」と言っているのであり、「政治的にしか、正しくない。」とか、「常識的には、普通に考えれば、正しくない。」とか、暗に言って居り、自覚もあれば、白状もしている様なモノである。 



 

  • 【朝鮮日報コラム】【萬物相】「クルマの墓」に再挑戦する現代自動車

  • 【萬物相】「クルマの墓」に再挑戦する現代自動車

  

 

 

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/11/2022021180057.html

 

 「看羊録」は朝鮮王朝時代の儒学者、姜沆(カン・ハン)が壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の際に日本に連行された際に経験した苦難の体験記だ。ところが、当時首都だった京都に対する記述には感嘆が込められている。倭人が珍しい物を好み、通商を立派なことだと考えていること、あらゆる技術に加え、必ず天下一の物を作り上げ、そうした品物を金銀で高値で取引する慣習があること、そして、日本市場が朝鮮で知られているよりもはるかに大きいことだった。

 

 日本の「天下一」への執着は近代以降さらに強くなった。紡織、鉄鋼、造船、鉄道、機械、光学をはじめ、戦闘機、空母などの兵器産業でも世界最高の物を作った。戦後には電子・自動車産業で頂点に立った。一時はスポーツ用品までも席巻した。何でも天下一に到達しなければ気が済まない国民性だ。世の中が「アナログ」に留まっていたならば、日本の相手になる国はドイツぐらいしかなかったはずだ。

 

 中でも日本人の長所が最も凝縮された製品が自動車だという。長期不況以降、日本の産業は大半が不振だったが、自動車だけは今でもトップだ。トヨタ、ホンダ、日産、マツダなど7つの世界的ブランドが国内で争っている。ところが、日本の国内需要は長期不況と高齢化で30年前の60%にまで落ち込んだ。高齢者の自動車離れは「卒車」という新語まで生まれるほどだ。若者の自動車離れが起きてからは20年以上が過ぎた。それだけに日本市場は世界で最も競争が激しい「レッドオーシャン」と言われる。世界の「クルマの墓」と呼ばれて久しい。

 

 現代自動車がこのほど、そんな日本市場に参入すると発表した。電気自動車(EV)と燃料電池車など次世代カーをオンラインで販売する構想だ。新たなチャレンジと言える。日本の自動車市場の現実を知らないはずはないのに進出するのは、日本の自動車市場が世界で最もレベルが高く、複雑な市場だからだという。BTS(防弾少年団)が米国に向かうように、自動車は日本市場で認められてこそ世界最高だ。日本市場で競争すること自体が財産になり得る。

 

 現代自の日本進出は再挑戦だ。2001年から9年間、1万5000台が売れただけで撤退した経験がある。「ヨン様」ペ・ヨンジュンを広告モデルに起用したが反応は冷ややかだった。韓流を好むからといって、韓国車を買ってくれる消費者はいなかった。現代自の張在勲(チャン・ジェフン)社長は「再び原点に立ち戻り、真剣に顧客と向き合う」と述べた。現代自は米国市場でホンダを凌駕(りょうが)するほど技術力が発展した。EVであれ燃料電池車であれ、内燃機関車であれ、「天下一」という原点を執拗に追求すれば、「クルマの墓」日本でも生き残ることができるはずだ。

 

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員

 

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

 

  • 「現代自動車の品質は、日本車に負けない」ってのが前提なのだが、どうしてそんなことを前提と出来るのか、理解に苦しむぞ。

 「『天下一』と言う原点を執拗に追求」した結果が、ストライキばかりやってろくに製造もしない工場&労働者と、雨漏りもすれば比喩ではなくて炎上もする自動車なのかね?

 大体、「勤務時間中にスマホを見るから、工場内Wifiを切るのはケシカラン!」と労働者が主張し、その主張が通って勤務時間中にスマホを見られるwifi環境完備の工場と、その環境を活用する(って事は、勤務時間中にスマホを見ている)労働者」で、何をどうすると「天下一を追求」出来るのか、私(ZERO)にはサッパリ理解できない。

 ああ、無論、韓国車を生産しているのは韓国の工場ばかりではないから、Wifi環境もストも無いような「韓国国外の工場」で生産する韓国車で「天下一を追求する」ならば、未だ可能性があるのかも知れない・・・の・だ・が・・・・
 
 本国本社である韓国の工場が左様な体たらくで「韓国国外の韓国車工場」に、どれ程の品質が期待できようか。


 私(ZERO)なんぞは、無論チョウセンジンに対する差別感情もあるし、昨今の日韓関係終了を惹起したのは全面的に韓国だって認識もあるし、「韓国製」ってだけで、車に限らず「購入対象外」ではあるがな。

 更に「驚くべき」と、私(ZERO)には思えるのが、

1> (現代自動車が、)米国市場でホンダを凌駕(りょうが)するほど技術力が発展した。

と言う上掲記事【パラグラフ5】の断定断言だ。多分、「現代車の販売台数が米国市場でホンダを上回った」というのが根拠なのだろうが、「米国市場で数が売れたからとて、技術力が上とは限らない。」だろう。
 あるいは、何処かの雑誌なりメディアなりのランキングで「現代自動車がホンダよりも上位になった」とか言うのも、在るのかも知れない。が、それとて「技術力の指標」とは限るまい。

2>  EVであれ燃料電池車であれ、内燃機関車であれ、
3> 「天下一」という原点を執拗に追求すれば、
4> 「クルマの墓場」日本でも生き残ることができるはずだ。


ってのも、なかなか「大した自信」ではある。が、現代に限らず韓国自動車メーカーが「『天下一』という原点を執拗に追求」「した」という記憶も無ければ、「している」という現状認識もないし、「するだろう」という予想どころか想像さえしかねる。
 
 ストやって働いていない時間も給料を(それも、かなりの高給を)払え。」と要求するような労働者が、その製品である自動車で「『天下一』を追求」しているだろうか?ストが極希ならば、未だ可能性はありそうだが、「ずっとストやっている」ってのが、私(ZERO)の韓国人自動車メーカー労働者のイメージであり、なればこそ、ルノーもGMも韓国にある自動車工場を店仕舞いせんばかりとなり、「韓国製自動車に絶滅の危機」を訴えるコラム(その割にかなり呑気で悠長で間抜けなコラムだったが)が同じ朝鮮日報詞に掲載されたのではないか?(政府が介入すると、労働者はストしなくなるのかぁ?ー【朝鮮日報コラム】絶滅する「メイド・イン・コリア」の自動車 https://ameblo.jp/zero21tiger/entry-12722908688.html 

 



 まあ良いさ。

5> (今回の現代自動車日本再進出では、)電気自動車(EV)と燃料電池車など次世代カーをオンラインで販売する構想だ。
6> 新たなチャレンジと言える。

 
とも、上掲コラムにはあるから、販売店やディーラーも試乗車すらも無しの「日本市場再参入」らしい。「いつでも即座に撤退できる」という利点はありそうだな。

 だが、「試乗車にすら乗らずに韓国車を買う日本人が、どれだけいるのか?」とか、「販売はオンラインでも良かろうが、点検やメンテナンスはどうするんだ?」とか、疑義は多々あるし、そもそも「オンラインで車を買う」=所謂「ポチる」事で「韓国車を購入」ッてのからして、古手の日本人である私(ZERO)の「想像を絶する」に近い。従って、「予想しがたい」のも事実だ。

 一体どんなことになるのか・・・コレで、矢っ張り日本では売れ無かったら、「差別だ!」とか、騒ぎ出しそうだな。

  • 条約も合意も守らない相手との「対話」が、「積み重なる」訳が無い。-韓国大統領背挙結果を受けてのアカ新聞ども社説「何が何でも日韓友好」の、笑止

 ウクライナ侵略戦争や、東日本大震災から11周年などの、「より重要なイベント」が目白押しだったためか、「韓国大統領選の結果、政権交代がおき、次の韓国大統領は”保守派”に決まった」って件は、「選挙結果が出ても暫く社説の題材とならない」って惨状を呈した。

 そんな中、3/11に(東日本大震災11周年社説に並んだ)「韓国大統領選結果を受けての社説」を掲げた下掲②毎日新聞は、「韓国に対する並々ならぬ関心を示した。」とは言えそうだ。他の各紙はこぞって3/12以降になって漸く本件を社説に取り上げている。
 
 ま、アカ新聞どもの韓国に関する社説なんて、「大方読む前から予測がつく」モノであり、結果も「決して予測を裏切らない」モノでは、あるようだが。

①【朝日社説】韓国新大統領 融和の政治への転換を
②【毎日社説】次期韓国大統領に伊氏 日韓対話立て直す契機に
③【東京社説】韓国で政権交代 日韓改善の機運見逃すな
④【沖縄タイムス社説】[韓国大統領に伊氏] 日韓の溝埋める契機に
⑤【琉球新報社説】韓国大統領に伊氏 東アジアの平和へ協力を


 一言で言えば、韓国大統領選結果で政権交代したのだから、日韓関係を改善しろ。って主張なんだが・・・そんな主張を社説としているアカ新聞どもの相当数は、一寸前まで任期残り少ない今の文大統領の間に、日韓関係を改善しろ。と社説で主張していた事を、私(ZERO)は忘れないぞ。

 つまりは、何があっても、何もなくても、日韓関係を改善しろ。なのだから、呆れる他ないな。

  • ①【朝日社説】韓国新大統領 融和の政治への転換を

  • 【朝日社説】韓国新大統領 融和の政治への転換を

 

 

2022年3月12日 5時00分

 

 文字どおり、国民を二分した結果になった。歴史的な僅差(きんさ)で当選した韓国の次期大統領の責務は、国内の分断を癒やす融和の政治を心がけ、諸難題の解決を図ることだろう。

 

 選挙を制したのは、野党の尹錫悦(ユンソクヨル)氏(61)である。韓国では最近、保守系と進歩系が2期ごとに交代してきたが、今回は保守系が1期で政権を奪還した。

 

 5年前、朴槿恵(パククネ)氏の弾劾(だんがい)による退陣で打撃を受けた保守系にとっては待望の雪辱だろう。

 

 だが、票差は全投票数の1%にも満たない。政治経験ゼロの尹氏が勝利したというよりも、党派的な政治で不公平感を強めた進歩系政権が降板させられた側面が強い。

 

 それにしても後味の悪い選挙だった。尹氏側も、与党候補の李在明(イジェミョン)氏側も、候補や家族らにまつわる醜聞疑惑が相次ぎ、非難合戦が過熱した。「負けた方が監獄行き」と言われるさまは異常というほかない。

 

 違法行為を見逃すわけにいかないのは当然としても、政治的な司法介入は戒めるべきだ。過去に繰り返された報復の連鎖を断ちきることが、国民統合へ向けた第一歩である。

 

 課題はコロナ禍をはじめ山積している。文在寅(ムンジェイン)政権下で跳ね上がった不動産価格問題や、4年連続で1を切る合計特殊出生率、失業問題などだ。

 

 とりわけ、若者たちの不安は大きい。政争を引きずる余裕などないはずで、社会基盤の底上げに集中すべきだろう。

 

 朝鮮半島の統一問題や外交政策で、尹氏は文政権との違いを鮮明にしてきた。米韓同盟や日米韓の安保協力を強化すると訴え、北朝鮮には対話より抑止に比重を置く考えのようだ。

 

 確かに北朝鮮問題に対処する上で日米韓の連携は不可欠だ。ただ尹氏で心配なのは、先制攻撃能力を得て抑止するとの強腰姿勢を再三強調することだ。

 

 強硬一辺倒では緊張を悪化させるだけで結果は伴わない、という過去の教訓を学ぶべきだ。

 

 尹氏は、冷え切った日本との関係改善にも意欲をみせる。徴用工、慰安婦などの歴史問題や経済、安保の課題を合わせて、包括的な解消を図るという。

 

 それぞれがリンクしている問題だけに有効かもしれないが、日本政府が最も警戒するのは、賠償を命じられた日本企業の資産の現金化措置である。

 

 尹氏はまず、現金化が好ましくないとの新政権の考えを明示するべきだ。そのうえで、日本政府との新たな交渉態勢を急ぎ整えてもらいたい。

 

 日本政府も対話の刷新に向けた柔軟さが求められる。韓国の政権交代を、対立に終止符を打つ契機とせねばならない。

 

  • ②【毎日社説】次期韓国大統領に伊氏 日韓対話立て直す契機に

  • 次期韓国大統領に尹氏 日韓対話立て直す契機に

 

朝刊政治面

毎日新聞 2022/3/11 東京朝刊 863文字

 

 韓国大統領選で保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユンソクヨル)前検事総長が、与党候補との大接戦を制して当選した。投票率は77・1%だった。5月に就任する。

 

 米韓同盟を重視し、北朝鮮の核問題に対応する日米韓連携の強化を訴えている。

 

 北朝鮮は年明けからミサイルの発射を繰り返してきた。来月15日の金日成(キムイルソン)生誕110年に合わせて、挑発をエスカレートさせるのではないかという警戒感が高まっている。

 

 

 日米韓連携をきちんと機能させるためには、「国交正常化以降で最悪」とされる日韓関係の立て直しが不可欠だ。尹氏は当選後の記者会見で「未来志向の関係」を目指す考えを表明した。

 

 文在寅(ムンジェイン)政権下の5年間、対立は広範な分野に及ぶようになった。

 

 慰安婦問題に関する合意は骨抜きにされた。日本企業に元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁の判決を巡っても、文政権は日本側の懸念に応えるような措置を取らなかった。

 

 

 日本側は事実上の対抗措置として半導体素材の輸出規制を強化し、韓国側は一時、安全保障協力を停止させる構えまで見せた。

 

 岸田文雄政権が韓国の反発に配慮せず、「佐渡島(さど)の金山」を世界文化遺産に推薦したことも新たな火種となっている。

 

 

 関係悪化の背景には、両国の力関係の変化などさまざまな要因がある。政権交代によってすぐに改善されると考えるのは早計だ。しかも尹氏は政治経験を持たず、力量は未知数である。

 

 次期政権は、議会の多数派を持たない「ねじれ」状態でスタートする。国会の与党議席は約3分の1にすぎず、次の総選挙は2年後だ。野党の協力を得なければ、首相任命に必要な国会同意の取り付けや、予算成立もままならない。

 

 

 選挙結果を受けて、岸田首相は「日韓関係をこのまま放置はできない。次期大統領と意思疎通を図ることは重要だ」と述べた。尹氏は、10年以上も途絶えている首脳によるシャトル外交の再開にも意欲を見せる。

 

 まずは外交のパイプの目詰まりを解消しなければならない。互いの姿勢を尊重し、対話を重ねる努力が双方に求められる。

 

  • ③【東京社説】韓国で政権交代 日韓改善の機運見逃すな

  • 【東京社説】韓国で政権交代 日韓改善の機運逃すな

 

2022年3月12日 07時45分

 

 韓国大統領選は大接戦の末、保守系最大野党の尹錫悦(ユンソンニョル)前検事総長(61)が当選し、五年ぶりの政権交代が決まった。日本との関係は歴史問題で冷え込んでいるが、尹氏は一貫して日韓関係重視の発言をしてきた。緊迫する国際情勢の中、両国の協調は欠かせない。せっかく生まれた関係改善の機運を逃してはならない。

 革新系の文在寅(ムンジェイン)大統領は、保守系の朴槿恵(パククネ)前大統領が任期途中で弾劾、罷免されるという異例の事態を受けて選ばれた。

 格差是正や公平な社会実現を目指したが、若者の就職難や不動産対策で十分な成果を出せず、北朝鮮の非核化も停滞したまま。若者を中心に文政権への不満が高まったことが政権交代の背景にある。

 ただ、尹氏と対立候補、李在明(イジェミョン)前京畿道知事(57)の得票率はわずか0・7ポイント差だった。尹氏が公約の重点を二十、三十代の男性に置いたことが世代間やジェンダー間の対立を生み、接戦になったとも指摘される。

 尹氏は政治経歴が浅い上、国会では少数与党に支えられる。公約を強引に実現しようとすれば摩擦は避けられない。まずは分裂した国民の統合に努力すべきだろう。

 ロシアのウクライナ侵攻などをきっかけにロシア・中国陣営と、米国との対立が深まり、経済の混乱も拡大。北朝鮮はこの状況を利用するかのようにミサイル実験を続ける。今後、核実験や新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する可能性もある。

 尹氏は安全保障面で日米との協力を重視し、ミサイル防衛を強化して北朝鮮に対抗するというが、世論調査で優位だった尹氏が最終盤で追い上げられたのは、国民が尹氏の強硬な安保政策を不安視したことも理由ではないか。北朝鮮には力で対抗するのではなく、あくまで対話を基調とすべきだ。

 日韓両国間には元徴用工や慰安婦問題といった歴史問題があり、首脳間の意思疎通もままならない状況が長く続く。しかし、政権交代は関係改善の好機だ。岸田文雄首相には、原則は大切にしつつ、柔軟な外交姿勢で新大統領と向き合うよう求めたい。

 

  • ④【沖縄タイムス社説】[韓国大統領に伊氏] 日韓の溝埋める契機に

  • [韓国大統領に尹氏] 日韓の溝埋める契機に

 

2022年3月12日 09:55

 

 過去最悪と言われるまでに冷え込んだ日韓関係修復の契機になることを期待したい。 韓国大統領選挙で、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユンソンニョル)前検事総長が初当選した。

 

 革新系与党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)前京畿道知事に0・73ポイントの僅差で競り勝った。

 

 5年ぶりに政権交代することになる。

 

 文在寅(ムンジェイン)政権下では、首都ソウルのマンション価格が2倍になるなど不動産価格が高騰、若者層の失業率も高止まりし、格差が広がった。

 

 尹氏は文政権を厳しく批判し、政権交代の機運を高め、票の獲得につなげた。

 

 注目したいのは尹氏の対日政策だ。尹氏は選挙中から、文政権下で韓日関係が悪化したと批判し、関係改善へ意欲を示していた。

 

 当選後の会見では「未来志向の韓日関係をつくる。過去よりも将来どうすれば両国や国民の利益になるかを探っていくことが重要だ」と抱負を述べた。

 

 就任後はバイデン米大統領の次に岸田文雄首相と面談する意向も示している。

 

 日韓の間には、元慰安婦や元徴用工の問題など懸案が横たわる。

 

 尹氏は歴史、経済、安保の諸問題を「グランドバーゲン(一括妥結)」で包括的に打開すべきだとし、日韓首脳が互いに訪問し合う「シャトル外交」復活も提案する。

 

 北朝鮮の核・ミサイル開発への対応など、東アジアの安定のためにも、日韓関係の改善は急務だ。

 

 手詰まり状態にある現状を打開するため、岸田首相と尹氏は歩み寄り、知恵を出す必要がある。

 

■    ■

 

 中でも、元慰安婦問題を巡る日韓の溝は深い。

 

 保守系の朴(パク)槿恵(クネ)前大統領政権下の2015年、「慰安婦」問題を巡り、日韓両政府は「最終的かつ不可逆的な解決」で合意した。

 

 日本は軍の関与と政府の責任を認め、当時の安倍晋三首相が「おわびと反省」の気持ちを表明した。

 

 だが、文大統領は「被害当事者と国民が排除された政治的合意だ」と批判。国家間の合意を骨抜きにした。

 

 日本側は反発し、日韓関係は冷え込んだ。

 

 尹氏は「未来に向けて協力する過程で歴史問題の真相を究明し、問題解決へ膝を突き合わせる必要がある」と語る。

 

 15年の日韓合意を軸に、被害者が納得する形での決着を模索してほしい。

 

■    ■

 

 日韓関係は民間レベルでは若者を中心に文化交流が盛んで、これまでになく良好だ。

 

 一方で、在日コリアンなどを狙った悪質なヘイトスピーチが、ネットを中心にいまだに後を絶たない。

 

 尹氏と岸田首相は大統領選の翌日、さっそく初の電話会談を実現し、両国関係の改善に向けて協力することで一致した。

 

 不信と対立から抜け出すためには真摯(しんし)に対話を積み重ねることが不可欠だ。

 

 早い時期に会談を実現してほしい。

 

  • ⑤【琉球新報社説】韓国大統領に伊氏 東アジアの平和へ協力を

  • 韓国大統領に尹氏 東アジアの平和へ協力を

 

 

2022年3月13日 05:00

社説

 

 韓国大統領選で保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユンソンニョル)前検事総長が勝利した。革新系与党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)前京畿道知事との異例の大接戦を制した。

 

 日韓は2017年5月の文政権発足以降、元慰安婦や元徴用工を巡る問題で対立してきた。さらに昨年11月の韓国警察庁長官の島根県・竹島上陸や、今年2月の日本政府による「佐渡島(さど)の金山」の世界文化遺産推薦などで一層悪化し課題が山積している。

 事の発端は日本による植民地支配にある。歴史問題の解決には被害者である当事者が納得する救済が必要だ。日本政府は被害者の立場に立った対応で政府間の溝を埋めるべきだ。東アジアの平和を第一に考え、日韓関係改善に向けて協力し合ってほしい。

 韓国最高裁が18年、元徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じる確定判決を出して以降、日韓関係は急速に冷え込んだ。文在寅(ムンジェイン)大統領は「被害者中心主義」「司法判断の尊重」を前面に出し、1965年の日韓請求権協定で韓国人の個人請求権問題は解決済みとする当時の安倍政権と対立した。

 しかし日本の裁判でも強制労働の事実は認めている。請求権協定の内容を含め、被害者に対する日本側のアプローチに問題はないかを検証する必要がある。これまでの日本政府の姿勢は改めるべきだ。

 文氏は今月1日、19年に朝鮮半島で日本の植民地支配に抵抗して起きた「三・一独立運動」を記念するソウルの政府式典で演説し「日本は歴史を直視し、歴史の前に謙虚でなければならない」と強調した。岸田文雄首相はこの言葉を重く受け止めるべきである。

 尹氏は、日本と「未来に向けて協力する」と表明した。歴史問題などの解決のため「膝を突き合わせる必要がある」とも述べた。岸田首相は尹氏と電話会談し、両国関係の改善に向けて協力することで一致、対面での会談を早期に行う方針も確認した。お互い謙虚な態度で対話を重ね、日韓関係を修復してほしい。

 ただ、気になるのは北朝鮮への対応の変化だ。尹氏は選挙戦中、北朝鮮のミサイル能力が高度化する中、「北朝鮮への先制打撃能力を確保することで戦争を防ぐことができる」と述べて抑止力強化を掲げた。尹氏は、米韓同盟を重視する方針を示している。北朝鮮への配慮から米国との足並みの乱れを指摘されてきた文政権とは対照的である。「融和」から「圧力」へ転じることになる。

 日本でも自民党の国会議員から敵基地攻撃能力保有や核共有を求める声がある。北朝鮮を刺激する危険な動きだ。軍拡によって危機を高めるのではなく、火種を取り除く外交努力こそが重要だ。

 南北問題を対話で解決する姿勢は堅持すべきだ。東アジアにおける分断を深めてはならない。日韓両政府は互いに尊重し合い、対話による関係改善に全力を尽くすべきだ。

 

  • 条約も合意も守らない相手とは、対話も協力も出来はしない。そもそも[国交が不成立」だろう。

 再三繰り返している所だが・・・

 日韓関係は、「悪化している」のではない。
 日韓関係は、[終わっている」のである。


 戦後最悪とも言われる日韓関係などと枕詞が付く事もままあるが、なぁに、このまま行けばもっと悪くなり、粛々と日韓国交断絶に至るだろう。否、日韓国交断絶に至るしかないし、至るべきだろう。章題にもした通り、「条約も合意も守らない相手」とはそもそも「国交が成立しない」のだから、「国交が無いことこそ、国交正常化である。」と言える。まぁ、「日韓基本条約を結び、日韓国交を始めたのが、そもそもの間違いであった。」と言うことになるな。

 喩え、隣国が相手であろうとも、な。

 前述の通り上掲アカ新聞共社説の主張は、何があっても、ナニも無くても、日韓関係改善しろ。であるが、ナニしろ韓国は「条約も合意も守らない相手」だ。そんな相手に対する「関係改善」は、「ひたすら譲歩する」ぐらいしか、手がない。無論、現行韓国が実施してる「日韓基本条約違反や日韓慰安婦合意破棄」も、「許容し不問に付す」事になろう。
 
 まあ、そんな「ひたすら対韓譲歩」を続けてきたのが、従来従前の日韓関係であり、なればこそ「日韓基本条約で全て解決賠償済み」であるというのに「慰安婦問題」なんてのが発生し、「日韓慰安婦合意」なる「強請タカリのおかわり」まで実現してしまった、のである。
 実に異常で異様な日韓関係が、従来従前であった訳であり、そんな「異常で異様な日韓関係」を「普通の関係」に戻すことこそが、「真の日韓関係正常化」である。

 で、「普通の関係」ってのは、普通、条約や合意に基づいて、双方がそれを遵守するのが前提であるから、「条約や合意を守らない相手」とは普通の関係=普通の意味での国交は、成立しない。即ち、「国交そのものが成立しない」。

 「国交そのものが成立しない」以上、いかなる政府高官や国家元首や首脳が、何度「対話」しようが「積み重なる」訳が無い。信頼関係?「条約も合意も守らない相手との信頼関係」って、言語矛盾だろうが。
 
 だから、諄い様だが繰り返すぞ。

 日韓関係は、「悪化している」のではない。

 日韓関係は、「終わっている」のである。


 で、あると言うのに・・・・一方その頃朝鮮日報は、こんな呑気なコラムを掲げている。

  • 【朝鮮日報コラム】韓日関係 まずは食事会から

  • 【コラム】韓日関係改善、まずは食事会から

    

 

 

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/03/12/2022031280006.html

 

 韓国大統領選挙の結果は日本でも大きなニュースだ。しばらくの間、ロシアによる武力侵攻のニュースに韓国も北朝鮮も「後回し」になっていたが、当選した尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏の「未来志向的な韓日関係を作る」という第一声を日本のあらゆるメディアが一斉に主要ニュースとして伝えた。最大の関心事はやはり韓日関係の行方だ。政権交代をきっかけに「戦後最悪」と言われる韓日関係が解決するかどうかを占う記事が多い。

 

 韓国では「極右派」という烙印(らくいん)を押されている橋下徹元大阪府知事も、民放の朝の情報番組に出演して、「これを機に両国関係の改善を図るべきだ」と強く言った。橋下氏は「(徴用・慰安婦被害者賠償問題などの)完全解決などということは目指さなくていいと思う。歴史認識はお互いに違う。お互いに歴史認識をぶつけ合いながらでも、最後は『立場の違いでしようがない』と話しながら酒が飲める、そうでなければ飯を食える、そういう関係を維持していくべきだ」と語った。懸案で衝突したとしても、意思疎通までも投げ出してはならないという言葉に共感した。

 

 韓日関係は2018年の強制徴用被害者大法院(日本の最高裁判所に相当)判決や、翌年の日本による輸出規制以降、最悪となった。その後は日本が関係改善の前提条件として「韓国が解決策を提示せよ」と要求し、両国は対話の糸口をつかむことさえ難しくなった。両国関係が最悪の状態で数年にわたりこじれているため、人々も次第に無感覚になってきている。あえて関係改善をしなくてもいいのではないか、という声も聞かれる。

 

 しかし、ロシアがウクライナを侵攻する姿を見て、国の安全と平和はおのずと成り立つものではないという事実を切実に感じている。台湾に対する欲を隠さない中国の隣国として、韓国も日本も手を取り合うべき時は取り合わなければならない。橋下氏の表現を再び借りるなら、「中国、ロシア、北朝鮮を隣国に抱えて、これから安全保障というものが韓国との間で非常に重要になってくる時に、とにかく罵詈(ばり)雑言を浴びせて、『相手は間違っている』と言い続けるような関係は良くない」ということだ。

 

 今年は2002年サッカー韓日ワールドカップ20周年となる年だ。折よく韓日関係改善に意欲的な大統領が韓国で誕生した。日本でも昨年10月、自民党内ではハト派とされる岸田文雄首相が就任した。尹錫悦氏は11日、岸田首相との電話協議で韓日関係改善のために協力しようと述べた。日本は尹錫悦氏が米国の次に日本の首脳と電話で話し、3・11東日本巨大地震を迎えるにあたり、お見舞いの言葉を述べたことを歓迎する雰囲気だ。もつれた韓日間の懸案に突然、完ぺきな解決策が出てくることはないだろう。だが、最初から100点を取らなければならないことではない。10点でも50点でも、ひとまず関係改善のための努力を始めることに意義がある。せっかくやってきた変化の時期に、韓日両国の首脳が一緒に食事できるような小さな関係回復から試みてくれればと思う。

 

東京=崔銀京(チェ・ウンギョン)特派員

 

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

 

  • 茶飲み話・無駄話ならば、出来るだろうさ。出来るのは、精々その程度だ。

 即ち、上掲朝鮮日報コラムが脳天気にも提案している、「日韓首脳食事会」なるモノが仮に実現したとしても、「それは、日韓関係改善にも再開にも資さないだろう。」と言うことだ。

 いや、違うか。
 
 「先ずは、日韓基本条約と日韓慰安婦合意を、守れ。」だ。それがなければ、食事会だろうがナニ会だろうが、日韓国交再開に繋がらないし、繋げてはならない、だな。

  • 己が命が一番大事な奴ぁ、己が命以上のことは為せまい。-【沖縄タイムス社説】[「命どぅ宝の会」発足]戦争回避へ今こそ声を +1

 「君たちはどう生きるか」ってのは、結構有名なロングセラー小説だが、その「ロングセラーたる所以」は「入試問題としてよく使われる/使われた」であるらしい。小説としては戦前の大戦間期に初版だそうだが、主人公を思春期の男子学生「コペル君(*1)」として、叔父さんとの交流を通じて「社会の見方」とか「人生観」とかを育んでいくという、「万古不易」とは言わぬまでも「戦前戦中戦後を通じて現代にも通用するテーマ」であることと、(一部?)左翼の先生方に結構な人気であるために、「入試問題としてよく使われる/使われた」上に、二十一世紀にもなって実写ドラマ化されたり漫画化されたりしている。漫画は、書店の結構目立つところに並べられたりしたから、読まれた方も相応に居るのだろう。
 私(ZERO)はこの小説を断片的に、それこそ「入試問題の問題文程度」にしか知らないんだが、知り始めた当初から、そのタイトルからして、胡散臭くて適わない。主人公が中高生ぐらいの男子学生だから「青臭い書生論」に傾くのは「致し方ない」としても、元々学生相手の啓蒙書として書かれた(らしい)背景もあって、「キレイゴトの建前論ばかり」で、「青臭い書生論」通り越して「アホくさい書生論」になり果てている、って印象。その為、断片的に知るばかりで、「通して読んでみよう」なんて気は全く起きない小説だ。
 
 そんな「アホくさい書生論ばかりの小説”君たちはどう生きるか”」を想起したのは、下掲沖縄タイムス社説が「命どぅ宝の会」なる「平和運動」を絶賛激賞しているから、だ。

 

  • <注記>
  • (*1) と呼ばれているが、純粋な日本人、らしい。 


(1)【沖縄タイムス社説】[「命どぅ宝の会」発足]戦争回避へ今こそ声を

  • 【沖縄タイムス社説】「命どぅ宝の会」発足]戦争回避へ今こそ声を

  • 社説[「命どぅ宝の会」発足]戦争回避へ今こそ声を

 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/907325

 

 沖縄タイムス社 2022/02/08 07:04 

 

 県内の研究者や市民運動家、ジャーナリストらが呼び掛け人となり、先月末、市民団体「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」が結成された。戦争への危機感が背景にある。

 

 自衛隊と米軍が、台湾有事を想定し、新たな日米共同作戦計画の原案を策定していたことが昨年末、明らかになった。

 

 自衛隊は奄美大島、沖縄本島、宮古島、石垣島などをつなぐ南西諸島に、自衛隊の対空・対艦ミサイル部隊などを配置する「南西シフト」を進めている。

 

 一方、米海兵隊は「遠征前方基地作戦」(EABO)という名の新たな作戦構想を打ち出している。

 

 EABOは、高性能ミサイルを持つ中国と島しょ部で戦うために編み出されたものだ。

 

 小規模な部隊を離島に分散配置し、移動を繰り返しながら攻撃を加えていくのが特徴だという。

 

 台湾有事の際、このような日米共同作戦計画が具体化すれば、南西諸島が戦場と化す可能性が一段と高くなる。

 

 「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という言葉がある。「韻を踏む」というのは、似たような現象が起きることがあるという意味である。

 

 中国との軍事衝突によって沖縄の主要な米軍基地が中国のミサイル攻撃の対象になった場合、だれが住民を守るのか。

 

 「沖縄を戦場にしてはならない」という歴史体験に根差した思いには、戦場の記憶が深く刻まれている。

 

■    ■

 

 北京冬季五輪開幕日の4日、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談した。

 

 両首脳は、米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)の東方への拡大に反対し、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に懸念を表明した。

 

 自由民主主義陣営を押し返すため、ウクライナ危機や台湾問題を取り上げ、共同戦線を張った形だ。

 

 戦争につながる危険性は両地域で高まっている。切迫度は深刻と言うべきだろう。

 

 日本は、米国との一体化を推し進めることによって、抑止力を強化し、事態に対処する方針だ。

 

 だが、抑止力だけを強調すると、日中双方に相手国への敵対感情や反発心が広がり、それが外交の選択肢を狭める恐れがある。

 

 軍事的な抑止力を高める試みが相手国の警戒心を強め、軍備増強を招くという「安全保障のジレンマ」が顕在化する懸念も拭えない。

 

■    ■

 

 「命どぅ宝の会」は今後、幅広く呼び掛け人や賛同人を募り、「沖縄を戦場にしない」との思いを県民運動として広げていくという。

 

 ここにきて浮かび上がってきたのは、県民が「平時の基地負担」だけでなく、「有事の基地負担」をも背負わされている、という冷厳な見通しである。

 

 台湾有事はあってはならない。戦争回避という一点で沖縄から声を上げ、緊張緩和の動きにつなげていきたい。

 

  • 「開いた口がふさがらない」とは、この事だな。

 あの、現存する日本の政党としては最も血に塗れた歴史を誇る日本共産党が、何より、命なぁんてキャッチコピーを掲げるぐらいだから、命は大事裏を返せば死んで花実が咲くものか」って考え方には、相応の説得力や訴求力があるのだろう。人名は、地球よりも重い。なんて決め科白で、人質の命を救うために凶悪犯罪者を野放しにしてしまう「超法規的措置」が実施されて仕舞うぐらいだ。

 定命の者の一人である私(ZERO)とて、「命は大事」ってフレーズを無碍に否定する心算は無い。「命が惜しい」って感覚・感情も理解するし、無論私(ZERO)自身にもそれはある。

 だが、命が一番大事」という主張には、異を唱えざるを得ない。己が命よりも大事なモノが、普通はあるのが、人間だ。と。

 「己が命よりも大事なモノ」が何かは、人に依ろう。「名誉」かも知れないし、「家族」かも知れない。「祖国」と言うこともあろうし、「信仰/宗教」や「神」、或いは「イデオロギー」「思想/信条」と言うこともあろう。「家族」よりも広義広範な「子孫」って事もあるだろう。
 
 逆に自分の命が一番大事」と公言断言出来てしまう様な人間は、相当に薄っぺらな大間抜けかオッチョコチョイ。或いは自己保身の塊で、非人道的なまでに利己的とさえ評せそうだ。いずれにしても「誠にお気の毒」な状態であり、当人は気付いても居ないだろうが、「相当に不幸」な状態だろう。

 「生きるべき時と、死すべき場所。」とは、映画「アラモ」の名科白

 「二人の我が子それぞれに、死に所を得たるを喜べり。」とは、軍歌「水師営の会見」に於ける「乃木大将の名科白」。

 「死すべき場所」も「死に所」も、「己が命よりも大事なモノ」を、「明示」と言いたくなる程はっきりと示唆している。

 左様な「私(ZERO)の死生観」が、普遍的なモノとも「日本人としては一般的」とも、主張する気は無い。事実、先述の通り「日本共産党が”何より、命”をキャッチコピーにしてしまう」ぐらいであるから、「自分の命が一番大事」と考える者が「二十一世紀の日本では多数派である」可能性さえ、「無い」とは断じ難い。上掲沖縄タイムス社説が絶賛する「命どぅ宝の会」の名前もそれを示唆していよう。

 或いは、そんな「自分の命が一番大事」と考える、お気の毒で不幸な日本人が多い(*1)、等と言う「単純な事象では済まない」可能性も、考えておくべきだろうな。即ち・・・

  • <注記>
  • (*1) これはこれで、「問題である」とは思うがな。 

 

  • 沖縄を戦場にはしない」は、スローガンにはなっても魔法の呪文ではない。逆に戦争誘因となる可能性さえ、ある。

 反戦平和を声高に叫んだところで、平和になる訳でも無ければ、平和が近づく訳でも無い(*1)。「開戦が遅れる」事さえ想像を絶し、寧ろ開戦は早まるだろう。「攻撃対象国の反戦平和運動」は、戦争誘因となる可能性があるから、な。
 「反戦平和運動」なるモノは、少なくとも一面「軍事活動の妨害」である。殊に、軍部増強や兵力増強に反対する「反戦平和運動」は、戦争誘因となりやすい。

 忘れてはいけないな。中国は、沖縄に対して「核心的利益」なる侵略宣言を既に出している。これ即ち、少なくとも「沖縄に於ける反戦平和運動」は「中国の沖縄侵攻誘因となり得る」という「冷厳なる事実」を意味する。
 
 言い替えるならば、沖縄を戦場にしない」と言う、その訴え=「その声」が正に、「沖縄を戦場にする可能性を高める」と言うことである。


 その訴え=「その声」が仮に、完全なる善意に基づいていたとしても、だ。

 正直なところ、私(ZERO)は「命どぅ宝の会」なるヤツバラが「完全なる善意に基づいている」なんて全く思っていない。「中国の工作員」というのは一寸露骨すぎるから「先ず無いだろう」とは思うが、「中国の工作員に乗せられたオッチョコチョイ」って可能性は、相当に高そうだ。

 無論、肝腎なことは、「沖縄を戦場にしない」と声高に叫ぶ「命どぅ宝の会」が中国の工作員や中国の工作結果であるか、否かではない。完全なる善意に基づく中国とは無縁の「反戦平和運動」であっても、「中国の沖縄侵攻誘因たり得るという事実であり、認識である。

 理の当然ではあるが、上掲沖縄タイムス社説には「”命どぅ宝の会”なる反戦平和団体が、戦争誘因たり得る」と言う認識が、欠片も見られない。
 これは、先述の「『自分の命が一番大事』と考える日本人の多さ」を意味するのかも知れないし、『沖縄タイムス自身が中国の手先になっている』事を意味する、可能性もある。
 
 反基地反軍反米軍の『日頃の行い』からすると、「沖縄タイムス=中国の手先』説の方が、有力だろうな。

  • <注記>
  • (*1) 昔「198X Future War」って第3次大戦モノのアニメが劇場公開されたんだが、米ソ冷戦から熱戦となって、互いに戦略核をぶっつけ合った後、「平和運動」が沸き起こってNATO軍WP軍双方が同時に自主的に武装放棄軍務放棄(って、敵前逃亡罪であり、軍法で銃殺刑なんだが)して「平和が実現する」ってオチに、呆れ返った覚えがある。
  •  兵に、軍に、厭戦気分が蔓延したぐらいで、戦争が終わるなんて事は無い。厭戦気分に陥ったとしても、戦争は続くのが普通であるし、対峙した両軍が「同時に武装放棄して、敵味方が無くなり、互いに肩を叩き合う(そんなシーンが、このアニメにはあった)」なんて好都合なことも、先ず起こらない。
  •  上掲沖縄タイムス社説記者の頭の中も、似た様なモノである、らしい。 




一方その頃、琉球新報は・・・
 

  • 【琉球新報社説】宮古など特別注視区 土地規制法は容認できず

  • 2022年2月8日 05:00

 https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1466915.html

 

 

 安全保障上重要な施設周辺の土地利用を規制する「土地利用規制法」の全面施行(今年9月)を前に、政府は対象地区の絞り込みを進めている。重要度の高い「特別注視区域」として全国200カ所を指定する方向で、宮古島や与那国島が含まれる。

 

 この法律は、安全保障を理由に自衛隊基地や国境離島、原発周辺の土地を「注視区域」や「特別注視区域」に指定し、指定区域周辺の住民調査を可能にする。施設の機能を妨害する行為への中止勧告・命令を可能とする。

 米軍基地や自衛隊施設が集中し、国境離島を有する沖縄は、多くの住民が調査対象になる。住民生活や経済活動への影響だけでなく、個人情報が国に収集され、思想信条や表現の自由、財産権を侵害する恐れが指摘されている。憲法に抵触しかねない法律の施行は認められない。

 当初、法案がまとめられた背景として、外国資本による土地購入に対する懸念があった。しかし、日本が批准する「サービスの貿易に関する一般協定」(GATS)により、外国資本だけを対象とした規制は難しい。

 このため政府は土地所有者の国籍を問わず「安全保障」を名目にすることにした。出来上がった法律は、外国人が土地を所有すること自体は規制せず、基地周辺で暮らす自国民を監視対象にする内容にすり替わってしまった。

 しかも、これまでに重要な施設への機能阻害行為が国内で確認された事例はないことを政府は認めている。立法の必要性を裏付ける根拠のない法律を成立させた真の狙いは何か。

 昨年の衆院内閣委員会で、自民の杉田水脈氏は名護市の辺野古新基地建設工事に対する反対運動を名指しした上で「一見して直ちに重要施設の機能を阻害しているように見えなくても、そこから派生する影響も十分に考慮し(防衛施設を守る法案の)本来の目的を果たしてほしい」と法案の適用拡大を求めた。「本来の目的」とは基地に反対する住民を排除することなのか。

 この法律によって、土地所有者に対する調査は、内閣府に新設する部局が公安調査庁など関係省庁と連携して行い、個人情報を一元的に管理する。個人の思想信条の調査について政府は「条文上、排除されていない」との認識を示している。住民監視活動を法的に認めたのに等しく、看過できない。規制の対象となる違法行為も明確にされず、全て閣議決定や政令に任せている。国会軽視もはなはだしい。

 「注視区域」や「特別注視区域」は米軍基地などの周辺1キロ圏内が対象となる。8割の土地が基地に収用されている嘉手納町は全域が規制対象になり得る。米軍普天間飛行場が市の中央にある宜野湾市は大部分が1キロ圏内だ。沖縄県民を監視下に置くような法律を全面施行させるわけにはいかない。

 

  • 矢っ張り『中国の手先」だろう。

 何しろ琉球新報には米軍基地周辺をドローン飛行禁止とすることは、基地内をドローンで撮影する”国民の知る権利”の侵害だ!と堂々と社説に掲げて、米軍基地内をドローンで撮影する権利を認めろ。と主張した新聞社だ。上掲社説にせよ、『米軍基地内をスパイさせろ』社説にせよ、『ヒョッとして全面的に自発的なモノで、中国共産党とも中国スパイの工作とも、無関係』という可能性は未だ(辛うじて)残しては居るモノの、少なくとも「結果的に利敵行為」であり、「中国の沖縄侵攻に資する外患誘致」となりうることには、一寸疑義の余地は無さそうだ。

 つまりは、章題にした通り、「矢っ張り中国の手先だろう。」と言うことだ。

 前掲の沖縄タイムス社説も、上掲の琉球新報社説も、「中国の手先」って共通項で括れてしまうのだが、これを「偶然の一致」と片付けて良いとは、私(ZERO)には全く思えないのだが、どうかね。

  • 矢っ張り「朝日は、朝日。」らしいや。-ウクライナ侵攻を巡る朝日新聞社説とAERA記事の乖離

 下掲する4本の朝日新聞社説は、ロシアのウクライナ侵攻前の「ウクライナ危機」に止まっていた頃から、ウクライナ侵攻を開始した直後、及びその後の、朝日新聞社説である。


 繰り返す。朝日新聞社説、である。


 先ずはご一読願おうか。

☆①【朝日社説】ウクライナ危機 秩序を壊す侵略行為だ
☆①-1【朝日社説】ロシアのウクライナ侵攻 秩序と民主を侵す暴挙だ
☆①-2【朝日社説】対ロシア政策 迎合路線から決別を
☆①-3【朝日社説】ウクライナ侵攻 撤兵求める国際圧力を


(1)①【朝日社説】ウクライナ危機 秩序を壊す侵略行為だ

  • ①【朝日社説】ウクライナ危機 秩序を壊す侵略行為だ

  • ウクライナ危機 秩序を壊す侵略行為だ

  https://www.asahi.com/articles/DA3S15212991.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 

2022年2月23日 5時00分コメント

 

 第2次大戦後の世界秩序を揺るがす暴挙である。隣国の領土を力で侵す行為を、国際社会は決して容認しない決意を示さねばならない。

 

 ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ東部の一部地域を独立国家として承認した。ロシアが支える武装勢力が支配する二つの「人民共和国」を認め、ロシア軍を駐留させるという。

 

 この「共和国」の指導者は、ロシアの傀儡(かいらい)だ。歴史的にも法的にも独立を主張できる正統性はない。プーチン氏の行動は隣国の領土の切り取りであり、事実上の侵略にほかならない。

 

 米欧だけでなく国連事務総長も、「領土と主権の侵害」を非難した。世界の平和と安定に重責を負う国連安全保障理事会の常任理事国が、自ら国連憲章を踏みにじった衝撃は大きい。

 

 プーチン氏は演説で、ウクライナは「我々の不可欠な部分」と訴えたが、これまでロシア自身が領土保全や停戦・和解などをめざす合意を結んできた。そうした経緯を無視した行動に正当化できる余地はない。

 

 ロシアはさらに支配地域を広げ、ウクライナ政府に力で圧力を加える可能性もある。周辺の国々を巻き込み、ロシアと西側が対峙(たいじ)する冷戦期のような緊張が長期化する公算が大きい。

 

 米欧などでつくる北大西洋条約機構(NATO)の首脳は、欧州の安保構造そのものが試練を受ける状態が「ニューノーマル(新たな日常)」になった、との警告を発している。

 

 その危うさは欧州にとどまらない。国々の主権平等や法の支配の原則が軽んじられれば、アジア太平洋を含むあらゆる地域の未来は不安定化する。

 

 米国の指導力が減退し、ロシアや中国などがそれぞれに強権姿勢を強める無極化世界が到来した、ともいわれる。だからこそ力ではなく、ルールが支配する秩序を築く責務を、日本を含む各国が果たすべきだ。

 

 ロシアがクリミア半島を占領した際は、国際社会の対応に温度差があった。ロシアと近接する欧州と米国との間では意見の違いも目立った。当時の過ちを繰り返してはならない。

 

 主要7カ国(G7)や欧州連合は、秩序の破壊を許さない結束の意思を発するときだ。効果のある経済制裁を発動するとともに、今なお残された外交解決の模索に全力を注がねばならない。国連安保理は紛糾するとしても、ロシアの責任をただすべきだろう。

 

 日本政府は当面、他国の主権を顧みない国との平和条約交渉に意味はないことを悟る必要がある。岸田政権は米欧追随ではなく、率先して国際議論を主導する外交が求められる。

(2)①-1【朝日社説】ロシアのウクライナ侵攻 秩序と民主を侵す暴挙だ

①-1【朝日社説】ロシアのウクライナ侵攻 秩序と民主を侵す暴挙だ

☆ロシアのウクライナ侵攻 秩序と民主を侵す暴挙だ

 

  https://www.asahi.com/articles/DA3S15215009.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 

2022年2月25日 5時00分

 

ロシア国民にウクライナでの軍事作戦の開始を告げるプーチン大統領=ロシア大統領府公式ページより

 

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 ロシアが隣国ウクライナへの軍事侵攻に踏み切った。

 

 この8年間紛争が続いていた東部地域だけでなく、首都付近も爆撃された。各地で軍部隊の侵入が伝えられている。

 

 国の主権を侵す明白な侵略である。第2次大戦後の世界秩序を根底から揺るがす蛮行であり、断じて容認できない。

 

 ■明白な国際法違反

 

 ロシアは国連安全保障理事会の常任理事国であり、世界最大級の核武装国でもある。その大国が公然と国際法を犯した影響は甚大だ。

 

 欧州にとどまらず、国際社会全体の規範と価値観への挑戦とみるべき局面だ。各国は結束して行動するとともに、ウクライナを支援する必要がある。

 

 攻撃にさらされる罪なき市民を思うと、悲しみに堪えない。流血を抑えるためにも、日本を含む国際社会は紛争を止める対応措置を急ぐべきだ。

 

 第2次大戦は1939年、ナチスドイツがポーランドを侵攻して始まった。域内の「ドイツ人の保護」が理由の一つとされたが、今回も共通点がある。

 

 ウクライナ国内のロシア人を守るために「非武装化」をすると、プーチン大統領は演説した。だが、真の狙いは親米欧の政権つぶしにほかならない。

 

 欧州大陸において今回は、ナチスによる侵攻以来となる大規模な侵略だ。プーチン氏の時代錯誤の演説は、大戦の悲劇を経て築かれた歴史と国連憲章がうたう秩序を無視している。

 

 ウクライナはロシアが作り上げたもので我々の一部だ、という尊大な主張は、国際法で認められる余地はない。国の大小問わず主権国家は平等な権利を持つのが戦後の基本原則だ。

 

 第2次大戦の戦勝国として常任理事国を務めるロシアは本来、こうした原則を守る立場にある。だが今回の行動で、責任を自ら放棄してしまった。

 

 ■独裁が生んだ暴走

 

 自分たちが米欧から受ける不当な脅威を減じるには、一方的な軍事行動も許される――そんな特権意識をプーチン氏が抱いた背景には、ロシアの政治状況も作用している。

 

 政権に異を唱える勢力は国会から締め出され、ジャーナリストや活動家らが暗殺され、襲われる。司法も政治的な案件では政権の支配下にある。

 

 三権分立の体制をとってはいても、20年以上権力を握るプーチン氏のもとで独裁ができあがった。今回もロシア国民の多くは戦争を望んでいないとされるが、暴走を止められない。

 

 プーチン氏がウクライナの米欧接近を嫌ったのも、西側の民主主義が流入すれば、ロシアでの自らの支配体制を揺るがしかねない危機感があったからだ、との見方も根強い。

 

 その意味で、今回の侵攻が踏みにじったのは隣国の主権とともに、世界の自由と民主主義でもある。強権型の政治が広がる現代世界の危うさが露呈した事例としても、見過ごせない。

 

 バイデン米大統領は経済制裁を表明したが、どこまでロシアを抑制できるかは不透明だ。この侵攻は結果として、秩序の守り手としての米国の力が衰えたことを改めて印象づけた。

 

 国際安全保障をめぐる枠組みは過渡期の様相を深めている。冷戦が旧ソ連の解体で終わった30年前の一時期、米国の一極支配と呼ばれた頃があった。

 

 そのポスト冷戦期も、イラク戦争やリーマン・ショックを経て米国が内向き志向に転じた。世界は警察官のいない無極化世界ともいわれる。

 

 ロシアと同様に、中国も歴史的な被害意識を背景に、既存の国際秩序に挑みかねない危うい段階にある。実際は両国ともに経済のグローバル化の恩恵を受けて成長してきたが、その互恵システムそのものの価値を顧みない行動が目立ってきた。

 

 ■安保再建へ協働を

 

 どの国であれ、自国第一主義の逸脱行動を取れば、勝者はいないのが現実だ。国際社会全体の持続可能な発展のためにも、ロシアに理性を取り戻させる働きかけが必要だろう。

 

 この侵攻を受け、国際社会が厳しい経済制裁を科すのは当然だ。市民の悲劇を最小限にするため、北大西洋条約機構(NATO)による緊急対応も整えねばなるまい。

 

 同時に、ロシアを説得する外交努力を途絶えさせるのは得策ではない。短期的な停戦交渉に加え、中長期の軍備管理交渉も視野に入れて、新たな安保構造の創出を探るべきだ。

 

 日本には、アジア太平洋地域においても法の支配などの国際原則をまもる責務がある。中国が一方的な現状変更に動けば自らと地域の利益をどれほど傷つけるかを示すためにも、今回のロシアに対し決然たる態度で臨まねばならない。

 

 列強国が力で覇を競う旧時代に戻ってはならない。もはや特定の大国に頼れない今、力ではなくルールで律される国際秩序の構築をめざし、各国が協働するときだ。今回の侵攻への緊急対応は、その一歩である。

 

 

  • ①-2【朝日社説】対ロシア政策 迎合路線から決別を

対ロシア政策 迎合路線から決別を

 

  https://www.asahi.com/articles/DA3S15216101.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 

 

2022年2月26日 5時00分

 

 これは紛れもなく、隣国への全面的な戦争である。

 

 ロシア軍はウクライナ全土を空爆し、南・北・東部の3方面から地上部隊が侵入した。すでに多数の死者が伝えられる。

 

 侵攻部隊は首都キエフを含む各主要都市へ進撃しており、ウクライナを制圧する意図が鮮明になってきた。

 

 「領土を占領する計画はない」と演説したプーチン大統領はどこまで世界を欺くのか。ただちに攻撃をやめ、軍部隊をすべて撤退させるべきだ。

 

 国際社会は何よりも、結束が問われる。侵略を許さない強固な意思表示に、具体的な行動が伴わなければならない。

 

 主要7カ国(G7)の首脳はウクライナへの「揺るぎない支援と連帯」を宣言した。議長国ドイツは「最も経済力がある民主主義国が一致して明確な対応」をするよう提唱した。

 

 法の支配などの普遍的価値を外交の看板とする日本は、その姿勢が試される局面である。岸田首相は、安倍政権が続けた無原則なロシア政策から決別し、真の価値観外交を打ち出さねばならない。

 

 首相はきのうの記者会見で、侵攻を「断じて許容できず厳しく非難する」と述べ、ロシアへの追加制裁を発表した。

 

 個人・団体の資産凍結と査証の発給停止、ロシア金融機関の資産凍結、半導体などの輸出をめぐる制裁などを決めた。G7などとの連携を強める判断である旨を説明した。

 

 だが忘れてはならないのは、近年のロシアの強権外交に対する日本の矛盾した対応だ。

 

 8年前にクリミアが占領された際、安倍政権は制裁を行ったものの、欧米に比べて限定的だった。北方領土交渉を意識してプーチン氏と会談を重ね、経済協力を強く進めた。

 

 その腰の定まらぬ措置はG7の足並みの乱れを示すあしき前例だったが、岸田首相は安倍氏の路線を引き継ぐ構えでいる。ロシアがすでに軍を集結させていた今年1月、首相は施政方針演説でエネルギー分野での対ロ協力を表明した。

 

 力による現状変更が許されないのは東アジアだけでなく、国際社会の基本ルールだ。欧州での無法な振るまいにも一貫性ある断固たる態度で臨まねば、日本の主張は説得力を持ちえない。まずは、安倍政権が設けた「ロシア経済分野協力担当相」はただちに廃止すべきだ。

 

 国際安全保障は不安定さが増しており、日米欧は、豪州、インドなども巻き込む幅広い連携を築かねばならない時だ。その土台となるのは法の支配などの共通の原則であり、日本はその基軸を見失ってはならない。

 

  • ①-3【朝日社説】ウクライナ侵攻 撤兵求める国際圧力を

ウクライナ侵攻 撤兵求める国際圧力を

 

  https://www.asahi.com/articles/DA3S15217267.html?iref=pc_rensai_long_16_article

 

 

2022年2月27日 5時00分

 

国連安全保障理事会で25日、ロシア軍のウクライナからの即時撤退を求める決議案の採決で、反対を表明するロシアのネベンジャ国連大使=AP

 

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 爆音と銃声におびえる人々の悲痛な叫びが連日伝えられる。ロシア軍は隣国ウクライナの首都キエフに迫っており、市街戦が激化する恐れがある。さらなる流血の拡大が心配だ。

 

 プーチン大統領は、ウクライナの兵士に政権転覆の蜂起を呼びかけた。クーデターと見せかけた軍事工作を狙っているのかもしれない。

 

 首都制圧の動きとあわせ、この戦争は、隣国の政権を親ロシア派にすげ替えるのが真の狙いである実態がみえてきた。言語道断の無法ぶりである。

 

 ロシアはウクライナ側が武器を置けば協議に応じるというが、到底信用できない。話し合う気があるなら、まず攻撃をやめ、軍を引くべきだ。

 

 この侵略は国際秩序を揺るがす重大事件であるにもかかわらず、国連の安全保障理事会は25日、ロシアを非難して撤兵を求める決議案を否決した。

 

 日本を含む80カ国以上が共同で提案したが、ロシア1国だけの反対で葬られた。安保理の常任理事国の一つであるロシアは拒否権を持つからだ。

 

 近年のシリア内戦や北朝鮮問題などでも、安保理は機能不全を続けてきた。国連創設以来の「大国一致」の原則が、足かせになっている。

 

 今回の採決では、さらに嘆くべきことに、中国とインド、アラブ首長国連邦が棄権した。国際社会が結束して国際法違反に立ち向かう機会を逸した。

 

 中印ともロシアとの関係が深い。政治的な配慮のようだが、近視眼的な外交だ。国々が国連憲章のもとで平和と安全を守る集団安全保障体制が崩れれば、グローバル経済の時代、どんな大国でも繁栄の未来はない。

 

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は同じ25日にプーチン氏との電話協議で、「国連を核心とする国際体系と国際法を基礎とする秩序を断固守る」と述べたという。ならばなぜ、違法行為への反対を明確にできないのか。

 

 安保理は滞っても、国連加盟国や市民社会ではさらなる動きが続いている。決議案を否決したロシアを権力の乱用と非難する共同声明を50カ国が出した。ロシア国内を含む世界各地で反戦デモが広がっている。

 

 先日の安保理でケニアの大使が語った言葉は印象的だ。アフリカの国境は植民地時代に線引きされたが、それでも国連のルールに従うのは「平和に作り上げられた、より偉大な何かが欲しかったからです」。

 

 世界が数々の過ちを経て打ち立てた主権平等と平和共存の理念に立ち返る時だ。国連中心を掲げる日本政府は、国連総会なども利用して国際圧力の結集に努めてもらいたい。

 

  • とまあ、朝日新聞社説は「キレイゴト」を並べている、訳だが・・・

 上掲4本の朝日社説は、ウクライナ危機及びそれに続いたウクライナ侵攻に対するロシアの責任を糾弾し、非難し、あまつさえ上掲①-2ではクリミア併合まで遡って「日本政府の対露外交方針の甘さ」を、糾弾して見せている(*1)。
 「秩序を壊す侵略行為」「秩序と民主を侵す暴挙」と言う、「激烈」とも評せそうな強い非難を社説タイトルにも使っている・・・有り体に言って、「朝日らしくない」。

 だが、「逃げ道」というか「裏口」というか、「姑息な手段」はしっかり用意していた、様だ。

  • <注記>
  • (*1) 私の知る限り、朝日新聞が「日本政府の対露宥和外交方針を非難する社説」を掲げたのは、今回が初めて、なのだが。 


 

  • .【AERA】パパはウクライナ人、ママはロシア人の女性が語る”戦争”のリアル 「ケンカ煽り立てたのは西側」

  • 【AERA】パパはウクライナ人、ママはロシア人の女性が語る”戦争”のリアル 「ケンカ煽り立てたのは西側」

 

パパはウクライナ人、ママはロシア人の女性が語る“戦争”のリアル 「ケンカを煽り立たのは西側」

ウクライナ侵攻

 

  https://dot.asahi.com/dot/2022022700011.html?page=1

 

 

2022/02/27 12:51

 

上田耕司

筆者:上田耕司

 

 ロシア軍がウクライナに侵攻し、各地で激しい戦闘が繰り広げられている。緊迫した状況の中、故郷から遠く離れた日本に滞在しているウクライナ人、ロシア人たちを取材した。その誰もが武力侵攻は望んでいなかった。その一方で、西側諸国の論理では説明できない、この“戦争”の複雑な背景が見えてきた。

 

【緊迫の民間人訓練】「領土防衛軍」の志願兵。普段は別の職業に就く民間人だ

 

*    *  *

「私のパパはウクライナ人、ママはロシア人です。だから、親戚はウクライナにも、ロシアにもいっぱいいます。私の名前は、パパの名前からウクライナの名前がついています。だけど、国籍はロシア。私はロシア、ウクライナの両方の味方なんです」

 

 

 赤い爪、くりっとした目でこちらを見つめながら話した。日本から直行便で2時間45分とアクセスもよく、日本人にも馴染みの深いハバロフスク出身のロシア人女性(38)だ。その潤んだ瞳は複雑な心境をよく表していた。

 

 ロシアは24日、ウクライナに侵攻。翌25日には、ロシアの国防相がウクライナ軍の200人以上を殺害し、空港を制圧したと発表した。

 

「ショックです。みんな信じられなかった。戦争にはならないと思っていたから。政治と一般の市民とは別です。戦争が早く終って欲しいと祈っています」

 

  ロシア軍は、ウクライナの市民や民間施設は攻撃しない、あくまで標的はウクライナ国内の軍事施設と説明した。

 

「その言葉を信じています」

 

 だが、ウクライナ内務省によれば、ロシア軍はウクライナにある33の民間施設も爆撃し、2人の子どもが死亡したという。

 

「それはロシアのせいじゃない」

 

 ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切った理由を、彼女なりに解釈して、こう表現した。

 

「アメリカやヨーロッパが、お金をウクライナの玄関にわざといっぱい置いて、ウクライナとロシアの兄弟の国同士を喧嘩させようとあおっている」

 

 プーチン大統領は2月22日、「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」の独立を承認。この2つの地域はドンバス地域と呼ばれるが、ドンバスの平和を維持するためにロシア軍をウクライナに派遣すると表明したのだ。

 

「もし、ドンバスをロシアが取り戻さなかったら、そこにアメリカやヨーロッパの軍がやって来てベース(軍事基地)を置いてしまう。ロシアに近いところだから、ロシアがすごく危なくなる。取り戻さないとロシアが弱くなるから、守らなければいけないのです」

 

 彼女のウクライナ人の友人はどう言っているのだろうか。

 

 

「ロシアは民間人を攻撃しないという約束を、本当に守るのか、守らないのか、すごく心配だと言ってました。いろいろ、心痛いが、私たちに何かできるわけではない。今は信じるしかないのです」

 

 そしていまの心境をこう吐露した。

 

「今はロシアに帰りたい。いろいろ心配なので」

 

 岸田文雄首相は25日、ロシアへの追加制裁として「ロシアの個人・団体の資産凍結と査証(ビザ)発給停止」を表明した。

 

「だから、ロシアと日本を行ったり来たりできない。みんな祈っています。早く戦争が終ってほしい。みんな戦争が怖い」

 

 西側諸国はロシアを一斉に非難。ドンバス地域の平和維持を口実に国際ルールを無視して隣国領土を侵害したと報じている。ロシア人であるこの女性の言葉は、ロシア政府側の言い分を代弁しているだけかと思われるが、実は報じられているほど簡単な構図ではないようなのだ。

 

 今度は、日本に住むウクライナ人たちの言い分を聞いてみた。

 

 ウクライナ人の40代の女性は言葉少なに、こう言った。

 

「プーチンが悪い。私たちの国に戦車で入った。プーチンは頭おかしくなったんじゃないか」

 

 しかし、ロシアという国が悪いわけではないという。こうも続ける。

 

「ロシアが悪いんじゃなくて、プーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領と2人が悪い」

 

 ロシアのウラジオストック出身の女性は、ロシアとウクライナ、両方の土地で育った。

 

「私のお母さんはウクライナのキエフで生まれました。私も子どものころはキエフにいたけど、お母さんの仕事の都合でロシアへ渡った。ロシア、ウクライナの両方に家族もいるし、私は1万円、2万円、3万円と仕送りしてます」

 

 かつてはロシアとウクライナは、どちらもソビエト連邦に属していた。そうした歴史もあり、市民は互いに同胞であるという意識が強い。ただ、国同士ではいまは関係性がおかしくなったと女性は感じている。

 

「8年前から続いていること……」

 

 

 8年前の2014年2月、ロシアがウクライナ南部クリミアに軍事侵攻。前後して、ウクライナでは親ロシア政権が倒れ、親欧米路線の政権が誕生した。東部ではロシアが支援する親ロシア派武装勢力が政権と対立。ドネツク州、ルガンスク州の勢力がそれぞれ名乗ったのが、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」だった。2つの人民共和国の「建国」以降、紛争が続いているのだ。

 

 30歳前後のロシア人女性2人から、ビザの発給停止に関する日本語の文章を読んでくれと頼まれた。「ロシアの関係者に対して、日本への入国査証の発給を停止」と読み上げると、

 

「今、パニック。ウクライナからも4月に来る予定だった男性がいる。予定通りに来れないんじゃないか」

 

 そして、ロシア人から見たウクライナの状況をこう語った。

 

「8年前から、ウクライナでロシア語を使うと差別されるようになったんです。だいたいウクライナ人はロシア語をしゃべるんですよ。でも、ロシア語しゃべると、差別されます。だから、ロシア語をしゃべれないフリをする」

 

  報道によると、2019年に発足したウクライナのゼレンスキー政権は、ロシア語の使用を制限する政策を打ち出した。たとえば、ウクライナ語以外で書かれた広告を禁じる法律などだ。プーチン政権の情報戦に対抗するためだという。

 

 そうしたウクライナ政権には反発を覚えるものの、彼女たちは今回のロシアのウクライナ侵攻には賛同できないという。スマホで、ウクライナの地下鉄の駅に人びとが防空壕のように避難している写真をひらいて見せた。

 

「ロシアが侵攻した24日からずっと、ツイッター、フエイスブックなどのSNSを開くと、戦争の映像ばかり。仕事でいつもラジオを聞いてますが、ラジオでも戦争について語っている。ロシア人は、プーチンに賛成の人も結構いますが、それよりもっとたくさんの人が反対しています」

 

 支持率が高いはずのプーチン大統領についてはこう語った。

 

「プーチンは18年くらい大統領をやっている。今年10月で、もう70歳。たぶん、死ぬまで誰にもやらせないつもりではないか。彼は筋トレをしていて体を鍛えています。顔はビューティにしていて、昔より若くなった印象。奥さんとは10年近く前、離婚しました。女性との噂はたくさんありますよ」

 

 

 そんなプーチン大統領は独裁者とも呼ばれる。

 

「ロシア国内では、政治の反対集会もダメと言われる。『あなたは悪い、警察に行きましょう』と言われることがあります」

 

 戦争の意味についてはこう解釈した。

 

「ウクライナ人とロシア人は仲良くしたい。ロシア軍がウクライナ国内のすべてのベースを爆破したら、話し合いになるのでは。昔からNATO(北大西洋条約機構)は、すごくロシアのことをいじめた。ウクライナはロシアに近いから、もしたくさんベースがあったら、モスクワを攻撃するようになるでしょう。ロシアはそれは嫌なんです」

 

 EU(ヨーロッパ連合)は輸入天然ガスの約4割を、原油供給の約2割をロシアに依存しているとされる。経済制裁合戦は経済混乱をも招きそうだ。

 

「ロシアのサハリンには、ガスがあるし、いろんな天然資源があります。全部ストップすると、ロシアとウクライナだけじゃなくて、世界中で戦争が起こる可能性があります」

 

 今回の戦争について、焦点となったエリア、ウクライナ東部のルガンスク州出身者はどのように見ているのだろうか。日本人との間に2人の子供のある40代のウクライナ人女性から話を聞くことができた。

 

 開口一番、「心痛いですね」と言って、こう続けた。

 

「私はルガンスクで生まれて、18歳のころまでいました。ドンバス地域(ルガンスクとドネツク)は労働者の街なんです。工場で働いたり、石炭を採掘したりするとか。ウクライナの中にいてもまったく不自由はなかった。ソビエト連邦の時は、言葉はロシア語だったんですよ。それが紛争状態になったのは8年前から……」

 

 前述のとおり、2014年にウクライナで親米政権が誕生し、ロシアによるクリミア併合があり、東部で親露武装勢力が活発になった。重武装化し、ウクライナ軍と激しい武力紛争に発展。15年に「ミンスク合意」で停戦に合意したものの、散発的に衝突を繰り返してきた。

 

「ドンバス地域の人たちは8年間怖い思いしています。普通のマンション、道路、バス、学校とかにバンバン攻撃を受けてきた。いつ、どこで爆撃を受けるかもわからない。対してウクライナのキエフの人びとは、普通に遊んだり、お酒を飲んだり、外国へ遊びに行ったりしていた」

 

 ドンバス地域では生活するのもままならないという。

 

 

「8年間、プーチンがこの地域の人びとを食べさせていたのです。食べ物を、ロシアからトラックで送っていたと聞いています。ウクライナからは全然ないんです」

 

 2018年、彼女は伯母に会おうと、ウクライナへ向かった。

 

「キエフまでは行けたんですが、私は帰化して日本のパスポートになっているので、ドンバス地域まで行けなかった。国境警備隊がいて、通行許可証がいるので」

 

 1カ月間キエフに滞在して、伯母とは電話でしゃべっただけで、日本に戻ってきた。伯母は病気で約40日前に亡くなったという。

 

「私はお父さんお母さんがいなくて、祖母と伯母さんに育ててもらったのです。お母さんがわりなので、いつも連絡していた。彼女の支えで私は生きてこれたんですよね。伯母は8年前に紛争が始まる前は、子どもの誕生日にも、私の誕生日にも、必ず誕生日にきれいなハガキを送ってきてくれていました。だけど、紛争が始まったら郵便も遮断されて来なくなったし、こちらからお金も送れなくなった」

 

 彼女は今回の侵攻については、「プーチンも8年間我慢して、本当に頭に来たからだ」と話す。だが、プーチンについては独裁者だと言って、こう続けた。

 

「ロシアは白熊のイメージですよね。冬眠した熊は起こされて、お腹が空いていて、コントロールできなくなっている。それが今の状況」

 

 その一方で、これまでのウクライナ政府のやり方には相当不満があるようだ。

 

「ドンバスでは毎日、ミサイルが飛んでいるんですよ。だから、今、ドネツクの人はこう言っている。『今、ウクライナの人は怖いんですか。私たちは8年間、ずっとそういう思いの生活でした。毎日,毎日、爆弾がどこに落ちるかわからなかった』」

 

 爆弾はウクライナの軍隊から発射されてきたという。

 

「ウクライナは、ドンバスは自分たちのテリトリーだからロシア人を追い出したいと言っている。だけど、8年間のうちに、爆弾で街は半分もない。3分の1だけ残っている。あとは石だらけ」

 

「ハッキリ言って経済制裁は怖くない。ロシア人は笑っている。逆に制裁のおかげで国はどんどん強くなっている。輸入に頼っていた農業は、頼らなくてもいいように農業を作り替えている。昔は、チーズをイタリアから輸入していましたが、チーズが入らなくなったら自分たちですごくおいしいチーズつくれるようになった」

 

 

 そしてこういうのだった。

 

「ウクライナのドンバスで8年間ずっと戦闘が起きているのに、ほとんどニュースになっていない。今は、ウクライナはかわいそう、ロシアが悪いという論調ばかり。ロシアはウクライナをとるつもりはないと思います。ドネツクとルガンスクからウクライナの軍隊追い出したいだけ。ロシアの一部にならないけれども、2つは独立した地域になると思います」

 

 ウクライナ人、ロシア人に話を聞いてみたが、誰も戦争は望んでいなかった。プーチン大統領の決断を積極的に支持する人もいなかった。しかし、市民の間にも複雑な感情が横たわっていたのも事実だ。なぜ、事態は戦争へとつながってしまったのか。今度、どうなってしまうのか。

 

 ウクライナ人の妻がいる、元拓殖大学客員研究員で、歴史作家の田中健之氏は、こう指摘する。

 

「ロシアの極東地域は80%はウクライナ人なんですよ。お父さんがロシア人、お母さんがウクライナ人とか、その逆とかの人も多い。ロシア人は必ずウクライナに親戚がいるし、ウクライナ人は必ずロシアに親戚がいる。だから、ロシアとウクライナがケンカするように煽り立てていったのは西側の政治の責任ですよね」

 

 最悪のシナリオも警戒しないといけないという。

 

「劣化ウラン弾による攻撃には注意が必要です。実際、イラン、イラク戦争でも湾岸戦争でも使われていた。へたに経済制裁をやり過ぎるとEUが分裂しますよ。経済制裁は西側にとってもロシアにとっても、コロナで景気が悪い時に打撃を受け、大恐慌が起こる可能性がありますよ」(田中氏)

 

 誰も望んでいなかった“戦争”。解決の糸口はまだ見えない。

 

(AERAdot.編集部 上田耕司)

 

 

  • 2.☆矢っ張り「朝日は、朝日だった。」って所か。

 上掲AERA記事を一読すれば明らかな通り、上掲AERA記事では「ロシア寄りの言い分」ばかり集めている。

 が、一難酷いのは、その中で日本人の発言で、

  • 1>  ウクライナ人の妻がいる、元拓殖大学客員研究員で、歴史作家の田中健之氏はこう指摘する。

  • 2> 「ロシアの極東地域は80%はウクライナ人なんですよ。お父さんがロシア人、お母さんがウクライナ人とか、その逆とかの人も多い。 

  • 3> ロシア人は必ずウクライナに親戚がいるし、ウクライナ人には必ずロシアに親戚がいる。

  • 4> だから、ロシアとウクライナがケンカするように煽り立てて言ったのは西側の政治の責任ですよね」


・・・何度読んでも、前後を読んでも、上記4>冒頭の順接「だからの意味が、私(ZERO)にはサッパリ判らない。「お互い身内同士だから、ケンカしない。」ッてんなら、遺産争族争いも、王位や皇位の継承戦争も、発生しないのが道理だが、実例は山とある。

 そこをかなり無理矢理お互い身内同士だから、戦争には至らない。というロジックと解釈したとして、(*1)だから戦争に至ったのは、外部の要因があるからだ。」まではロジックとして「成立」するが、その「外部の要因」を「西側の政治」と断定し、戦争自体を「西側の政治の責任」と断言出来る根拠・理由・ロジックは、私(ZERO)に全く理解できない。だから上記4>冒頭の順接「だから」が、「チットも順接として繋がらない」。凄まじいばかりの短絡思考、としか思えなかった。

 東ウクライナの親露派武装集団との内戦を、西側諸国が助長して来た。とするプーチンの主張を、そのまま(ほぼ無条件で)「前提」とするならば(それぐらいしか、私(ZERO)には思い付かないんだが。)、ナントカ「ロシア人とウクライナ人が戦争を始めた外部要因としての西側の政治」というロジックが「結びつく」。

 つまりは、上掲AER記事は、ほぼ「プーチンのプロパガンダ記事」となっている、訳である。

 もとより、朝日新聞社説が朝日新聞の公式公的な主張であっても、それが「朝日新聞出版の週刊誌の記事」を掣肘するモノではあるまい。朝日新聞記者でも「朝日新聞社説に反対」という者が居ても構わないし、仮に上掲ほぼ「プーチンのプロパガンダ記事」が「朝日新聞記者全員の総意に反する主張」であったとしても「多様性の維持」という点では意味・意義のある記事、と言うことも出来よう。

 更に言えば、上掲AERA記事はほぼ「プーチンのプロパガンダ記事」となっているが、上掲記事はほぼインタビューのみで形成されているから、その記事内容は「インタビュー対象者の意見」であって「AERA記者の意見・主張では無い」と言う「言い逃れ」が出来るようになっている・・・と言うより、上掲AERA記事には、殆ど「記者の主張」が(直接的には)出て来ない。ある意味「不思議な記事」になっている。

 チョイと邪推を巡らすならば、「ロシアの肩を持ちたいのはやまやまだが、現状現況ではロシアを非難しなければ”格好がつかない”ので、朝日新聞社説でおおっぴらに非難しておいて、AERA記事でこっそり”ロシア擁護”を実施している。」とも、考えられなくは無い。

 「ロシア擁護をする」ならするで、左様主張するが良いでは無いか。それを「週刊誌記事でこっそり擁護」とは、なんたる姑息であることか。
 ま、そんな姑息さが、「朝日らしい」と言えば、「朝日らしい」のであるが。
 

  • <注記>
  • (*1) 前述の王位&皇位継承戦争や、近いところでは未だに継続中の朝鮮戦争まで、反証はタンとあるのだが、そこは無視して。 
     
  • ウクライナが必要としているのは、「平和」ではない。「勝利」である。【敢えて断言】

 今更ながらであるが、ウクライナで戦争が始まった。見方によってはこの戦争は、8年前にロシアがクリミア半島に侵入・併合してしまったときから既に「始まっていた」のである。また、今次ロシアのウクライナ侵略に先立ち、ロシアが「国家と認定した」東ウクライナ二州は、以前から「親露派反政府組織の占領下」だったのだから、(一応、内戦とは言え)「戦争は続いていた」とも言い得るだろう。

 だが、ロシアの「第一次ウクライナ侵攻」とも言うべきクリミア併合も、親露派反政府組織東ウクライナ占領による「内戦」も、「正規軍同士の正面衝突」には至って居らず、「戦争未満」の状態を「維持」した。


 しかしながら、今次「第二次ウクライナ侵攻」とも言うべきロシアのウクライナ侵略は、ウクライナの首都キエフが目標の一つとなり、15万とも20万とも言われるロシア軍が動員される一方、ウクライナ軍も「予想外なくらいの健闘」を見せており、首都キエフも第二の都市ハリコフも未だロシア軍の手には落ちず、開戦から1週間程して漸く報じられるようになった「戦況図」でも、ロシア軍占領下に入ったのは、「独立国ということにされた東ウクライナ二州に毛が生えた」程度に止まっている。

 無論、キエフもハリコフも、更にはウクライナ自身も、未だ「予断を許さない」厳しい状況にはある。開戦から既に1週間を閲し、通常の戦争で国連安保理が正常に機能していれば、「非難する国連安保理決議」が出て「休戦を強制される」ぐらいのタイミングだが、何しろ当事国の片割れたるロシアが(未だに)常任理事国で拒否権を有するモノだから、安保理も全うに機能していない。侵略されているウクライナにとっては実に厳しいところだが、それでも「圧倒的なはずの装備と動員数」にもかかわらず「ロシア軍の圧勝・楽勝」とはなっていない。

 なればこそ、ロシアはプーチン大統領の「核恫喝」発言が現出している、と見て良かろう。「ある程度予想通りにウクライナ侵略が上手く行っている」且つ「世界の対露経済制裁の効果は、許容できる範囲(と予想できる)」ならば、「核恫喝」発言なぞ、不要であろう。

  • ウクライナに平和を!」との主張は「正しい」か?

 かかる事態を受けて、ウクライナに平和を!と表明し訴える者は、「枚挙に暇が無い」どころか「猫も杓子も」と言えそうな状況にある。我が国に限っても、衆参両院から各市町村議会の多く。スポーツ選手や芸能人、漫画家など。大抵は「ロシア軍即時撤退」とセットになっているようだから、概ね「ウクライナを支持し、ロシアを非難する”平和運動”」と言うことが出来そうだ。

 「殆ど生まれながらの右翼」たる私(ZERO)とて、今次ロシアのウクライナ侵略(第二次ウクライナ侵攻)に対し憤り、ロシアを非難する点では、そんじょそこらの「ウクライナに平和を!」論者におさおさ引けを取るモノでは無い、心算だ。「ロシア軍即時撤退」にも、諸手を挙げて賛同しよう。

 だが、ウクライナが、(再び)平和になりさえすれば良い。」とは考えない。だから、「ウクライナに平和を!」とだけ訴える署名活動があったとしても(如何にも、ありそうだが)、私(ZERO)は先ず署名しないだろう。
 
 理由は、端的にはタイトルにした通りだ。ウクライナに必要で、ウクライナが欲しているのは、単なる「平和」ではない、からだ。

 単なる「平和」ならば、ロシアはプーチン大統領が出している要求に全面的に屈服し、その要求通りにウクライナが「非武装化・中立化」されれば、(少なくとも一時的には)「実現する」だろう。

 いや、それどころか、今次ロシアのウクライナ侵略に対して、ウクライナ軍及びウクライナ国民が示した「徹底抗戦ぶり」さえ、単なる「平和」のためには邪魔者であり、妨害である、とも言い得る。ハナっから無条件降伏していれば、戦争・戦火・戦乱を回避できる。と言うのは、一面の事実だ。だがそれは、平和主義」とか称されそうだが、「敗北主義」に他ならない。

 ウクライナ軍及びウクライナ国民に戦意が乏しく「敗北主義」に陥っていたら、今次ロシアのウクライナ侵略は「"平和的"な無血占領」に終わったかも知れない。それこそ正に、ロシアはプーチン大統領が思い描いていた「理想像」であろう。
 
 だが、その「プーチンの理想像」は、ウクライナの、ひいては世界の、あるべき姿であろうか?軍事侵攻による主権の侵害を、許容し容認し、”無血占領に終わらせる「平和」”が?」

 

  • ウクライナに必要なのは「勝利」である。「平和」は、その「勝利の結果」であって、目的ではない。

 否。断じて、否。

 軍事侵攻による主権の侵害を、許容し容認し、”無血占領に終わらせる「平和」”」をウクライナに求め、実現するならば、世界は「軍事大国による切り取り勝手の草刈り場」と化すだろう。ロシアがウクライナの次にバルト三国の併合を狙うことも十分ありうるし、中国が台湾併合、尖閣・沖縄占領に動き出す可能性は更に高くなるだろう。第3次世界大戦とて、「非核保有国同士の代理戦争」という形で生起すると言うのも、「架空仮想の話」と言うよりは「現実的な問題」となり得よう。「法や秩序よりも、軍事力がモノを言う世界」では、そうならざるを得まい。

 嘗て、ヒトラー率いるナチスドイツが、「非武装地帯」とされたラインラントに兵を進めた「ラインラント進駐」に於いて、斯様な場合に対抗して兵を進める筈であった英仏はこれを傍観し、「ドイツのラインラント進駐を容認する」形となった。これがその後の第2次世界大戦を惹起する事に、繋がったのである。

 ウクライナを、「21世紀のラインラント」としてはならない。
 今次ロシアのウクライナ侵略は、「21世紀の冬戦争」とすべきである。

 
 諄いようだが、繰り返そう。ウクライナに必要なのは、「ウクライナの平和」では無く、「ウクライナの勝利」である。

  • 日韓対話、するだけ無駄だ。-【毎日社説】日韓外相が会談 地域安定へ対話の強化を

 韓流推しをはじめとするアカ新聞どものチョウセンジン大好きっぷりは、多分「アカ繋がり」なのだろうが、下掲毎日新聞社説にもあるような兎も角韓国とは仲良くしろ(=日本政府は譲歩しろ)。日韓関係を改善しろ」って主張は、どこから来るんだろうねぇ。
 
 隣国同士だから」かぁ?隣国同志仲が悪いのは、良くあること。国境紛争は隣国同士でないと起きないし、戦争なんてのは隣国同士(特に地続きの隣国同士)だからやりやすい。間に国が挟まっていると、「緩衝国」と言って「戦争はやりにくい」のだ。(「やらない/やれない」訳では無い。「緩衝国を、敵国へ攻め込む前に血祭りに上げてしまえ」ば良い。第一次大戦でも第二次大戦でも、ベルギーはドイツの対仏進撃路となり、文字通り「蹂躙された」。)

 下掲するは、何やら「日韓の外相同士が会談した」と言うだけで、「日韓関係を改善しろ」とまたぞろ言い出した、毎日新聞の社説である。

  • 【毎日社説】日韓外相が会談 地域安定へ対話の強化を

 

 

  https://mainichi.jp/articles/20220215/ddm/005/070/112000c

  

 

オピニオン

 朝刊政治面

毎日新聞 2022/2/15 東京朝刊 838文字

 

 林芳正外相が韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外相と米ハワイで会談した。対面での外相会談は5カ月ぶりで、林氏の就任後は初めてだ。

 

 会談では、北朝鮮への対応を含め、地域の安定にとって日韓協力が重要であることを確認した。北朝鮮によるミサイル発射が相次ぐ中、安全保障分野で連携を強化するのは当然だ。

 

 

 関係悪化の原因となっている元徴用工、元慰安婦、半導体素材の輸出規制といった問題では、主張は平行線をたどった。日本が世界文化遺産に推薦した「佐渡(さど)島の金山」を巡っても、双方の立場は食い違ったままだ。

 

 一方で、健全な関係に戻すため、外交当局間の協議や意思疎通を活発化させることでは一致した。深刻な相互不信から抜け出すのに対話の強化が必要なことは論をまたない。有言実行を求めたい。

 

 

 ブリンケン米国務長官を交えて開かれた日米韓外相会談の共同声明は、北朝鮮の行動に懸念を示すと共に、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。ミャンマーやウクライナの情勢、気候変動や感染症対策など地球規模の課題も取り上げた。

 

 林氏は共同記者会見で、日米韓の連携が「地域の平和と安定にとって不可欠だ」と語った。鄭氏も「協力の範囲は広がり続けている」という認識を示した。

 

 

 しかし日韓関係の悪化が、米国を含めた3カ国の連携に水を差しているのが実情だ。

 

 米国は先週発表した「インド太平洋戦略」で、日本と韓国を名指しして関係改善を求めた。米国の東アジア戦略の支障になりかねないという懸念を示したと言えるだろう。

 

 米中対立が激化する中、東アジアの安定に対する日韓両国の責任は重い。関係悪化を放置することは自らの国益も損なう。そうした自覚を持つ必要がある。

 

 

 韓国では来月の大統領選を受けて、5月に次期政権が発足する。与野党の有力候補はいずれも、日韓関係の改善が必要だという認識を示している。

 

 もつれた糸を解きほぐすのは簡単ではない。両国政府は今回の外相会談を機に丁寧な対話を重ね、事態打開を目指して努力しなければならない。

 

  • 条約も合意も約束も守らない相手と、何も話すことなぞ無い。

 先ずは日韓基本条約と日韓慰安婦合意を守り、履行しろ。話が始まるとしたらそれからで、それが無ければ話はお終い。それ以上でも、それ以下でも、無い。

 再三繰り返す通り、日韓関係は、「悪化している」のではない。

 日韓関係は、「終わっている」のである。

 日韓関係を「終わらせた」のは、徹頭徹尾完全無欠完璧無瑕疵に、一点の疑義の余地無く一片の情状酌量の余地無く、韓国である。特に(他にも数え切れないぐらいにあるのだが)「韓国が一方的に勝手に、日韓基本条約違反を放置し、日韓慰安婦合意を反故にした」ために、「終わった」のである。

 日韓関係が「再開する」としたら、それは、韓国が日韓基本条約と日韓慰安婦合意を履行した場合、だけである。その履行が無ければ、章題にもした通り、条約も合意も約束も守らない様な相手とは、話をするだけ無駄であり、外交対象として扱えないのである。

 それは、韓国が隣国であろうが、「良好な日韓関係が地域安定に資そう」が、関係ない。条約も合意も約束も守らない相手とは、条約も合意も約束も意味を成さないのだから、成立しない。暇潰しのおしゃべり相手ぐらいにはなるのかも知れないが、外交交渉は成立しない。

 何故ならば、外交交渉というモノは、密約かも知れないし紳士協定や暗黙の了解かも知れないし不文律かも知れないが、何らかの約束/合意/条約を成立させ、以て国益に資する事が目的であるから。故に「約束/合意/条約を守らない相手」とは、逆立ちしても「外交関係は、成立しない。」。QED、って所だ。

 ああ、「条約は、破るためにある。」なんて言葉はあるよ。だがこの言葉は、「大抵の条約は守られる」のが前提条件となっている。大半の条約が守られる中で、ここぞという肝心要の条約(=中立条約とか不可侵条約など)を破ることで、政治的奇襲をかけ有利な状況を作り出すのが、「条約は、破るためにある」という言葉の意味。
 言い替えるならば、「条約は破るためにある」と言い条、その「破る条約」は極少数であり、それ以外の大半の条約を守っているからこそ「破った条約」の効果がある。

 「ハナっから条約を守らない相手」とは、「いかなる条約も意味を成さない」のであるから、早晩「そんな相手と条約を結ぶ者は居なくなる」か・・・・「破られても痛痒の無い/少ない条約しか結ばれなくなる」だろう。

 今の韓国は、少なくとも日韓関係に関する限り、正に「ハナっから条約を守らない相手」である。だからこそ、日韓関係は「終わった」のであり、再開の目処は全く無い。幾ら毎日社説が「日韓友好」を叫ぼうとも、な。