才能を伸ばせる男女別学の良さ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







【都道府県 伝統の教え】埼玉県



 埼玉県は男子の浦和、女子の浦和一女など伝統校、進学校を含め公立高校では全国的に珍しい男女別学が残る。「男女共同参画社会」を進める動きのなかで全校共学化する自治体が増え、宮城も昨春、県立が共学に。残るのは群馬などきわめて少数派だ。

 埼玉でも男女共同参画推進条例が平成12年に制定されたのに伴い、県立高校をすべて共学化しようという動きがあった。産経新聞東京本社の資料室に『埼玉県立浦和第一女子高等学校 共学化の記録』という冊子が残っている。作家の吉永みち子さんや女優の向井亜紀さんの母校でもある浦和一女。共学化の危機を迎えた平成14年当時、「女子高としての存続」を決議した同校PTAが、経緯やアンケートなどをまとめたものだ。「共学では男に依存してしまう。一女はいろいろな面で頑張れ、共学よりたくましくなれる」など生徒の率直な意見は興味深い。保護者からは「これからは学校の個性が生徒を惹(ひ)きつけていく」という意見も。

 『なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか』(学研新書)の著者、中井俊已さんによると、男子は理数、女子は読解力に秀でるなど学力の特長のほか生徒指導面も違いがあり、特性に応じた指導が効果をあげているという。