米軍戦略拠点グアム島にらみ「示威行動」か
沖縄本島と宮古島の間を通過した中国海軍の艦艇がフィリピン東方海域まで進出したことが13日、分かった。近く演習を始めるとみられ、九州-台湾-フィリピンを結ぶ「第1列島線」を越え、小笠原諸島-グアム-パプアニューギニアを結ぶ「第2列島線」への進出の意図を鮮明にする狙いがあるという。
中国艦艇は8、9両日、3つのグループに分かれミサイル駆逐艦やフリゲート艦など計11隻が沖縄本島南端と宮古島の中間地点を抜けた。潜水艦も同行しているとみられる。
艦艇はその後も南下を続け、沖縄本島から約1500キロ離れたフィリピン東方の海域まで展開した。11隻のうち補給艦1隻は途中の海域で離脱しており、演習終了後に他の艦艇が戻ってくるまで待機しているとされる。
中国海軍は昨年3月と4月、駆逐艦などが沖縄本島と宮古島の間を通過後、バシー海峡を抜け南シナ海に進出したり、沖ノ鳥島の周辺海域で訓練を行った。それらに比べ今回の艦艇行動の特徴は、より遠洋での訓練を重視し、米軍の戦略拠点であるグアム島をにらんだ「示威行動」との見方も出ている。
第1列島線と第2列島線