日本の防空識別圏。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





中韓で占有争い岩礁、日本の防空識別圏内だった。

両国を揺さぶる絶好のカード。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130617/frn1306171811008-n1.htm






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 韓国の朴槿恵大統領は27日から中国を訪問し、習近平国家主席と首脳会談を行う。中韓両国は「強い日本」の復活を恐れてか、歴史認識などで安倍晋三政権に「国際宣伝戦」を仕掛けてきている。こうしたなか、中韓両国を手玉に取る“切り札”の存在が明らかになった。両国が東シナ海で占有を争っている岩礁の上空にある防空識別圏が、日本にあったのだ。

 問題の岩礁は、中国と韓国・済州島の間にあり、中国名は「蘇岩礁(そがんしょう)」、韓国名は「離於島(イオド)」という。干潮時にも岩頂は海面下4・6メートルにある水中暗礁で、中韓両国とも「自国の排他的経済水域(EEZ)内にある」と主張している。

 韓国が2003年に海洋調査施設を建設してから両国の対立は悪化し、中国は昨年9月、「海洋監視船だけでなく、無人航空機による定期巡察対象に指定する」といい、岩礁奪還に意欲を示した。同時期、中国が同国初の空母「遼寧」を就役させたこともあり、韓国は「独島・離於島艦隊」の創設を検討する騒ぎに発展している。

 その岩礁だが、パイロットが使う航空図で位置を割り出すと、何と、完全に日本の防空識別圏(ADIZ)内にあるのだ=図参照。

 防空識別圏とは、各国が領空侵犯に備えるために領空の外側に設ける空域で、領土・領空などとは別の概念。日本周辺では、第2次世界大戦後、米軍が引いたラインを踏襲・定着しており、国際民間航空機関(ICAO)でも登録されている。通報なく不審な航空機が侵入した場合、迎撃戦闘機の緊急発進(スクランブル)の対象となる。

 つまり、中韓両国の航空機が、問題の岩礁上空に行く場合は日本への通知が必要で、無断侵入すれば、自衛隊機に追っ払う正当な権利があるのだ。

 実は、韓国メディアは昨年秋ごろから、この問題を指摘しており、「(岩礁上空の)識別圏を韓国側に入れる交渉に、日本側が聞く耳を持たない」といった報道をしている。

 ちなみに、韓国が不法占拠する島根県・竹島は、韓国の防空識別圏内に入っている。このため、日本の自衛隊機などが竹島上空を飛行する場合、事前通告して許可をもらう必要がある。

 わが国は、中韓両国が懸念するカードを、どう使うべきか。


 沖縄・南西諸島地域の領空を守る航空自衛隊南西航空混成団司令を務めた佐藤守・元空将も「絶好の切り札だ。世界の常識通り、粛々とスクランブルをかければいい。そのうえで、政治で駆け引き・取引をすればいい。過去の政権は、さまざまな面で中国や韓国に譲ってきた。そうした積み重ねが日本をここまでダメにした。腹を据えて対処すべきだ」という。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「中韓両国のトップは『反日』で結託して、北朝鮮問題などで『日本外し』をしようとしている。だが、中国人の韓国人嫌いは有名で、国民同士は必ずしも良好な関係ではない。外交の基本は『一番の敵を孤立させて、仲間を増やすこと』。両国を分断するために、使えるカードならば、使えばいい」という。

 ある外務省OBは「中韓両国が、領土問題で日本を挑発したり、歴史問題で日本を貶めるならば、韓国の航空当局が竹島での日本の飛行計画を認めないのにならって、飛行計画を認めないなどの圧力をかけてもいい」と、厳しい対応を促す。

 これに対し、現職の防衛省高官は「(日本の防空識別圏内にあることは)把握はしているが、相手国がある話。これまでの対応を含め、詳しい内容は言えない」と歯切れが悪い。

 ここはやはり、政治家が「戦略的外交」を展開する必要がありそうだ。