外務省はいらない。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





攻めの官邸主導外交で日本優位。間に合った安倍政権の登場。教育改革で日本を取り戻せ~日下公人氏

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38163





マット安川 今回のゲストは初登場、碩学・日下公人さんをお迎えして、戦前の日本の教育が世界一の水準だったお話から、現安倍政権が“慎重に”行っている政治情勢まで、詳しくお聞きしました。

日本を取り戻すためには教育改革が必要

日下 公人(くさか・きみんど)氏
評論家、作家。日本長期信用銀行勤務および経済企画庁出向、大学教授など多彩な経歴を持つ。著書・共著多数。近著に『いま日本人に読ませたい「戦前の教科書」 』『日本精神の復活 安倍首相が「日本の自立」と「世界の再生」を果たす 』『思考力の磨き方 』などがある。(撮影:前田せいめい、以下同)




日下 安倍(晋三)政権について、本当に素晴らしい人がいてよかった、間に合ってよかった、日本はつぶれるところだったと思って喜んでいます。

 ただ、アベノミクスというのは全体の中の経済政策だけで、安倍さんがやろうとしていることは、総選挙の時からポスターに書いてあるとおり、「日本を、取り戻す。」ということです。

 では、日本を取り戻すとは、何ぞやということです。取り戻すというと、バックすることだと思っているから、「エエーッ」となるんですよね。それはマッカーサーが日本に来る前のことですか、となる。それは軍国主義で、悪い日本でしょと。

 僕はそうとは限らないと言っています。マッカーサーが来る前の日本は、なかなか立派で、だからアメリカを相手に3年半頑張れたんです。スゴイことですよ。世界中そんな国はないですから。だからアメリカ人はいまでも日本を怖いと思っているわけですよ。中国も日本を怖いと思っているわけです。

 そこで最近、『いま日本人に読ませたい「戦前の教科書」 』という本を出しました。戦前の教科書を自分で読んで気持ちがよかった。

 あの教科書は、第1次世界大戦が終わって世界中これからは平和だと、もう二度と戦争はあるまいと思っていた時に作られたものです。だから世界は平和、仲良くしようということと、同時に、日本人の根性はなくしちゃいけないよと、その両方が書かれている教科書なんです。


いまの教科書は、教科書自体が悪い前に、先生に根性がない。先生が逃げちゃって、明治維新からこっちの歴史は教えないですからね。また、大学も逃げちゃって入試問題に出さない。大学の入試問題に出ないから、高校の先生は要らないといって飛ばしちゃう。

 安倍さんは前回の総理大臣だった時から、教育改革に一生懸命取り組んできた。これからまた教育問題に力を入れ始めるだろうと思います。僕も賛成です。

外交で優位戦を戦う安倍首相に、米中は恐れをなしている

 安倍さんは前を向いて、いままでとは違うことをやっています。このあいだの訪米で、安倍さんはオバマ大統領に対して、強いアメリカは強い日本がつくってやると言ったんですから。だからオバマ大統領は記者会見で浮かない顔をしていたわけです。

 TPP(環太平洋経済連携協定)でも、オバマ大統領がコメ問題で攻めたてた時に、安倍さんは、アメリカだって聖域があるじゃないかと言ったわけです。自動車産業を聖域にしているじゃないか、だからお互い様だと。

それで聖域なき貿易交渉というのは言わないことにしようといって、飲ませたんです。安倍さんはオバマ大統領に勝っちゃった。それについてメディアが報道しないのは、安倍さんを褒めたくないからでしょう。

 また、安倍さんは農協も回って、攻めの農業、日本から農産物を年間1兆円輸出するような農業にしようと言ったわけです。そのためには株式会社に農業をやらせたらどうかと。それは農協はつぶれろという意味だから、そんなこと昔は怖くて言えなかった。だけど安倍さんは言った。

 農協も、それなら選挙で落としてやるとは言えず、黙っちゃった。いま安倍さんは選挙に強いですからね。そして攻めの農業はできる、TPPに入っても大丈夫だと言って、アメリカに乗り込んで、自動車の問題を出したわけです。

 安倍さんは完全に勝っている。外交でトンデモないことをドンドンやっている。これは優位戦です。アメリカにもビクビクしない、中国にもビクビクしない。そういう気持ちになると、中国の習近平国家主席なんて本当にビクビクしている、オバマ大統領だってビクビクしているというのが見えるようになるんです。


逃げ回るだけの外交しかできない外務省は必要ない

 


 鳩山由紀夫元総理が、尖閣諸島は日本が中国から盗んだという発言をしたことについて、処罰せよだの何だのと言う人がいますが、それは情けないと思います。そんなことしなくても、鳩山さんのような人はもう当選しないでしょう。だから別に相手にしなくてもいいと思いますけどね。

 それよりも前に向かってドンドンやることがある。攻めの外交がいっぱいある。その効果はいま着々と出ているわけです。尖閣の問題でも、僕の意見は、そういう時はちゃんと言い返せばいいと。中国だってさんざん盗んだよと、あれも盗んだ、これも盗んだと言い返せばいい。

 また、尖閣諸島はアメリカが日本に沖縄を返還した時に返ってきたものです。尖閣はアメリカから返してもらったものであって、日本が中国から盗んだというのはどういう意味かねと言えばいい。

 外務省は絶対にそれをやらないですからね。そんなこと言うと後が怖いというのが秀才です。結局、先延ばししているわけです。変な役所ですよ。東大に行くようなずっと褒められてきた人ばかり採用するからいけないんです。

 日本人は民度が高くて、日本のエリートはそれに乗っかって楽をしているんです。外国のエリートから見ると、日本のエリートは程度は低くてダマしやすい。秀才では負けます。ケンカをしたことがないから弱い。だから日本の外交は押したり引いたりできない。勉強だけしてきた人にはできないんです。

 それに対して、安倍さんのやっているのは攻めの外交です。外務省がやっているのは逃げ回る外交。いまは官邸主導で外交をやっている。前から言われていることだけど、外務省は要りません。領事館だけあればいい。外交はいまは官邸だけでできます。