中国より日本の新幹線が安全なワケ。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110730/trd11073007010001-n1.htm
約31トンある新幹線N700系の先頭車体が2台のクレーンで軽々と持ち上げられ、数十メートル離れた台車に載せられた。子供も大人もぽかーんと口を開けながら車体を見上げていた。
「新幹線は何で速いの?」「在来線より線路の幅が広いから速くても安全に走れるんだよ」。チビっ子の質問にJR東海浜松工場(静岡県浜松市中区)の渥美佳之助役が優しく答える。同工場の一般開放イベント「新幹線なるほど発見デー」では、新幹線の安全運行を担う“縁の下の力持ち”を知ることができる。
親子20人程度を1組にパンタグラフや車軸、台車など部品を点検・整備する現場を案内する試みを今年から始めた。夏休み中の2日間に行う特別イベントだ。ヘルメットをかぶりハンドマイクを持った案内係の指示に従い、親子が広い工場内を約40分程度のコースで歩いていく。
「車軸の方が車輪の穴より数マイクロメートル太いから油の圧力を使って…」「架線に負荷がかからないようパンタグラフの当たり方を…」。風切り音とともにさっそうと駆け抜ける新幹線の地味~な裏方作業の現場。台車の走行試験や逸脱防止ストッパーの付け替え作業を見学する子供たちの反応も少し微妙かな?
しかし、案ずることなかれ。開業早々追突事故を起こした中国の高速鉄道に対し、昭和39年の開業以来、重大事故ゼロの日本の新幹線。地味な作業の積み重ねが安全性につながっていることが伝わったはずだ。
新幹線の車体が吊り上げられ、子供たちから歓声が上がった
チビッ子の質問に答える司会の女性と浜松工場の渥美助役
浜松工場の敷地に展示された検査測定用の新幹線「ドクターイエロー」