今日の日曜日、
久しぶりにNHKの「日曜討論」にチャンネルを合わせた。
タイトルは、勇ましい。
「米大統領選トランプかバイデンか最近情勢を徹底分析」
そして、
アメリカ国内情勢に詳しい「専門家」と、
アメリカ人のタレントのパックンと
4年前の選挙でトランプ当選を全く予期せず
従って、トランプ陣営と全く接触していなかった
前駐米大使もでていた。
そして、皆さん、
アメリカの人種差別や黒人問題やヒスパニックのことに関し、
いろいろしゃべってくれた。
タレントのパックンは、内実のある適切なことを言った。
が、中共の動向、中共の対米反トランプ謀略活動、
に付いて語る者は皆無だった。
この討論番組には、
全体としてポッカリとした大きな欠落があった。
その欠落は、
我が国も必然的に当事者であり、
我が国の興廃がかかる課題だ。
即ち、共産党独裁国家中共の覇権拡大を容認するのか否か。
ソ連との第一期冷戦に続く中共との第二期冷戦に、
立ち向かい、世界の自由と民主主義陣営を守り
二十世紀末のソビエト崩壊に続き、
二十一世紀の中共を崩壊させようとする候補者は誰だ、
という問題意識だ。
具体的には、
断固として、尖閣を守り、台湾を守り、香港を守り、
東シナ海と、南シナ海と、インド洋の
航行の自由を守る問題意識を持つ候補者は誰か、
ということだ。
トランプ氏は、
ソビエトを崩壊させたロナルド・レーガン大統領を
尊敬し見習おうとしている。
バイデン氏は、
スター・ウォーズ作戦を発動したレーガンを
バカなカーボーイと嘲笑した。
四年前の選挙では、
アメリカのメディアとその忠犬の日本のメディア(と外務省)は
こぞってヒラリー・クリントン当選を予想していた。
しかし、トランプが当選した。
よって、今朝のNHKを観て、私は、
トランプ当選を予想する。
・・・ ・・・ ・・・
本日の午後二時から、
神戸の須磨寺に建てられている
「シベリア満蒙戦没者慰霊碑」
の前で行われるシベリア満蒙での戦没者慰霊祭に出席する。
その碑文には、
軍人たると民間人たるを問はず、戦争末期から戦後にかけて
満蒙北鮮シベリアの地に
いわれなき戦火といわれなき虜囚抑留の果てに
非業にたおれしわれらの仲間を弔い奉る
と刻まれている。
須磨寺の前管長がシベリアから帰還された人で、
毎年、慰霊祭をされていた。
しかし、参加者の高齢化の為にしばらく途絶えていた。
そして、近年、若手有志が、慰霊祭を復活させ
毎年十月第一日曜日に慰霊碑の前で法要を営んでいる。
平家滅亡の端緒となった一ノ谷の合戦は、
須磨寺の西で行われた。
源氏の武者熊谷直実は、
平家の船に乗らんと海に入った
若い平家の騎馬武者平敦盛を呼び止める。
騎馬武者は、馬首を巡らし岸に戻ってきた。
熊谷は汀(みぎわ)で武者と組み合い、
押し倒して首を掻かんと兜を押しのければ、
武者は十六歳ほどの自分の息子と同じ少年だった。
熊谷は、少年を逃がそうとしたが、
少年は、早く首を取れ、と言った。
熊谷は涙を流して首を取り、少年が持っていた笛とともに、
首を抱えて源義経が首実検をしている須磨寺の本堂横の池の側に向かった。
須磨寺に集まっていた源氏の武者たちは、
戦の前の前夜、平家の陣から聞こえてきた素晴らしい笛の音は、
この若き公達が吹いていたのか、と涙を流した。
この「青葉の笛」は、今も須磨寺に保管されている。
そして、「シベリア満蒙戦没者慰霊碑」は、
平敦盛の首塚の前に建てられている。
熊谷直実は、その後、京都の金戒光明寺で
法然上人の元で出家して僧侶になった。
京都の学生時代、私は、
毎日のように黒谷の金戒光明寺の境内の墓所を歩いていた。