インソムニア
≪公開時コピー≫6日間眠れないほどの
あまりにも異常な事件
製作国:アメリカ
製作年:2002年
公開年:2002年
【監督】 クリストファー・ノーラン
【製作】 ブロデリック・ジョンソン
ポール・ジャンガー・ウィット
アンドリュー・A・コソーヴ
エドワード・マクドネル
【出演】 アル・パチーノ (ウィル・ドーマー)
ロビン・ウィリアムズ (ウォルター・フィンチ)
ヒラリー・スワンク (エリー・バー)
モーラ・ティアニー (レイチェル・クレメント)
マーティン・ドノヴァン (ハップ・エクハート)
ニッキー・カット (フレッド・ダガー)
ポール・ドゥーリイ (チャールズ・ニューバック)
ジョナサン・ジャクソン (ランディ・ステッツ)
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★
【見所】 白夜
【鑑賞本数】 年間:4作目 通算:110作目
【 感 想 】
舞台となるアラスカ、ナイトミュートの町。景色は壮大で美しい自然の映像にははっと息をのんだ。日の沈まない白夜に精神を追い詰められていくドーマーの姿に日が明けて暮れる当たり前のサイクルは重要なことなのだと思ってみる。同時に、白夜地帯に住む人はたくましいと思ってみる。生まれ育って白夜が当たり前であれば苦にならないのか?人間は意外としぶといから適応できるものなのかもしれない。それはさておき。
白夜のアラスカを舞台に、捜査中に誤って相棒を射殺してしまった不眠症の警官が精神的に追い詰められていく恐怖を描く映画。これがインソムニアのあらすじ。
主人公ドーマーを演じるアル・パチーノが不眠症になり狂っていく姿は怖いモノがあった。かけ違えたボタンをかけ違えたままで取り繕おうとした為自分の首がしまっていく。弱みを作ってしまったがために付け込まれる。人生どこに落とし穴があるのかわからない。
新米刑事のエリーは自分の仕事に誇りを持っている。でも、経験のなさからどこか自信がない。ロス警察から派遣されたベテラン警部ドーマーに、まっすぐに尊敬の念を送る姿は初めて見た者を親と思う雛鳥のようだ。懐かれたほうはたまらない。自分は尊敬されるような人間じゃないとエリーに伝えても謙遜していると取るし、好きにしてくれ的な態度をとるドーマーがおかしかった。
ドーマーは自ら犯した過ちから、エリーの思っているような人間じゃないと頑な。だけど、具体例をあげないからエリーは勝手に勘違いする。一緒にロス警察からきたハップはドーマーを半分疑っているだけに、ドーマーはうかつなことは言えない。そんなジレンマを見ていて、言葉はやっかいだと思ってみる。
人間は過ちを犯す動物ではある。過去の栄光にしがみついて、嘘を上塗りしてくか、潔く捨て自分に素直になるか。結果としては後者を選んだほうが後々胸をはって生きていける。そんな当たり前なことを思ってみる。
ボーイズ・オン・ザ・サイド
≪公開時コピー≫セックスがない分、
私たちはもっとわかりあえるはず。
製作国:アメリカ
製作年:1995年
公開年:1995年
【監督】 ハーバート・ロス
【製作】 アーノン・ミルチャン
スティーヴン・ルーサー
ハーバート・ロス
【出演】 ウーピー・ゴールドバーグ (ジェーン)
メアリー=ルイーズ・パーカー (ロビン)
ドリュー・バリモア (ホリー)
ビリー・ワース
ジェームズ・レマー (アレックス)
アニタ・ジレット (エレイン)
デニス・ブーチカリス
エステル・パーソンズ (ルイーズ)
マシュー・マコノヒー (エイブ)
ジュード・チコレッラ
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 やっぱアホっぽい役は素?なドリュー・バリモア
【鑑賞本数】 年間:3作目 通算:109作目
【 感 想 】
地味なつくりで派手さは全くないに等しいヒューマン・ドラマ。キャストの組み合わせが面白い。ウーピー・ゴールドバーグ、ドリュー・バリモア、メアリー・ルイーズ・パーカー。どこか普通とかけ離れた、でも、華やかさにはかける3人だが、しっとりとした重みのある作品になったと思われる。
3人の女、肌の色も育ちも職種も考え方も違う。そんな3人が集まれば、言い合いや摩擦も起こる。だけど、見捨てないのは、どこかで頼りにしていたり、自分の身と重なる部分があったりするのだろう。生きている限り過去と秘密はつきまとう。それは仕方のないこと。その秘密や過去をあっけらかんと打ち合けるホリー。抱え込むジェーンとロビン。
ホリーはよくも悪くも現代っ子で、頭悪いところもあって、男がいないとダメ。端から見ていて何だかなとは思うけれど、素直で純粋なのかもしれない。自分の欲望のまま生きていて、痛い目も見る。ハッピーなこともある。それも自分で選んだ道だから仕方ないと割り切っている。どんな結果であれ自分の人生を楽しんでいるように見えた。
ジェーンとロビンはどちらも臆病。だから、小競り合いは耐えない。お互いを傷つけあう。ある意味、過去に囚われている。どちらもいい年をして、挫折して、それでも何かを求めてサンディエゴに旅に出る。傷ついた体を労わりながら生きるジェーンとロビンが痛々しい。
痛みを抱えた女3人のロード・ムービー。三十路を超えて、独り身で夢破れて傷ついた実を寄り添いながら、それでも羽ばたこうとする姿は渡り鳥のようでもある。仮住まいの田舎町で一息ついて…。
HIVポジティブのロビンは死ぬ場所を求めていたのかもしれない。だけど、精一杯不器用に気ままに生きるホリーや痛みを抱えて孤独ながらに生きるジェーンに生きる希望を分けてもらったロビン。死におびえながらそれでも残された命を精一杯生きようと心を変えたロビンの勇気には拍手を送りたい。
フィフス・エレメント
≪公開時コピー≫それがなければ
地球が滅びる。
製作国:フランス/アメリカ
製作年:1997年
公開年:1997年
【監督】 リュック・ベッソン
【製作】 パトリス・ルドゥー
【出演】 ブルース・ウィリス (コーベン・ダラス)
ゲイリー・オールドマン (ゾーグ)
イアン・ホルム (コーネリアス神父)
ミラ・ジョヴォヴィッチ (リールー)
クリス・タッカー (ルビー・ロッド)
ルーク・ペリー (ビリー)
ブライオン・ジェームズ (マンロー将軍)
タイニー・リスター・Jr (リンドバーグ大統領)
マチュー・カソヴィッツ
リー・エヴァンス
ジョン・ネヴィル
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 ルビーとコーベンのかけあい漫才
【鑑賞本数】 年間:2作目 通算:108作目
【 感 想 】
理由はわからないが何度も見てしまう作品。名作ではないが、軽くてオシャレで結構面白い。リュック・ベッソンは「フィフス・エレメント」ぐらいまではいい作品作っていたと思う。ベッソンの武器はスピードだと思っている。それはさておき。
近未来とアクションは好みのストライクゾーン。そして、ミラ・ジョボビッチとブルース・ウィリスとこれまたストライク・ゾーンなキャストで評価は自然と甘くなる。ミラはやっぱりクール・ビューティーで人ではない生物という役をうまく演じていた。露出過多の衣装はどうかと思ったけれど、セックスレスな雰囲気がある。少年のような雰囲気がリールーとあっていた。
コーベン演じるブルース・ウィリスはさすが。精鋭だけどグータラなタクシー運転手で何で俺が面倒なことやらなきゃならないのよ的なやる気のなさと、でも、やる時はやる。びしっと決めるあたりがブルース・ウィリスが演じる人間像らしいなと思った。
意外と意外だったのが、ルビー・ロッド演じるクリス・タッカー。あまり好きではなかったのだが、見方が少し変わった。DJルビー・ロッド。なよっぽいしゃべりとマシンガントークがウリらしい。ピタピタの衣装とリーゼントっぽい頭。見た目も中身も狂っているっぽいのがおかしい。日本語吹替だと「コーベンちゃん?コーベンちゃん!」とコーベンを「ちゃん」呼ばわりしたり、アクションシーンでは悪運強さを発揮してかすり傷程度ですんだり、存在自体がありえない。でも、その割にはおいしい役だった気がする。
世界観とかエイリアンの姿形は安っぽいが、力入りすぎていない分肩の力抜いて見られる部分もある。衣装をジャン・ポール=ゴルチェが担当したことで注目を集めていたが見ごたえはある。
気楽に気軽に楽しめるフィフス・エレメント。ラストがチープなのが、難点だけど、衣装を楽しんだり、小細工にニヤリとしたり、エンターテイメント性は高いと思われる一作。
ベスト・キッド4
≪公開時コピー≫製作国:アメリカ
製作年:1994年
公開年:1995年
【監督】 クリストファー・ケイン
【製作】 ジェリー・ワイントローブ
【出演】 ノリユキ・パット・モリタ (ミヤギ)
ヒラリー・スワンク (ジュリー)
クリス・コンラッド (エリック)
マイケル・アイアンサイド (デューガン)
マイケル・キャヴァリエリ (ネッド)
コンスタンス・タワーズ (ルイザ)
【Zero的評価】 0円
【リピート率】 ★
【見所】 ジュリーのとび蹴り。
【鑑賞本数】 年間:1作目 通算:107作目
【 感 想 】
もういいよと思いながら手にとってしまった。案の定やるせない、痛々しい、しょっぱい等の気持ちが湧き上がってきて、あまりの恥ずかしさに穴を掘って入りたい気分に陥った。
ミヤギに弟子入りするのがヒラリー・スワンク演じるジュリー。ダニエルほど愚かではないが、一筋縄ではいかない子。アメリカはホントに病んでいると思った。十年前。1994年に公開された映画だけど、この頃のアメリカの混沌とした迷いとか悩み、学校のどうしようもなさとか、子どもの悩みとか、思春期の迷いとかを受け止めてあげられる大人の存在のなさとか、今十年後の日本が繰り返しているように感じる。
そう考えたらミヤギと出会えたジュリーは幸せ者だと思う。ミヤギが洗面所でジュリーの化粧品類を見て、あきれて、困って、ジュリーに「物が多すぎる。」と忠告するシーンがある。世間には物があふれて、メディアは情報を流す。資本主義国家である以上、仕方のないことで買い手が本当に有用なものを見極める目を養えばいいことなのだけど、難しい。それを諌める人がいるということは有難い。それに気がつくには年齢と経験が必要だが・・・。その点、ミヤギは1から一貫してシンプル・イズ・ザ・ベストを通していて、それは好感が持てる。
ベスト・キッドというタイトルであたかもダニエルやジュリーが主役のようだけど、実際はミヤギが主役。ミヤギのような年寄りを主役にすると見る側は惹かれない。そうなるとティーンエイジャーを主役にしたほうが見栄えがいいぐらいの理由だろう。そんなことをぼんやりと考えて見る。
ストーリーそのものは勧善懲悪でワンパターンだが、傷ついた鷹を放してやる時にミヤギがジュリーに言った「飛べないんじゃなくて、飛ばないんだ」というセリフは印象に残った。やる前からできないとあきらめるのではなく、できないかもしれないけれどやってみようぐらいの積極性はもたないといけないと思う次第である。
ザ・セル
≪公開時コピー≫その人の絶望を
受け入れることができますか
製作国:アメリカ
製作年:2000年
公開年:2001年
【監督】 ターセム・シン
【製作】 フリオ・カロ
エリック・マクレオド
【出演】 ジェニファー・ロペス (キャサリン)
ヴィンス・ヴォーン (ピーター)
ヴィンセント・ドノフリオ (カール・スターガー)
マリアンヌ・ジャン=バプティスト (ミリアム医師)
ジェイク・ウェバー (ゴードン)
ディラン・ベイカー (ヘンリー)
パトリック・ボーショー
ジェリー・ベッカー
ジェームズ・ギャモン (テディ)
キャサリン・サザーランド
プルイット・テイラー・ヴィンス
ジェイク・トーマス (スターガー)
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 スターガーの脳内
【鑑賞本数】 年間:85作目 通算:106作目
【 感 想 】
前知識も何もなく見ればそこそこ楽しめたのかもしれないけれど、予告で面白そうと期待しすぎてしまった。ギャガ配給映画は予告観るとものすごく面白そうに見えるから嫌いだ。サイコ系は精神的にじんわりきて、心臓に悪くて苦手だという個人的な好みも多少はあるが・・・。
私生活がマスコミをにぎわしているジェニファー・ロペス主演。全く興味がないだけにこんなものかと肩透かし。羊たちの沈黙の二番煎じっぽい印象がある。
キャストはさておいて。ストーリーはそこそこ。設定そのものは悪くはない。心のあり方がどうこう言われるご時世だけにカウンセラーではなく、最先端の技術を使って精神世界に入り込むというのが興味深かった。異常殺人犯の精神世界のゆがみ方が異常だった。リアルな世界とは違う世界で、その映像部分はひきこまれるものがあった。
もっとも異常殺人犯スターが―の歯車が狂い始めた原因が父親の暴力だったというのが、なんともやるせない。ゆがみの元は親の愛情としつけが大半なのだろう。こればかりは客観的に見ればたかがそれぐらい、主観的に見ればそんな些細なことでも・・・。とりあえずありきたりな所で人殺しだけはいけないと言ってみる。
若くて美人で才能もあるキャサリン。どこかで自分の力を過信していたのだろう。過信というか、思い上がりか。スターガーの精神世界に取り込まれてしまう。やり手でも何でも人間である以上、他人から影響を受けるし、影響を与える。意思が強くても流されることはある。自分が助けてあげるばかりでもダメだし、助けられてばっかりでもダメだし、フィフティ、フィフティ、バランスを保たなきゃいけない。それから流された時にせき止める。もしくはひっぱりあげる。そういった人間関係を築かないといけないと思った。
映像は気持ち悪いくらいにきれいで、人の精神世界を映像化する試みは面白い。自分の中身を第三者的に見てみたいと思ったが、悪趣味・・・?
トリプルX
≪公開時コピー≫この男、制御不能――。
製作国:アメリカ/チェコ
製作年:2002年
公開年:2002年
【監督】 ロブ・コーエン
【製作】 ニール・H・モリッツ
【出演】 ヴィン・ディーゼル (ザンダー・ケイジ)
サミュエル・L・ジャクソン (アウグスト・ギボンズ)
アーシア・アルジェント (エレーナ)
マートン・コーカス (ヨーギ)
マイケル・ルーフ (ビー・リー・シェイヴァース)
イヴ (J.J.)
ダニー・トレホ (エル・ジェフ)
トム・エヴェレット (ディック・ホチキス上院議員)
トーマス・イアン・グリフィス (ジム・マクグラス)
リッキー・ミューラー (ミラン・ソーヴァ)
ヴェルナー・ダーエン (キリル)
レイラ・アルシーリ
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 スパイグッズとドラえもんって紙一重
【鑑賞本数】 年間:84作目 通算:105作目
【 感 想 】
ここしばらくはまっているヴィン・ディーゼル主演作。ワイルド・スピードの時も思ったけれど、ヴィン・ディーゼルとエクストリームスポーツの組み合わせは相性がよいらしい。見せ方のうまい監督とさえ組めば、ヴィン・ディーゼルの魅力は充分に引き出せるのかもしれない。
個人的にこの手のシークレットエージェントものは好きだ。つっこみ所は色々あるが、スパイグッズにはニヤリ。小細工がきいていて、あぁ、そうくるのだと思うあたりも心憎い演出。
ストーリーは割とチープだけど、トリプルXはヴィン・ディーゼル好きにはたまらない作品かと思われる。たっぷり楽しめて、エクストリームスポーツも色々やってくれるから結構ストレス解消にはなる。スカイダイビング、スキーに色々。見応えはある。間違いなくスタントマン使用していると思う。
サミュエル・L・ジャクソンの大仏ヘアには笑ったけれど、やっぱり渋い役者。強引なエリートがはまっていました。俺様な所がヒット。しかも、自分の手は汚さない腹黒ぶりがステキでした。しかし、国家安全保障局って何?FBIとかCIAの親戚?得体が知れない。アメリカはよくわからない組織があると頭の片隅でぼんやりと思った。それはさておき。
悪役のテロ・グループ組織には正直失笑してしまった。でも、国と国の争いは根っこが深いとも思った。結局のところ、テロ集団って自己顕示欲の強い子どもと同じだとも思った。大層な大儀をあげて、国の為だとかえらそうなことを言っても、要は自分の存在を知らしめたいだけなのだと思った。そういう悪役のあり方がチープさにつながって、がっかりとしてしまったのだが・・・。アクション名作に比べると三回も見れば満足かなといった程度の面白さはある。それなりに見応えもある。しかし、しつこいようだが、ストーリーはチープではある。
余談だが、テロ・グループのボス、ヨーギの恋人エレーナは美人だった。というか、好みだった。
ピッチブラック
≪公開時コピー≫暗闇に、何が見える。
製作国:アメリカ
製作年:2000年
公開年:2000年
【監督】 デヴィッド・トゥーヒー
【製作】 トム・エンゲルマン
【出演】 ラダ・ミッチェル (キャロリン・フライ)
コール・ハウザー (ジョンズ)
ヴィン・ディーゼル (リディック)
キース・デヴィッド (イマム)
ルイス・フィッツジェラルド (パリス)
クローディア・ブラック (シャザ)
リアンナ・グリフィス (ジャッキー)
ジョン・ムーア (ジーク)
サイモン・バーク (オーウェンズ)
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 リディック本性発揮
【鑑賞本数】 年間:83作目 通算:104作目
【 感 想 】
未来モノと宇宙モノには目がない。例えB級であっても見てしまう。ピッチブラック。ヴィン・ディーゼルがでているのと未来モノという2点だけで手にとったが意外と面白かった。ヴィンは少し悪者要素があるとイキイキして見えると思った。
太陽が3つある惑星に不時着した定期船。乗客の多くは死亡。生き残ったのは殺人犯リディック、刑事ジョーンズ、副操縦士フライ他。夜でもモノを見えるように手術したリディック。手術代が煙草(クール)1カートンというのが、アメリカらしいと思わずニヤリ。リディックのふてぶてしさはヴィン・ディーゼルによくはまる。自分勝手だけど、頭がよくて身体能力が高い。そんな役柄がはまる。ただ、危険人物であるリディックの危険さが伝わらないのが残念だ。
謎の惑星は辺り一面砂漠。しかし、かつて人が生存していた気配がある。何らかの理由で全滅した様子。その何らかの理由の正体が、化け物というか、エイリアンめいた物体でともかく不気味で気持ち悪かった。
金持ちと刑事と殺人犯。この3人が主になって脱出を試みる。権力と体力のある大人の男が複数いるとつまらないプライド争いめいた行動をとるのが面白かった。人間、危機的状況においこまれると本性をあらわすから面白い。金持ちは金さえあれば人が動くと思っているし、刑事は権力があるから、力で人を動かそうとするし、でも、人間そんなものでは簡単に動かない。生きるか死ぬかの瀬戸際だったら。むしろ、殺人犯であっても危機的状況になれていれば、確実に生きていけるのであれば、そこを頼ってしまう。そんなものだ。
男達の影にかすんだ感もあるが、副操縦士のフライが健闘していた。はじめは言いなりになって気弱なところばかりを見せていたが、己の目で見、己の目で聞き、己の頭で考え始め、変わっていく様子はかっこよかった。いざとなれば強い女であるといった感じ。あきらめないその姿勢は見習いたいものである。
メメント
≪公開時コピー≫10分前、俺は何をした?
試されるのはあなたの「記憶」
製作国:アメリカ
製作年:2000年
公開年:2001年
【監督】 クリストファー・ノーラン
【製作】 ジェニファー・トッド
スザンヌ・トッド
【出演】 ガイ・ピアース (レナード)
キャリー=アン・モス (ナタリー)
ジョー・パントリアーノ (テディ)
マーク・ブーン・Jr (バート)
スティーヴン・トボロウスキー (サミー)
ジョージャ・フォックス (レナードの妻)
ハリエット・サンソム・ハリス (サミーの妻)
カラム・キース・レニー (トッド)
ラリー・ホールデン (ジミー)
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★
【見所】 レナードの記憶vs自分の記憶
【鑑賞本数】 年間:82作目 通算:103作目
【 感 想 】
妻がレイプされ殺された。そのショックから前向性健忘という記憶障害になってしまったレナード。記憶の手がかりは体に入れたタトゥーとポラロイド。
映画の撮り方は斬新ではある。前向性健忘の為10分しか記憶を保てないレナードの記憶どおりストーリーが進む。記憶をつなぎあわせることによってレナードになったかのような錯覚を覚える。シンクロ率がよければいいが、そうでなければ途中で飽きてくる。ストーリーが途切れる分、理解するのに苦しむし、ストーリーがボケた感じもある。
レナードを演じたガイ・ピアースの存在感はすごい。10分だけの記憶が、どういうことなのか想像もつかないけれど、前向きに犯人を捜そうとする姿勢はすごい。言葉にできない焦りと誰を信じればいいのかわからない不安感がにじみ出て、俳優という職業を改めてすさまじいと思った。
登場人物がシンプルだったのは好感がもてた。限られた世界で展開するストーリーは脚本の腕がはっきりと試される。作家、岡嶋二人の世界を彷彿とさせる。
人間は嘘をつく人間だけれど、真実も必ずあってそれを見極めるのは困難極まりない。次から次へと嘘をつく人達にレナードが振り回されていく。唯一の手がかりはポラロイドとタトゥーとメモ。そういう状況で生きていくことは多大なストレスになると思った。限られた記憶の中で「妻が殺された」ことだけは執拗に覚えているのが不思議な感じだった。忘れたいことを忘れられないのも辛い。
メモをとれば大丈夫。レナードは口癖のよう言うる。日頃からメモをとることを習慣化するよう心がけているが、メモはとっても整理しないことには意味をなさない。当たり前なことを改めて思ってみる。人間の癖、習慣は例え記憶に障害があってもそうそう簡単にかわらない。そんなことも思ってみる。
試みとしては面白かったが、113分同じパターンで展開するというのは考え物。機会があれば一度時間軸を追って観てみたい。
マネーゲーム 株価大暴落
≪公開時コピー≫製作国:アメリカ
製作年:2000年
公開年:2001年
【監督】 ベン・ヤンガー
【製作】 ジェニファー・トッド
スザンヌ・トッド
【出演】 ジョヴァンニ・リビシ (セス)
ベン・アフレック (グレッグ)
ヴィン・ディーゼル
ニア・ロング
ニッキー・カット
スコット・カーン
ロン・リフキン
ジェイミー・ケネディ
テイラー・ニコルズ
ウィリアム・セイジ
トム・エヴェレット・スコット
【Zero的評価】 200円
【リピート率】 ★★★
【見所】 「ウォール街」を見ながら明日も頑張るぜ!
【鑑賞本数】 年間:81作目 通算:102作目
【 感 想 】
題材となっている証券業界が未知の世界でわからない所もあったけれど、証券業界の胡散臭さは雰囲気として伝わった。証券業界が胡散臭いというわけではなく、トップクラスのエリート街道もあれば、悪徳としか思えない胡散臭いレベル低い泥沼街道もある。その泥沼のほうは胡散臭いという話。
主人公セス演じるジョバンニ・リビシは脇役が多い人だけに主人公としての華やかさにかける所はあったけれど、それがかえってよかったのかもしれない。親に認めて欲しい心と、金を稼いでリッチな生活をしたい心は誰もが持っている。その苦悩をリアルに演じていたと思われる。
セスが証券会社に就職し、ブローカーとして成長していく姿は一見、成功への階段に足をかけているように見えなくもない。しかし、実情はありもしない話をでっちあげ、小金のある人から金をかすめとろうとするもので、そこに気がついてしまうセスの苦悩ぶりをリビシはリアルに演じている。
セスの先輩を演じるベン・アフレックやヴィン・ディーゼルも好演している。特にヴィン・ディーゼルが美味しい所を持っていっている。本来セスの教育係ではないのに、セスの教育係がライバル。隙あらば蹴落としてやりたいがために、何かと面倒を見る辺りはせこいけれど、人としては好感をもてる。
ヴィンたちが勉強会と称して「ウォール街」を見ているシーンはうまいと思った。やり手ブローカーを夢見て、自分が将来なる姿を想像して、ウォール街のセリフを覚えて、口にしている姿はアホらしくもある。でも、リッチになりたい。見返してやりたい。成功したい。そんな野望を隠さず、見せつける姿は若さゆえの勢いではあるが、ギラギラした所を隠す人が多いだけに金、名誉、そういったものに貪欲な姿が新鮮ではあった。
証券という目に見えない商品を売りつけていく姿は嘘か本当かわからない。もし、あれが本当の世界だとしたら、真剣にはまると実をほろぼす世界だなと思った。
ジャッキー・ブラウン
≪公開時コピー≫すべてのカタは彼女がツケる。
製作国:アメリカ
製作年:1997年
公開年:1998年
【監督】 クエンティン・タランティーノ
【製作】 ローレンス・ベンダー
【出演】 パム・グリア (ジャッキー・ブラウン)
サミュエル・L・ジャクソン (オデール・ロビー)
ロバート・フォスター (マックス・チェリー)
ブリジット・フォンダ (メラニー・ラルストン)
マイケル・キートン (レイ・ニコレット)
ロバート・デ・ニーロ (ルイス・ガーラ)
マイケル・ボーウェン (マーク・ダーガス)
クリス・タッカー
リサ・ゲイ・ハミルトン
トム・“タイニー”・リスター・Jr
ハティ・ウィンストン
デニース・クロスビー
シド・ヘイグ
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★★
【見所】 デ・ニーロがそんな役やっちゃうの?
【鑑賞本数】 年間:80作目 通算:101作目
【 感 想 】
タランティーノ作品の割には真っ当だったなというのが第一の感想。着目点とストーリー展開は、確かにタランティーノしか作れない内容。ただ、ジャッキー・ブラウン演じるパム・グリアーでは力不足にも思えた。サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・デ・ニーロ辺りはいい配役だったのに、ブリジット・フォンダ、パム・グリアーでしくじった感が否めない。
随所にタランティーノ節はきいていた。パルプ・フィクションでもやった手法だけど、偶然の怖さ、突発的な恐ろしさ、はずみでやっちゃった系の意図してはいないのだが、勢いでやっちゃった最悪な事をうまくとりこんでいる。タランティーノはこういう計算された計算外の出来事を具体化するのはうまい。人間をきちんと見ているから、できる技なのだろう。
ジャッキー、オデール、レイがお互いの腹の内を探りあって計算して取る行動と、ルイス、メラニー、マックスらが自分の感情まかせでとる行動のちぐはぐさが不思議な印象を受ける。
やり手の武器密売人オデール。やり手ゆえに驕った所があり、それが元で身を滅ぼしていく。演じるサミュエル・L・ジャクソンははまっていた。こういう傲岸不遜な役がうまい。自意識過剰で俺様なところとか、やり手故のせっかちさとか、違和感がなかった。
うだつのあがらない刑務所あがりのルイス演じるロバート・デ・ニーロはさすがの大御所。この人の役に入り込む集中力はすごい。丸々なりきってしまって、以前の役どころをひきずらない。すごくダメな、使いようのない、ぼけた親父を見事に演じていた。
オデールの愛人メラニー演じるブリジット・フォンダはアサシン、ルームメイトと自立した強い女というイメージが脱ぎ捨てて、ジャンキーで金にだけは執着する小賢しさを演じきった。
ストーリー的には今イチだったけれど、配役の妙さと計算しつくした無計画性という相反するもので整合性を取ってしまうタランティーノ節は健在でした。
