人類史の「正倉院」が「日本列島と日本人」だ
日本列島は、ユーラシア大陸東端から海を隔てた海上にあり、
日本列島の東は、
近海に点在する島嶼が尽きれば太平洋の大海原が広がるのみである。
日本列島の面積は、全地球の陸地面積の0・25%しかない。
そして、その約七割が山岳地帯で、人の住める平野は少ない。
しかも、その地下には、
西から東へ地底を動かす「ユーラシアプレート」と「北米プレート」
そして、
東から西へ海底を動かす「太平洋プレート」と「フィリピンプレート」の
合計四本のプレートが、ぶつかりひしめき合って
常に大地と海面を激動させる地震と津波を起こしている。
地下に四本のプレートが押し合う大地は、地球上に日本列島以外存在しない。
さらに、
全地球の陸地面積の0・25%しかない日本列島の大地には、
全地球の活火山の一割が存在する。
この日本列島には、一年に、春、夏、秋、冬の四季が巡り
毎年秋には、必ず台風が、数度海から上陸して
草木を薙ぎ倒して家屋の屋根を吹き飛ばして列島に沿って北上する。
斯くの如く、日本列島は、
人知を遙かに超えた
地震、火山爆発、台風、豪雨が荒れ狂う大地と津波が襲う海に囲まれている。
しかし、この日本列島の山岳の森と平地と川と海が
ユーラシアのどの大地よりも生物多様性に富み、
自然の猛威に耐える人々に豊かな食料を与えて続けてきてくれた。
従って、人々は、何万年も、命の糧を与えてくれる日本列島の大地と海に
「神々が宿ると感じ」この大地に留まりつづけた。
同時に、この苛酷な大地の恵みを得て生き続ける為には、
群れをつくって一致協力し、自然の猛威を克服してゆくしかない。
従って、この数万年の道程のなかで、
日本列島に生きる人々の群れは、共通の言語を話すようになり、
命の糧をもたらしてくれる神々に仕える群れ(部族)の長が生まれた。
このようにして、日本列島における数万年が、
共通の言語である日本語を生み出し、
天皇を誕生させ、日本民族を形成した。
そして、この日本民族が、
太古から何の断絶もなく、そのまま百二十六代の天皇を戴いて
現在、即ち、西暦二〇二五年に至っているのだ。
ここに注目した最初の西洋人(フランス人)のクロード・レブィ=ストロースが、
前回に述べたが、次の通り言ったのだ。
「・・・われわれ西洋人にとっては、
神話と歴史の間にぽっかりと深淵が開いている。
日本の最大の魅力の一つは、
これとは反対に、
そこでは誰もが歴史とも神話とも
密接な絆をむすんでいられるという点にあるのだ。」
110番したことある?
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