昨日、ハワイ で真珠湾攻撃70周年の式典が行われた。ニュースでご覧になった方も多いと思うが、真珠湾を望む公園で約5000人の参加者が集まり、犠牲者を悼み黙祷を捧げた。中心に座っていたのは高齢の元軍人たちだ。真珠湾をじっと眺め、背筋を伸ばして星条旗に敬礼し、戦友たちに思いを馳せる老人たち。彼らの皺くちゃになった顔がとても素敵だった。
さて、今回の式典を見て気付いたのは、わが国を非難する調子が皆無だったことだ。かって50周年の式典やその報道には、幾分か日本の奇襲攻撃をなじる調子があった。さすがにわが国を批判するスピーチ は記憶にないが、ニュースには凄まじい爆撃シーンやルーズベルト大統領の演説が必ず含まれていた。どこかに日本が悪かったと云うニュアンスがあった。
ところが今回はそんなニュアンスがどこにも見当たらない。粛々と行われた追悼式には、奇襲攻撃と云う言葉も出てこなかった。日本にすら殆ど言及しない。わが国について語ったのはトモダチ作戦のエピソードを紹介した海軍幹部くらいだ。同盟国に対する大変な気遣いだ。
第二次大戦世代はその殆どが鬼籍に入った。日米で戦争をしたことすら知らない世代も増えている。先進的なゲームやライフスタイルを生み出すあの日本相手に勝てたのかと、仰天する子供達もいるそうだ。アメリカ 人にとって対日戦争は遠い昔の出来事だ。歴史のひとコマに過ぎない。
アメリカ 人の多くはとても日本が好きだ。率直に友情みたいな感情を抱いている人が多い。太平洋を挟んではいるが、とても近くて重要なパートナーだと思っている。日米が死闘が繰り広げたのは史実だが、正面からぶつかり堂々と戦い合ったからこそ、真の友情を感じる仲になれたのではないか。
世界には、嘘ばかりついて虚構の歴史をでっち上げ、日本を誹謗中傷し、理不尽な謝罪や補償を求める国々もある。真のトモダチにして同盟国のアメリカをわが国は大切にすべきだ。日米が仲違いでもすれば、喜ぶのはこうした連中なのだ。