厳冬のなか上半身裸でダッシュ、手荒い祝福にも笑顔!
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140119/trd14011907000001-n1.htm大通公園の8丁目会場で行われた自衛隊の成人式イベントで、雪上のビーチフラッグをするために、上着を脱ぐ
さっぽろ雪まつりのメーン会場となる札幌市の大通公園では雪像の基礎となる雪積みはほぼ終わり、厳しい寒さの中で大雪像作りが本格化している。
そんな最中、各地で成人式を迎えた。全国で121万人、札幌市でも1万8000人が新成人となった。
多くの隊員は出身地の地元に戻って成人式を迎える中、8丁目会場で雪まつりの雪像作りで残っている真駒内駐屯地第18普通科連隊の隊員3人のためにイベントが開かれた。
この日の気温はマイナス7度と急激に冷え込んだ。晴れていたと思ったら突然、雪が激しく降ってくるという猫の目のような天候。隊員3人のために、作業の手を休めて全員が整列する。
新成人を代表して、3月に20歳になる野口義謙さんが「自衛官として誇りを持ち、有事に際しては身の危険を顧みず、任務を全うする」と誓った。
大通公園の8丁目会場で行われた自衛隊の成人式イベントでの新成人の誓いをする野口義謙隊員
式の最後は雪上ビーチフラッグが行われた。新成人3人は上半身裸になり、先輩たちが見守るなかで広場の端から、雪が5メートルほど積み上げられた場所に置かれた赤い旗を目指して猛ダッシュで駆け上がった。
大通公園の8丁目会場で行われた自衛隊の成人式イベントで、雪上のビーチフラッグをするために、雪の上でスタート準備
大通公園の8丁目会場で行われた自衛隊の成人式イベントで、雪上のビーチフラッグを取るために、雪の上のフラッグへ駆け上る
最後は隊員全員による胴上げもあり、雪のなかにほうり投げられるという手荒い“祝福”を受けた。
大通公園の8丁目会場で行われた自衛隊の成人式イベントで、雪上のビーチフラッグ終了後、隊員による胴上げがあり、新成人たちは雪の上に…
野口さんは今年初めて雪像作りに参加している。外周の足場を組み立てる作業を行っている。
「外の作業なので、寒さが大変。先輩に教わりながらの作業です」と話す。子供のころ、家族で雪まつりに来て、雪像の大きさに驚いたという思い出を話した。野口さんは高校時代は地元での公務員を目指していたが、東日本大震災が起き、現地での自衛隊の活躍を見て、入隊を決めた。
雪像作りは厳しいが、「ものを作り上げる作業は達成感がある」とも話す。「上の人から言われたことをしっかりとやり、先輩に近付けるようになりたい」と語った。
もうひとりの成人の長谷川浩太さんは雪像作りの会場での成人式について「いい記念になった」と笑顔で語った。「能力を高められるように、体力面も技術面も成長できるようにしたい」と話した。
新成人となった野口義謙さん(右)と長谷川浩太さん
3人の新成人も含め、8丁目会場の自衛隊員による大雪像作りは順調に進んでいる。(松垣透)