与謝野台風が民主党支持者をも吹き飛ばす。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「夕刻の備忘録」 様のブログより。



予想通りの展開になってきた。

民主党は、小沢グループと反小沢グループに二分され、党内は誰が何処で何をしたか、得をする奴は誰だ、外される奴は誰だと疑心暗鬼になっている。そんな状況の中で与謝野馨が一本釣りされ入閣した。

政策も無ければ、政局も読めない民主党議員に、与謝野入閣などまさに寝耳に水のはずであったろう。多くの入閣希望者が狼狽したであろう。枠外の者ほど、妙な自信を持っているものだ。

そして今、民主党内に「反与謝野」の風が巻き起こっている。
閣内は既に嵐の様相である。

これで政権中枢部も二分された。与謝野にフリーハンドを持たせて、当面を乗り切ろうとするお気楽首相グループと、主導権は絶対に譲らないとする反与謝野グループである。

これで民主党は三分割された。
いや、反小沢グループも同様なら四分割である。
誠に予想通りの展開になってきた。

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与謝野本人の思惑とは全く無関係に、民主党は新たな火種を抱えてしまった。本人がどう考えていようと、そんなことは全く無関係にである。

与謝野馨ただ一人で、外国人参政権を筆頭にする所謂「売国法案」を阻止できるわけではない。また、与謝野馨ただ一人で、政権浮揚に繋がるような大きな仕事が為し得るはずもない。従って、民主党の政策は表面上何も変わらない。好くも悪くもなりようがない。新閣僚は、政権の延命にも寄与しないし、政策の実現に関しても同様である。

要するに、与謝野入閣は党内に揉め事のタネを持ち込んだだけの話である。仮に与謝野の仕事が実を結ぶとするならば、政策の細かい摺り合わせの面であろう。そんな細部に精通している者は民主党内にいないからである。与謝野が何を考え、何を狙っているか、彼等には欠片も分かりはしないからである。従って、こうした面では、何の妨害も無く仕事が出来るかもしれない。

しかし、表の目立つところでは全く不調に終わるだろう。絶対に仕事をさせないように、妨害する人間が多数いるからである。

そして、以上のようなことは、何より与謝野馨本人が一番理解しているはずである。従って、何もかも分かってやっているはずである。よって、総合的に見るならば、与謝野入閣は我々国民にとって、利益になるかもしれないのである。

 民主党はこれで延命することはない。
 細かい政策面での整合性は取れるようになる。
 そして、内部はさらに分裂する。

増税、年金、その他諸々の強行突破路線が、民主党支持者をも吹き飛ばすだろう。与謝野が口を開く度に、支持率が下がるだろう。

麻生内閣は全治三年、三年後のデフレ克服状況を見て、その時点から消費税増税を含む対策を取ると繰り返し明言していた。それが麻生自民党のマニフェストだった。そして、その内閣の財政金融担当が与謝野馨。

一方、鳩山民主党は、消費税は絶対に上げないと言っていた。少なくとも来たる任期の四年間は、議論さえしないと明言していた。それが民主党の詐欺フェストだった。

如何なる「お灸層」でも、これらの事実は知っているだろう。マスコミが幾ら逆さまに報道したところで、こればかりは誤魔化せない。

この大矛盾の両側に与謝野馨は立っているのである。
国民は黙ってレッドカードを突き付けるだろう。
大義無き増税に賛成するような有権者はいないのである。

以上、与謝野入閣は打倒民主党に向け、かなりのメリットがあるように感じるのであるが、如何であろうか。罵詈雑言を浴びせるには忍びない、誠にナイスな人事ではないだろうか。兎にも角にも国会の開会が楽しみなのである。