リバース・エッジ
≪公開時コピー≫男は若者たちにかつての
自分の青春を見た!!
製作国:アメリカ
製作年:1986年
公開年:1990年
【監督】 ティム・ハンター
【製作】 ミッジ・サンフォード
サラ・ピルスバリー
【出演】 デニス・ホッパー (フェック)
アイオン・スカイ (クラリッサ)
クリスピン・グローヴァー (レイン)
ジョシュア・ミラー (ティム)
キアヌ・リーヴス (マット)
アイオン・スカイ・レイッチ
デヴィッド・ローバック (サムソン)
ロクサーナ・ザル
【Zero的評価】 50円
【リピート率】 ★
【見所】 若かりしキアヌ。
【鑑賞本数】 年間:24作目 通算:130作目
【 感 想 】
どうしようもないとか、やるせないとか、行き場のない暗い気持ちになる映画。高校生の男女7人。男の子達は想像するに成績はあまりよくなく、教師受けもよいとは言いがたい。どこか複雑な家庭環境を思わせる態度と風貌。女の子達は反対に育ちがよくて、悪ぶっている男の子に惹かれている感じ。何かとゴタゴタしているが、つるんでいるそんな印象がある。
その中の一人サムソンンがガールフレンドを殺してしまうことから物語ははじまる。サムソンを逃がそうとするレイン。警察に通報するマット。それぞれがサムソンにとってよいと思うことをするのだが本人は無関心。むしろ無頓着。
80年代。悩めるティーンエイジャーが主人公の青春映画がアメリカで多く作られた。リアルにその年頃を映し出した作品が出てきた。それまで映画はあくまでもスクリーンの中の現実離れしたエンターテイメント色豊なものばかりで、理想郷のようなステレオタイプな成功例ばかりの世界でしかなかった。
だけど、現実に成功例はごく少数で、大半がそういう世界を別の世界に思っている。実際、大人は職にあぶれ、その日暮らしが精一杯。子どもは学もなく、金もなく、親と同じ道を歩きたくないと思いながらも踏襲してしまう。将来はゴミ溜めみたいなものだと、希望のかけらもなく灰色の暗い人生だと思っている。リバース・エッジの男の子達はそういう風に見えた。
いずれこの町を出てやると思う心で現実はムリと諦めている。自分のことなのに無関心にならざるを得ないのかもしれない。だから、同級生が犯した過ちにも、二度と帰らぬ人となった友達にもどんな感情を抱いていいのやら、わからずにいる。大人はそんな若者を理解できずに苦しむ。それは単に時代が変わったからと言えるが、将来に期待も夢も抱けずに小さな町にくすぶっている大人を見て育った結果とも言える。成長してしまった先進国のひずみ、ゆがみそういったものを垣間見た気がする。
HERO―英雄―
≪公開時コピー≫この国はまだ本当の
ヒーローを知らない
製作国:香港/中国
製作年:2002年
公開年:2003年
【監督】 チャン・イーモウ
【製作】 ビル・コン
【出演】 ジェット・リー (無名 / ウーミン)
トニー・レオン (残剣 / ツァンジェン)
マギー・チャン (飛雪 / フェイシエ)
チャン・ツィイー (如月 / ルーユエ)
ドニー・イェン (長空 / チャンコン)
チェン・ダオミン (秦王 / チンワン)
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★★
【見所】 ワダエミの衣装が作り出す世界観
【鑑賞本数】 年間:23作目 通算:129作目
【 感 想 】
前評で難しいと小耳に挟んでいた。中国の歴史ものだから、一度で理解は出来ないだろうと半ば諦めに似た境地で手にした映画。物分りのいい映画ではないが、わかりにくくもない。ぱっと観た感想は文字で読むほうが面白いかもしれない。映像化にむく話、むかない話があると思う。HEROは後者。文字でゆっくりじっくり読んでみたい。
「グリーン・ディスティニー」の二番煎じのように感じられたのも事実。製作メンバー、モチーフが同じような所もあるので仕方ない。しかし、空を飛ぶ手法が流行るのだけは勘弁してほしい。空中移動中の絵が美しくなくて好きになれない。中国を舞台にした映画にはあの手法を使えばOKみたいな流れにならないことを願う。映像の一つ一つはさすがにきれいではあった。
アクションシーンもさすがのジェット・リー、ドニー・イェン他で、見応えも迫力もあった。ただし、マンネリ化しているようにも思えた。
無名が3人の刺客を倒した様を語りだす。「色」がキーポイントになっている。それに気がつくまでに少し時間がかかって、かなりしっかり惑わされた。事実と推測をすり合わせていく手法は面白い。赤服の時はエロティックで、白服は砂漠とのコントラストがきれい。どの色も全体がその色に染まるから不思議な空間になり、かなり好きな感じだった。布が風にたなびく絵は好きだが、色違いでばたばたとあおられると記憶障害めいたものが起こる。
西太后のようなおどろおどろしさとか、ラストエンペラーのような重厚さはなく、現代向けのあっさりめの味付け。いい悪いはさておいて。中国はさすが何千年という歴史を誇るだけあって外国の影響を受けても染まらない感がある。頑固なだけなのかもしれない。土地の広さに人口の多さは世界で一、ニを争う大国だから、どこか動じないというか鷹揚なのだろう。
時間を置いて、もう少し中国の歴史を知った上で見ればその深さを知ることができるかもしれない。
マイノリティ・リポート
≪公開時コピー≫誰でも逃げる
製作国:アメリカ
製作年:2002年
公開年:2002年
【監督】 スティーヴン・スピルバーグ
【製作】 ボニー・カーティス
ジェラルド・R・モーレン
ヤン・デ・ボン
ウォルター・F・パークス
【出演】 トム・クルーズ (ジョン・アンダートン)
コリン・ファレル (ダニー・ウィットワー)
サマンサ・モートン (アガサ)
マックス・フォン・シドー (ラマー・バージェス局長)
ロイス・スミス (アイリス・ハイネマン博士)
ピーター・ストーメア (エディ・ソロモン医師)
ティム・ブレイク・ネルソン (ギデオン)
スティーヴ・ハリス (ジャッド)
キャスリン・モリス (ララ・クラーク)
マイク・バインダー (リオ・クロウ)
ダニエル・ロンドン (ウォリー)
ドミニク・スコット・ケイ (ショーン / 9才)
ニール・マクドノー (フレッチャー)
ジェシカ・キャプショー (エヴァンナ)
パトリック・キルパトリック (ノット)
ジェシカ・ハーパー (アン・ライブリー)
アシュレイ・クロウ (サラ・マークス)
アリー・グロス (ハワード・マークス)
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★★
【見所】 近未来の世界
【鑑賞本数】 年間:22作目 通算:128作目
【 感 想 】
スピルバーグとトム・クルーズという組み合わせがどんな相乗効果をもたらすのかを考えることなく見たけれど、予想以上に面白かった。劇場で見なかったことを若干後悔。追われるモノはスクリーンで見るほうがよいらしい。
メトロポリスっぽい未来図。子ども心に憧れた正統派な未来の都市に思わずニヤリ。好きですこういう世界。角膜で個人を判別して、街歩いただけで、街頭広告が「○○はいかがですか?△△さん!」と声をかけてくる。はじめは楽しいが、うざそうと思ったのは余談で、都市構造は映画それも実写映画の割には骨組みがしっかりしていて好感を持てた。
スピルバーグは俳優の見せ方がうまい。細部のこだわり方がきちんとストーリーの複線になっていて目が離せない。キャスティングは地味ながらに渋い役者揃えていて、主役をひきたてる顔ぶれ。最近の豪華なだけのキャスティングとは異なる厳選されたエンターテイメントという感がさすがの一言に尽きる。
トム・クルーズ演じるジョン・アンダートン。犯罪予防局チーフ捜査官。やり手の捜査官で仕事ができる男ならではの不遜な態度とは裏腹に私生活では一人息子が誘拐され、行方不明。それが原因で離婚し、ドラッグにおぼれる弱さもある。アンダートンが自宅で昔のビデオを見ているシーン。立体ホログラムで実際にそばにいるかのような錯覚に陥る。技術が発達してよりリアルになったとしても、それが手放しに誉められるものではないと皮肉っているのかもしれない。
未来は“絶対”ではなく、いくらでも変えることができ、しかも、その変えるキーワードは自分の手の中だというのが前向きでよい。
全体がブルーフィルムをかけたような色調で暗いのだが、映画全体の行く末を示唆するようでもあってうまい。だけど、どうしても知りたいことが一つ。ショーンを誘拐したのは誰だ?複線をはりすぎていて変なところにひっかかって釈然としない思いを抱いたのは内緒の話だ。
マトリックス
≪公開時コピー≫なぜ 気づかない
製作国:アメリカ
製作年:1999年
公開年:1999年
【監督】 アンディ・ウォシャウスキー
ラリー・ウォシャウスキー
【製作】 ジョエル・シルヴァー
【出演】 キアヌ・リーヴス (ネオ/トーマス・アンダーソン)
ローレンス・フィッシュバーン (モーフィアス)
キャリー=アン・モス (トリニティ)
ヒューゴ・ウィーヴィング (エージェント・スミス)
グロリア・フォスター (予言者 / オラクル)
ジョー・パントリアーノ (サイファー)
マーカス・チョン (タンク)
ジュリアン・アラハンガ (アポー)
マット・ドーラン (マウス)
ベリンダ・マクローリー (スウィッチ)
レイ・パーカー (ドーザー)
ポール・ゴダード (エージェント・ブラウン)
ロバート・テイラー (エージェント・ジョーンズ)
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★
【見所】 サイファの言動・行動。
【鑑賞本数】 年間:21作目 通算:127作目
【 感 想 】
はじめてマトリックスを見たときはわけのわからなさと視覚から入ってくる映像を受け入れるのが精一杯という状態で、とてもストーリーにまで気を回す余裕がなく、ともかく変わった映画だなとか、深く考えたら負けだぐらいにしか思っていなかった。
だけど、二度目となるとさすがにストーリーを吟味できるだけの余裕はできる。そこで気がつけたのだが、「不思議の国のアリス」がベースにあったり、ネブ号のクルーたちが神の名前を持っていたり、グリム童話が絡んでいたり、奥の深さを垣間見た。レッドカプセル、ブルーカプセルに妙なひっかかりを感じて気がついたが、メルモだった。赤いキャンディ、青いキャンディ。メルモをウォシャウスキー兄弟が知るわけがないだろうと一人ボケつっこみをしてみる。いやオタクだから、知っているかもしれない。
自分が生きていると思っている場所が仮想現実の夢の世界で、実際は培養ポットのような所に閉じ込められていて、意識も何もなく生かされているだけだとしたらものすごく嫌だ。その上、ボロ船でボロ服着て、わけのわからないものと戦うような生活はもっとイヤだ。サイファの気持ちもわかりたくなる。実際にサイファのとった行動が良いか悪いかはさておき。
この世の中は知らないほうが幸せということが多いし、知ったはいいが引き返せなければ、余計に知らないほうがいいこともある。どことなくハリー・ポッターと共通するものがあるように思える。わけもわからぬまま、新しい世界に放り出されて、事情もわからぬまま期待されて、でかい荷物背負わされて気がつけば自分の肩に未来がのしかかっているという状況が似ていなくもない。
ストーリーを考える余裕はできたけれど、やっぱり理解はできず。マリリン・マンソンの曲とストーリーに対する不満と疑問だけが後に残る。やっぱり深く考えたら負けなのかもしれない。実はストーリーはなく、思いつきだけで作られているのか・・・?
キャリー
≪公開時コピー≫キャリーをいじめないで!
彼女が泣くと恐しいことが起こる・・・
製作国:アメリカ
製作年:1976年
公開年:1977年
【監督】 ブライアン・デ・パルマ
【製作】 ポール・モナシュ
【出演】 シシー・スペイセク (キャリー)
パイパー・ローリー (マーガレット)
ウィリアム・カット (トミー)
ジョン・トラヴォルタ
エイミー・アーヴィング (スー)
ナンシー・アレン (クリス)
ベティ・バックリー
P・J・ソールズ
シドニー・ラシック
プリシラ・ポインター
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 若かりし頃のトラヴォルタ。
【鑑賞本数】 年間:20作目 通算:126作目
【 感 想 】
原作はスティーブン・キング。超能力テレキネシスを持った少女キャリーを描いたサイコ・サスペンス。若かりしジョン・トラヴォルタろくでもない役で出演していて驚いた。
今でこそ超能力を題材にした作品は数ある。クロスファイアとかX-menとか。キャリーは多分そういう超能力映画の先駆け的存在だろう。もっともスティーブン・キングが確立させた世界なのかもしれない。それはさておき。
さえない容姿におどおどした物腰のキャリー。全身全霊でいじめてくれと言っているような存在で案の定、いじめられている。その上、狂信的な正統キリスト教信者の母親と折り合いが悪く、キャリーの居場所はほとんどない。さらにキャリーにはテレキネシスという得体の知れない力があり、感情が高ぶるとその力が溢れ出す。
自分の身の置き所がないというのはしんどいことだ。一日の大半を過ごす学校ではクラスメイトに嫌がらせをされ、いたたまれない思いをする。教師は無関心だったり、理解を示さなかったりする。家には宗教に走った母親がいて、衝突が絶えず、心やすまる場所がない。
宗教に走る母だからキャリーのことにかまう余裕はあるわけもない。子どもにとって親、特に母親は絶対の理解者であって欲しいのに、理解するわけもなく、子どもを自分の思い通りになる人形のように見ている。
キャリーは母親や社会から圧迫された被害者なのかもしれないが、母親も社会から迫害されたり、圧迫されたり、そういう何らかの被害者なのかもしれない。ひねくれすぎてしまって、人の好意を受け入れられず、だから、半ば狂人のようになってしまったのかもしれない。
束の間の幸せも壊されて感情をおさえきれず悲劇がおきてしまう。日ごろ、おとなしい人間は怒ると怖いと見当違いなことを思ってみる。超能力というのは生まれ持った力なのかもしれないけれど、案外、蓄積した言えない思いが目に見える形でひきだされてしまったものかもしれない。
トゥームレイダー2
≪公開時コピー≫カラダが欲しがる世界の刺激。
製作国:アメリカ
製作年:2003年
公開年:2003年
【監督】 ヤン・デ・ボン
【製作】 ローレンス・ゴードン
ロイド・レヴィン
【出演】 アンジェリーナ・ジョリー (ララ・クロフト)
ジェラード・バトラー (テリー・シェリダン)
クリス・バリー (ヒラリー)
ノア・テイラー (ブライス)
シアラン・ハインズ (ジョナサン・ライス博士)
ジャイモン・フンスー (コーサ)
ティル・シュヴァイガー (ショーン)
サイモン・ヤム (チェン・ロー)
テレンス・イン (ジェン)
ダニエル・カルタジローン
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 スパイグッズばりの通信機器類
【鑑賞本数】 年間:19作目 通算:125作目
【 感 想 】
トレジャー・ハンター、ララ・クロフトの第二弾。アンジェリーナ・ジョリーが好きだという贔屓目はあるにしろ、楽しめた。アクションとしてもアドベンチャーとしても、見所がたくさんあって、ライトでテンポがよくて、飽きずに観られた。
地中海海底に埋没していた“月の神殿”が地震によって姿をあらわす。ララが目指すはアレクサンダー大王像の胸に埋め込まれたメダリオンと黄金の珠。それは”パンドラの箱”への地図だった。
スパイグッズばりの通信機器他に笑いもしたが見入ったのも事実。現代のトレジャー・ハンターは金かかっていると思ってみる。通信機器にしろ、武器にしろ、最新機器を導入していて面白い。使うのは人なので、それをララがどう使いこなすかというのも一つの見所ではある。
今回もほぼ自前でアクション・シーンに挑んだらしいが、ジェットスキーに逆吊りバンジー、乗馬に棒術とよくやると感心。役者としてのプロ根性が半端でないからできるのだろう。本物らしく見せるために努力はしているのだろうが、元々運動神経がいいのかもしれない。本人の持つ気の強さとララ・クロフトのキャラははまっている。男勝りともとれるが、身一つで様々なことにチャレンジしていく姿は見ていて気持ちいい。ただ、今回執事と機械オタクの絡みが少なかったのが残念。あの3人のコンビが漫才みたいで好きだ。
パンドラの箱は疫病の箱という設定。製薬会社が利益目的に入手しようとして、ララの敵に回る。世界史に疎くて、宗教は弱いからパンドラの箱が何かを理解していなかった。封印されるぐらいだから、人の手に余るものなのだろう。もし、現存するのであればとうの昔に誰かが見つけて悪用しているだろうと思って見る。
トレジャー・ハンターという職業は正義の味方でしかありえないのかとも思ってみる。古代の宝は実は忌まわしいもので、それを悪の手に渡してはならない。そういうスタンスなのかと思ってみる。
クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア
≪公開時コピー≫エクスタシーは
血から血へ
製作国:アメリカ
製作年:2002年
公開年:2002年
【監督】 マイケル・ライマー
【製作】 ジョーグ・サラレグイ
【出演】 スチュアート・タウンゼント (レスタト)
アリーヤ (アカーシャ)
マーガリート・モロー (ジェシー)
ヴァンサン・ペレーズ (マリウス)
ポール・マッギャン (デイビッド)
レナ・オリン (マハレット)
クリスチャン・マノン
クローディア・ブラック
ブルース・スペンス
マシュー・ニュートン
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 主役のはずなのに脇役になっちゃったアカーシャ。
【鑑賞本数】 年間:18作目 通算:124作目
【 感 想 】
前作「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」もかなり寒いコケた映画だったが、「クィーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」も負けず劣らず寒いコケた映画だった。ヴァンパイアを題材にした映画、小説、漫画がくさるほど流出していて、B級でもそこそこ面白いモノが数多くあるだけにトホホな気分。
監督、キャストも一新されて、少しは面白くなったかと期待をしてみたが、根本的な問題だった。アン・ライスの原作を読んだことがないので、原作の面白さはわかりかねるが、ここまで退屈だと原作がつまらないのかと思ってしまう。
「インタビュー~」がルイスの苦悩振りを見せつける映画なら「クィーン~」はレスタトの苛立ちを描いた作品か。題名を直訳するとヴァンパイアの女王だが、肝心の女王、アカーシャが端役扱いでがっかり。原題は「QUEEN OF THE DAMNED」。忌々しい女王ぐらいの訳になるかと思うのだが、こういうタイトルつけるならアカーシャをメインにしてくれと心底思った。
ヴァンパイアとロックの組み合わせは意外と相性いいらしいと新しい発見はあったがそれぐらいで、人間ドラマで見せるにはこのシリーズは難しいものがあるのではと思ってみる。
レスタトも後天性ヴァンパイアだということが判明。人間からヴァンパイアになるのと、元々ヴァンパイアであることの人間性の違いはどこにあるのか。人間であるがゆえの孤独と疎外感はわからないけど、復讐心で滅亡を望んだのか、力を手にいれたかったのかが微妙。
世界観がある程度確立していて、インテリアとかも見応えがあるのだが、詰めの甘さが目につく。人間との共生を望むマハレットと全ての人間を滅ぼして、理想郷を作ろうとするアカーシャ。虐げられて忌み嫌われる存在だけにマハレットの考え方もアカーシャの思いもわからないわけではないのだ。アカーシャの作ろうとした理想郷は餌としての人間がいないと存在しなと思うのだがどうなのだろう。
トランスポーター
≪公開時コピー≫プロの運び屋、
依頼品はいつもワケあり。
製作国:アメリカ/フランス
製作年:2002年
公開年:2003年
【監督】 ルイ・レテリエ
コリー・ユン
【製作】 リュック・ベッソン
スティーヴ・チャスマン
【出演】 ジェイソン・ステイサム (フランク・マーティン)
スー・チー (ライ)
マット・シュルツ (ウォール・ストリート)
フランソワ・ベルレアン (タルコーニ警部)
リック・ヤング
ダグ・ランド
ディディエ・サン・メラン
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 フランクとウォールの駆け引き。
【鑑賞本数】 年間:17作目 通算:123作目
【 感 想 】
ライトでスピード感のある作品。割と頭からっぽにして観られる映画。リュック・ベッソン脚本でリュック・ベッソンらしい作品。テンポのいいアクションとストーリー展開で飽きずに最後まで観られる。小細工が効いていて、オシャレで、クールで、スタイリッシュで、ライトな映画。
運び屋のフランク。退役軍人で腕のいい運び屋。1.契約厳守。2.名前は聞かない。3.依頼品は開けない。その3つを律儀に守っている変わり者。愛車はベンツ。ナンバープレートを複数用意して、ガソリン量やルートを緻密に計算するこだわりぶりなんかがプロとしての在り方を見せてくれる。こういう細かい設定ぶりはさすがの一言。
フランクは依頼品を開けないというルールを破ったことからトラブルに巻き込まれる。ライという娘に今までの穏やかな生活をかき乱される。クールな男フランクがライに振り回される姿がおかしい。ルールを破ったことを後悔する姿やライを突き放しておきながら手を貸してしまう姿がかっこよくて、かわいかった。
全般アクション・シーンはかっこよくて、見応えがあるのだが、中でもコンテナ置き場での格闘が見応えがあった。泥臭い肉体戦が好きだ。だから、トランスポーターは観ていて楽しかった。バスという狭い空間で5人と戦う姿はかっこいいし、テンポもよい。それから、オイルをぶちまけて全身オイルまみれになって、戦う姿もすげぇかっこいいと思った。「キス・オブ・ザ・ドラゴン」を思い出して、丸腰で手近にあるものを使って見せるのがうまいと思った。
謎だらけのライ。ライは嘘を意味するライと父親に言われたりもするけれど、小悪魔チックなスー・チーの笑顔を見たら、嘘つかれてもいいと親父くさいことを思ってみたりする。青臭い正義心は正直どうかと思ったけれど、親を思う娘の行動ととりあえず納得。確かにあくどい事をして手に入れたお金できれいに着飾ったり、贅沢したりしても寝覚めは悪い。
御法度
≪公開時コピー≫わたしが狂っているのか?
製作国:日本
製作年:1999年
公開年:1999年
【監督】 大島渚
【出演】 松田龍平 (加納惣三郎)
ビートたけし (土方歳三)
武田真治 (沖田総司)
浅野忠信 (田代彪蔵)
崔洋一 (近藤勇)
的場浩司 (菅野平兵衛)
トミーズ雅 (山崎蒸)
伊武雅刀 (伊藤甲子太郎)
神田うの
吉行和子
田口トモロヲ (湯沢藤次郎)
桂ざこば
坂上二郎
【Zero的評価】 50円
【リピート率】 ★
【見所】 土方・沖田・近藤勇のキャスティング
【鑑賞本数】 年間:16作目 通算:122作目
【 感 想 】
元々は司馬遼太郎の短編で、それを大島渚が脚本としておこしたので元々は中身のある話のはずなのだが、よくわからない内容だった。結局のところ何がいいたいの?という思いが沸々とした。
時代劇の面白さはよくわからない。小説は好きなのだが、映画となると今一つ。となると、監督及び脚本の力不足ということなのだろうか。
配役はそこそこ好ましかっただけに惜しい。土方歳三にビートたけし。沖田総司に武田真治。近藤勇に崔洋一。新撰組という題材は使い古されていて、配役は常に話題を呼んでいる。自分は特段、新撰組に興味関心はないが、漠然と土方、沖田、近藤のイメージがあって、この配役はマッチしていた。それはさておき。
男娼。加納惣三郎の話だったのだろうか。剣の立つ若者。美しい顔立ちの加納が隊士を魅了し、隊士たちが加納をとりあうという美貌の持ち主というには松田龍平は役不足に思えて、なぜ、松田=加納に翻弄されるのかが、理解に苦しんだ。よっぽど沖田のほうが美少年じゃないかと。そこは元JUNONボーイ美形俳優の武田真治だし。ねぇ?と、心の中で思った。
昔から男色家がいるというのは知識としてあって、お武家さんと坊主に多いと聞きかじっていた。ただ、精神的なモノだと思っていたから、生々しい男色ぶりに違和感を覚えたのかもしれない。もしくは、ひどく即物的で世俗的で、短絡的すぎて真実味を感じられなかったのかもしれない。前髪をきらない加納。その内面が伝わらないのがもどかしく思えたのかもしれない。
常に傍観者というとり方は使い古された手段ではあるが、それはしっかりした脚本があっての手法だとしみじみと思ってみる。浅野忠信演じる田代はさすが存在があった。周りの勝手な思い違いに振り回されるわけだが、本人は全く気にせず淡々としていてそこは武士らしくあった。
とにもかくにも日本映画。特に時代劇に一言。照明が暗すぎ、音が小さすぎです。見ていて疲れます。
シン・レッド・ライン
≪公開時コピー≫パラダイスは、
若者たちの魂の中にある。
製作国:アメリカ
製作年:1998年
公開年:1999年
【監督】 テレンス・マリック
【製作】 ロバート・マイケル・ゲイスラー
グラント・ヒル
ジョン・ロバデュー
【出演】 ショーン・ペン (ウェルシュ軍曹)
ジム・カヴィーゼル (ウィット一等兵)
エイドリアン・ブロディ (ファイフ伍長)
ベン・チャップリン (ベル一等兵)
ジョン・キューザック (ジョン・ガフ大尉)
イライアス・コティーズ (スタロス大尉)
ニック・ノルティ (ゴードン・トール大佐)
ジョン・サヴェージ (マクローン軍曹)
ジョン・C・ライリー (ストーム軍曹)
ジャレッド・レトー (ホワイト少尉)
ウディ・ハレルソン (ケック軍曹)
ジョージ・クルーニー (チャールズ・ボッシュ大尉)
ダッシュ・ミホク (ドール一等兵)
ティム・ブレイク・ネルソン (ティルズ一等兵)
ジョン・トラヴォルタ (クィンタード准将)
ミランダ・オットー
ポール・グリーソン
ウィル・ウォレス
ペネロープ・アレン
ニック・スタール
トーマス・ジェーン
光石研
前原一輝
酒井一圭
【Zero的評価】 50円
【リピート率】 ★
【見所】 殺伐とした戦場の向こうは美しい海
【鑑賞本数】 年間:15作目 通算:121作目
【 感 想 】
よくわからないまま見て、よくわからないまま見終わった。個人的に戦争映画を好まないというのもあるが面白くなかった。実際に起こった過去の戦争を映画化すると主観的になって、俺は悪くないとか、悲惨さばかりを押し出してとか、ただのキリングシネマでしかないように思える。
戦場に赴いた兵士たちは殺したくないのに人を殺し、わけもわからぬまま死んでいく。生き残ったとしても罪を背負う。家族は不安を抱え、悲しみをこらえ、傷を負って生きる。戦地の人々たちは爆弾とかにおびえて隠れるように息をひそめて暮らすか、武器を手に戦う。
民族紛争は宗教的な事がからむから第三者はどうしようもできないけれど、戦争だけは本当に許し難い。はるか遠く昔からつきることがない。結局は権力のある人間が見栄や欲望のために土地を奪い合う。何の意味もないのに繰り返していて、いい加減にしろと思う。
シン・レッド・ラインは1942年。第二次世界大戦中ガダルカナル島での話。日本軍のたてこもる内陸に上陸し、攻略にかかる中隊の話。戦争の意味も意義もわからず狩りだされる兵士の姿は痛々しい。
美しい海と豊な碧の土地で飽きることなく繰り返される攻防戦。爆弾でえぐりとられる大地が悲しい気持ちにさせる。なぜ、この美しい島で意味のない争いを続けなければならないのか。もとはといえば、日本軍が悪いのだとは思う。だけど、わざわざ狩りだすアメリカもアメリカ。戦争において、本当の悪者をつきとめるのは無意味だが、しかけるほうも相手をするほうもどっちも悪いと思う。
正直な気持ち。過去の戦争をもう蒸し返さなくてもいいと思う。だけど、政治的にそういかないのは理解できる。個人的な感情で許しがたい思いや、自責の念や、恨めしい思いや、そういった諸々の感情が消えてなくなるわけではないのもわかる。でも、もう皆お互いにお互いのやったこと認めて、ごめんなさいと謝って終わりにしようよとも思う。
