飯田市のりんご並木、50年以上続く手入れ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









【都道府県 伝統の教え】長野県





長野県飯田市の中心部に400メートルにわたるりんごの並木通りがある。昭和22年、同市は市街地の大半を焼失する大火に見舞われ、その6年後から市立東中学校の生徒が育てたりんご並木だ。

 「真っ赤なりんごの実る美しい町、そのりんごを誰一人盗む者のない心の美しい町を自分たちの手でつくろう」

 発端は生徒のこうした発案だった。全校生徒が定期的に「全校並木作業」に繰り出し、りんご並木の除草や摘果、施肥、花壇の手入れなどに汗を流す。こうした活動がすでに50年以上脈々と続いている。

 今では学友会はじめ地元関係者が協力し、大火復興のシンボルとして始まったりんご並木は現在、街のシンボルとなっている。

 並木通りを支える「縁の下の活動」がなぜこれほど長期にわたって続いたのか。学校HPでは、活動を援助してくれる方々への感謝を込めながら、次のように書かれていた。《「大切なものは、目には見えない」。かの『星の王子様』の中で狐(きつね)が語るセリフです。(中略)並木に関わる多くの皆さんのご援助などなど、すべてが「縁の下の力持ち」となって「りんご並木」を飯田市のシンボルたらしめているのでしょう》