「天に学び地に学び人に学ぶ 天を学び地を学び人を学ぶ」 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







【都道府県 伝統の教え】宮崎県



「天に学び地に学び人に学ぶ、天を学び地を学び人を学ぶ」。宮崎県には平成6年、公立で初めての中高一貫校、県立五ケ瀬中等教育学校が誕生した。これは同校の創設の言葉だという。

 天孫降臨など神話の舞台として知られる高千穂町にも近い、九州山地の自然に囲まれた五ケ瀬町に同校はある。1学年40人。6年間、全寮制で過ごす。

 開校の年に同校を訪れ、1期生の中学1年生から話を聞いたことがある。寮生活当初ホームシックになる生徒もいたというが、「自然がいっぱいの、この学校でどうしても勉強したかった」「親元から離れて、自分の力を試したかった」と頼もしい声があった。

 地元の人を講師にわらじづくりや森林学習など同校ならではの体験学習も重視。寮生活ではハウスマスターと呼ばれる若手教員らがサポート。先生は「一生を通してつきあえるような友人との思い出が多くなるのでは」と話してくれた。

 開校から17年。周りに塾はないが東大、京大を含め進学実績があり、県庁や医師、教員など地域で活躍する卒業生も多いという。

 宮崎は県全体でも歴史文化や郷土に尽くした先賢、人情豊かな人々とのふれあいを通じ、ふるさとを学ぶ教育に力を入れている。